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解説
東京の西、多摩地区にある東京農工大学。この学校の生協で働く職員、白石さんが今各メディアの注目を集めています。「愛は売っていないのですか……?」「梅ねり始めてください」どんなユニークなメッセージをもきちんと受け止め、誠実に回答してくれる白石さん。白石さんのしたためる「ひとことカード」には、今の日本に足りないものがあります。おかしくて癒されるコミュニケーションの記録、「ひとことカード」傑作選、登場!
目次
白石さんという魔法 ◎岡田有花
東京農工大学と農工大生協の風景
1の章
白石さんからの言葉
2の章
白石さんからの言葉
3の章
白石さんからの言葉
4の章
白石さんからの言葉
東京農工大学と白石さん ◎上條景介
「生協の白石さん」発刊に寄せて ◎小林 亘
最後に ◎白石昌則
東京農工大学と農工大生協の風景
1の章
白石さんからの言葉
2の章
白石さんからの言葉
3の章
白石さんからの言葉
4の章
白石さんからの言葉
東京農工大学と白石さん ◎上條景介
「生協の白石さん」発刊に寄せて ◎小林 亘
最後に ◎白石昌則
抄録
白石さんという魔法
アイティメディア記者 岡田有花
Q……青春の1ページって 地球の歴史からすると どれくらいなんですか?
A……皆さんは今まさに1ページずつめくっている最中なのですね。羨ましい限りです。地球の歴史というよりも、私の歴史からすると、目次でいえばかなり前の方です。いつでも呼び出せる様、しおりでも挟んでおきたいものです。(白石)
こんな粋な受け答えは、東京農工大学生協工学部店の「ひとことカード」で行われました。東京農工大学は「企業が共同研究しやすい大学」として全国第2位、国立大学法人ではトップに選ばれたこともあるという大学。工学部は、東京の西のほう、小金井市にあります。
ひとことカードとは、学生や教職員など「組合員」が、生協への要望を自由に書けるアンケート用紙で、「○○を入荷してほしい」「食堂にこんなメニューがほしい」といった要望が1日に何通か、専用の箱に投函されます。生協職員はそれを一枚一枚確認して回答を手書きし、掲示板に張り出します。
非営利団体の生協は、出資者である組合員の要望をできるだけ吸い上げ学生生活をサポートできるように、このひとことカードの仕組みを全国の大学で運営しています。白石さんは農工大生協の職員で、ひとことカードの回答担当です。
白石さんが担当者になってからというもの、冒頭のような、生協とは直接関係のない質問がたくさん寄せられるようになりました。どんな質問を投げかけても、白石さんは必ず粋な答えをくれるからです。学生たちは白石さんに、日常の切実な欲求も訴えてきます。たとえばこんな調子です。
Q……単位売って
A……単位は決して金銭などで売買されるものではありません。当店がご要望にお応えし、単位の売買を開始してしまったら、先生方から烈火の如き非難を浴び、生協は大学を追われる事になってしまうでしょう。書きながら、何だか首の辺りがぞくぞくしてきました。6月になったとはいえ、納涼と言うには時期尚早な話です。(白石)
単位なんてもちろん、売れるはずもありませんし、学生さんも本気で期待しているわけではないでしょう。だから、この質問は黙殺するか「無理」と一言返せば済むはずです。でも白石さんは、そうしません。学生生活をサポートする生協の職員という立場から、ユーモアを交えて、じっくりと答えを書いてくれます。ただ面白おかしいだけではなく、「そりゃあそうだよなぁ」と納得させてくれるものが、白石さんの回答にはあります。学生も、なにか疑問に思ったり、行き詰まったりすると「白石さんならどんな答えをくれるだろう」と、ひとことカードを書かずにはおれないんだろう――そんな気がします。
*この続きは製品版でお楽しみください。
アイティメディア記者 岡田有花
Q……青春の1ページって 地球の歴史からすると どれくらいなんですか?
A……皆さんは今まさに1ページずつめくっている最中なのですね。羨ましい限りです。地球の歴史というよりも、私の歴史からすると、目次でいえばかなり前の方です。いつでも呼び出せる様、しおりでも挟んでおきたいものです。(白石)
こんな粋な受け答えは、東京農工大学生協工学部店の「ひとことカード」で行われました。東京農工大学は「企業が共同研究しやすい大学」として全国第2位、国立大学法人ではトップに選ばれたこともあるという大学。工学部は、東京の西のほう、小金井市にあります。
ひとことカードとは、学生や教職員など「組合員」が、生協への要望を自由に書けるアンケート用紙で、「○○を入荷してほしい」「食堂にこんなメニューがほしい」といった要望が1日に何通か、専用の箱に投函されます。生協職員はそれを一枚一枚確認して回答を手書きし、掲示板に張り出します。
非営利団体の生協は、出資者である組合員の要望をできるだけ吸い上げ学生生活をサポートできるように、このひとことカードの仕組みを全国の大学で運営しています。白石さんは農工大生協の職員で、ひとことカードの回答担当です。
白石さんが担当者になってからというもの、冒頭のような、生協とは直接関係のない質問がたくさん寄せられるようになりました。どんな質問を投げかけても、白石さんは必ず粋な答えをくれるからです。学生たちは白石さんに、日常の切実な欲求も訴えてきます。たとえばこんな調子です。
Q……単位売って
A……単位は決して金銭などで売買されるものではありません。当店がご要望にお応えし、単位の売買を開始してしまったら、先生方から烈火の如き非難を浴び、生協は大学を追われる事になってしまうでしょう。書きながら、何だか首の辺りがぞくぞくしてきました。6月になったとはいえ、納涼と言うには時期尚早な話です。(白石)
単位なんてもちろん、売れるはずもありませんし、学生さんも本気で期待しているわけではないでしょう。だから、この質問は黙殺するか「無理」と一言返せば済むはずです。でも白石さんは、そうしません。学生生活をサポートする生協の職員という立場から、ユーモアを交えて、じっくりと答えを書いてくれます。ただ面白おかしいだけではなく、「そりゃあそうだよなぁ」と納得させてくれるものが、白石さんの回答にはあります。学生も、なにか疑問に思ったり、行き詰まったりすると「白石さんならどんな答えをくれるだろう」と、ひとことカードを書かずにはおれないんだろう――そんな気がします。
*この続きは製品版でお楽しみください。




















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