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唇にハードボイルド

唇にハードボイルド


発行: オークラ出版
レーベル: アクア文庫
価格:900pt
形式:MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン スマートフォン タブレット
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解説

 探偵の羽村雄成は、殺人の容疑をかけられる。窮地に陥った羽村の前に現れたのは、ビミョーな関係にある刑事の須賀。ふたりは一夜を共にしたことがあるのだ。果たして羽村の容疑は晴れるのか、ふたりの関係に進展は?
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。

目次

唇にハードボイルド
 1 容疑
 2 尾行
 3 襲撃
 4 潜入
 5 真相
探偵は眠らない

抄録

「今夜はホテルにでも泊まったほうがいい」
「大丈夫だ。いくらなんでも、今日はもうこれ以上襲われることはないだろうよ」
 壊されたドアは、応急処置がなされ、一応戸締まりできるようになっている。
「ここで寝るというなら、俺も泊まろう」
 その言葉に、羽村はどきりとして須賀の顔を見た。須賀は忌々《いまいま》しいほど無表情だ。
「ベッドは一つしかない」
「ソファで寝る」
 すぐに切りかえされて、言葉に詰まる。
 羽村は溜息をつくと、乱れていた応接セットをもとの位置に戻し、奥から、無事だった未開封のブランデーを持ってきた。製氷皿の氷をボウルにあけ、グラスを二つ適当に選んで、ローテーブルの上に並べる。
「眠れないから、少しつきあえ」
 ボトルを突きだすと、須賀はさからわずにグラスを手にした。
 向かいあったまま、しばらく無言でちびちび傾ける。アルコールが傷にしみて、羽村はなかなか酔えなかった。しだいに沈黙が気詰まりになってくる。
「こないだ、朝比奈センセイと寝たよ」
「そうか」
 そっけない返事に気後《おく》れしたが、羽村は思いきって先をつづけた。
「ちょっとショックだったな。あんたはとんでもない堅物《かたぶつ》だから、なんとなく、いままでだれともつきあったことがないと思ってたんだ。……俺としたことが、人なみに嫉妬を感じた」
 ことりと、グラスがテーブルに置かれる音が聞こえた。
「羽村――」
 立ちあがってテーブルをまわってきた須賀が、グラスを掲《かか》げた羽村の手首をつかんで言った。
「おまえに、俺の気持ちがわかるか?」
 いきなり唇を重ねられ、ブランデーが跳ねてグラスから少しこぼれた。
 こじあけるように舌を入れられ、からめとられた舌を強く吸いあげられる。舌の付け根が痛み、息が詰まった。
 つかまれた手を引きのばされ、グラスの底がテーブルにあたったところで、握っていた指をほどかれる。
 手があくと、羽村は夢中で須賀の背中にしがみついた。
 ほどよい筋肉に覆われた熱い体。触れあったところから伝わってくる激しい鼓動。荒い息遣い。アルコールの匂いに混じって、須賀の匂いが鼻腔《びこう》をくすぐる。
 須賀の抱擁は、記憶の中のそれよりもはるかに荒々しかった。

*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

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