和書>小説・ノンフィクション>ボーイズラブ小説>和風
著者プロフィール
剛 しいら(ごう しいら)
6月9日生まれ東京都出身。魚座・A型。趣味は映画・舞台・格闘技・F1鑑賞。プラチナ文庫、ルビー文庫、アズ・ノベルズなどで作品を多数発表。
6月9日生まれ東京都出身。魚座・A型。趣味は映画・舞台・格闘技・F1鑑賞。プラチナ文庫、ルビー文庫、アズ・ノベルズなどで作品を多数発表。
解説
黒と白、仲むつまじき二頭の駿馬にまたがる、美しい2人の男。大和の国の後継者・明仁と、その側近武人・曠世だ。明仁は間もなく帝位継承の日を迎えるはずだったが、姉の明日香に命を狙われ、曠世と2人きりで都を出て西国へと向かっていた。命懸けの旅の中で、互いの気持ちを確かめあい、強い絆で結ばれるが、明日香帝と、帝をも操る参謀・鷹司卿の魔の手は確実に迫ってきていて――。シリーズ完結。
目次
第一章
第二章
第三章
第二章
第三章
抄録
ギョームはもう眠ったのだろうか。
いつまで待っても返事がない。諦めてまた暗闇を歩いて部屋に戻ろうとしたら、ドアが細く開いて、蝋燭(ろうそく)を手にしたギョームが立っていた。
「旭…どうしたんだ」
「ごめんなさい。起こしてしまいましたか?」
「どうしたと訊いてるんだが」
旭は項垂(うなだ)れる。十五になろうとしているのに、一人で寝ることも出来ないのかと、怒られるのを覚悟していた。
「一人では…眠れません」
「そうか。お入り」
パジャマの上にガウンを羽織ったギョームは、旭を部屋に招き入れるとドアを閉めた。
いつもと同じ夜に戻った。
けれど違っているのは、同じベッドで眠る理由がもうないことだ。
旭には自分用の寝室がある。なのにギョームの寝室を訪れたということになると、大人の世界では別の意味、性的な関係を求めていると取られても仕方がないのだ。
そんなことも旭は知らない。
寂しいからといった、子供じみた理由だけでここに来たと自分では思っているのだ。
「やはりまだ一人では不安か?」
ギョームはわざとのように、落ち着いた態度を示す。自分はあくまでも旭の保護者であり、ずっと大人なのだと余裕のあるところを見せようとしていたが、どこかいつもに比べて落ち着きがなかった。
「今夜だけだよ…」
ギョームは低く呟く。
明日も同じ言葉を言われるのかもしれない。それでも旭は、また同じように訪れるような気がした。
旭はいつものようにベッドに潜り込み、隣にギョームが横たわるとすぐに抱き付いた。
「おやすみのキスをしてもいいですか?」
「いいよ…」
キスは好きだ。こんな習慣があるなんて、西欧は素晴らしいと旭は思ってしまう。
ギョームの唇に優しくキスをする。それだけで満足だった。
「おやすみなさい…」
「……旭……」
今夜はなぜかそこまでで終わらずに、ギョームの方から再びキスをしてきた。それはいつもの優しいキスと違って荒々しいもので、しばらくの間旭は息も出来ないくらいだった。
ギョームの体はいつの間にか旭の上になり、その手は痛いくらいに旭の体を抱き締める。
それだけではない。舌を激しく吸われたり、逆にギョームの舌が口中で暴れたりしていた。
不快に感じる筈(はず)なのに、なぜか旭はうっとりとしてしまい、好きなようにさせている。そのうち自分の体に、微妙な変化が起こっていることに気が付いた。
*この続きは製品版でお楽しみください。
いつまで待っても返事がない。諦めてまた暗闇を歩いて部屋に戻ろうとしたら、ドアが細く開いて、蝋燭(ろうそく)を手にしたギョームが立っていた。
「旭…どうしたんだ」
「ごめんなさい。起こしてしまいましたか?」
「どうしたと訊いてるんだが」
旭は項垂(うなだ)れる。十五になろうとしているのに、一人で寝ることも出来ないのかと、怒られるのを覚悟していた。
「一人では…眠れません」
「そうか。お入り」
パジャマの上にガウンを羽織ったギョームは、旭を部屋に招き入れるとドアを閉めた。
いつもと同じ夜に戻った。
けれど違っているのは、同じベッドで眠る理由がもうないことだ。
旭には自分用の寝室がある。なのにギョームの寝室を訪れたということになると、大人の世界では別の意味、性的な関係を求めていると取られても仕方がないのだ。
そんなことも旭は知らない。
寂しいからといった、子供じみた理由だけでここに来たと自分では思っているのだ。
「やはりまだ一人では不安か?」
ギョームはわざとのように、落ち着いた態度を示す。自分はあくまでも旭の保護者であり、ずっと大人なのだと余裕のあるところを見せようとしていたが、どこかいつもに比べて落ち着きがなかった。
「今夜だけだよ…」
ギョームは低く呟く。
明日も同じ言葉を言われるのかもしれない。それでも旭は、また同じように訪れるような気がした。
旭はいつものようにベッドに潜り込み、隣にギョームが横たわるとすぐに抱き付いた。
「おやすみのキスをしてもいいですか?」
「いいよ…」
キスは好きだ。こんな習慣があるなんて、西欧は素晴らしいと旭は思ってしまう。
ギョームの唇に優しくキスをする。それだけで満足だった。
「おやすみなさい…」
「……旭……」
今夜はなぜかそこまでで終わらずに、ギョームの方から再びキスをしてきた。それはいつもの優しいキスと違って荒々しいもので、しばらくの間旭は息も出来ないくらいだった。
ギョームの体はいつの間にか旭の上になり、その手は痛いくらいに旭の体を抱き締める。
それだけではない。舌を激しく吸われたり、逆にギョームの舌が口中で暴れたりしていた。
不快に感じる筈(はず)なのに、なぜか旭はうっとりとしてしまい、好きなようにさせている。そのうち自分の体に、微妙な変化が起こっていることに気が付いた。
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