和書>小説・ノンフィクション>ボーイズラブ小説>極道・刑事
著者プロフィール
剛 しいら(ごう しいら)
6月9日生まれ、双子座。血液型はえーっ、えーなのーっと思わせる、えー型。
6月9日生まれ、双子座。血液型はえーっ、えーなのーっと思わせる、えー型。
解説
鎌倉南署の管轄で、ヤクザが日本刀で斬り殺される事件が発生した。現場に残された手がかりは一本の日本刀。それを頼りに凶器の刀を追うことになった刑事・大門京介は、若く繊細な美貌の刀鍛冶・当麻博雪の存在に辿り着く。凶器は、抜くと人斬りを誘う妖刀『紅』。それと対をなす『白』を抜いてしまった京介は、やがて妖しい夢に導かれ、博雪を犯してしまい――!?
抄録
「おれのこと…少しは好きですか?」
「……少しじゃないから困ってる」
いい雰囲気になってきた。やっとまともな恋に近づいてきたようだ。
京介は博雪の顎を捉えて、顔を上に向かせた。そして戸惑いながらもキスをする。性欲からのキスではない。思いを伝える優しいキスだ。
ところが博雪は、それだけとは受け止めなかったらしい。積極的に手足を絡めてきた。
「大門さん、人を好きになったら、どうしたらいいんですか。おれはそんなこともよく知らない。火を熾し、鋼を叩くことしか知らないんです」
博雪の声には、必死な響きがあった。
「同じさ。鉄は熱いうちに打つだろ。俺達も、熱いうちに形にすればいいだけだ」
「どんな形に…」
「真っ直ぐで…硬くて、強い力で叩かれても折れない。そうだ、多少の反りはいるな。世の中と、多少反りが合わない部分があった方が、面白いだろ」
京介の言葉に、博雪は幸せそうに微笑んだ。
「これで安心出来ました。四ツ目先生の初七日を理由に仕事を休んでたけど、本当は、今、鋼を打てる自信がなかったんです」
「自信がない?」
「意識を集中出来ないと、切れる刀は造れません。大門さんのことばっかり考えてたから、今はとても無理だと思ってました」
京介は再び強く博雪を抱き寄せる。
恋も知らずに、ひたすら刀造りに励んできた男が、初めて惹かれた相手が自分だというのか。それはとても名誉であり、感激する告白だった。
「そんなことで……廃業させるわけにはいかないからな」
*この続きは製品版でお楽しみください。
「……少しじゃないから困ってる」
いい雰囲気になってきた。やっとまともな恋に近づいてきたようだ。
京介は博雪の顎を捉えて、顔を上に向かせた。そして戸惑いながらもキスをする。性欲からのキスではない。思いを伝える優しいキスだ。
ところが博雪は、それだけとは受け止めなかったらしい。積極的に手足を絡めてきた。
「大門さん、人を好きになったら、どうしたらいいんですか。おれはそんなこともよく知らない。火を熾し、鋼を叩くことしか知らないんです」
博雪の声には、必死な響きがあった。
「同じさ。鉄は熱いうちに打つだろ。俺達も、熱いうちに形にすればいいだけだ」
「どんな形に…」
「真っ直ぐで…硬くて、強い力で叩かれても折れない。そうだ、多少の反りはいるな。世の中と、多少反りが合わない部分があった方が、面白いだろ」
京介の言葉に、博雪は幸せそうに微笑んだ。
「これで安心出来ました。四ツ目先生の初七日を理由に仕事を休んでたけど、本当は、今、鋼を打てる自信がなかったんです」
「自信がない?」
「意識を集中出来ないと、切れる刀は造れません。大門さんのことばっかり考えてたから、今はとても無理だと思ってました」
京介は再び強く博雪を抱き寄せる。
恋も知らずに、ひたすら刀造りに励んできた男が、初めて惹かれた相手が自分だというのか。それはとても名誉であり、感激する告白だった。
「そんなことで……廃業させるわけにはいかないからな」
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