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消えない傷痕

消えない傷痕


発行: いるかネットブックス
シリーズ: 消えない傷痕
価格:450pt
形式:MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 浅葉 りな(あさば りな)
 7月27日生まれ。獅子座のO型。小説のほかに、ゲームのシナリオやコミックの原作を執筆。

解説

 初めて乗った救急車。運ばれていった病院で、僕は、一生忘れられない人に出会った。その人の名前は呉崎太一。ちょっと不良みたいな見た目だけど、本当は優しい人なんだってことを、そのときに知った。クラスで浮き気味の僕にも普通に接してくれて、だから僕は、だんだん呉崎を好きになっていく……。
 少年たちの繊細な心を描いた、ピュア・ラブストーリー。
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。

抄録

「あれ、おまえ……オカザキだっけ?」
 呉崎はぼくの方に歩いてきて、軽い調子でそう言った。ケガしてるんじゃないのかな、とは思ったけど、別に平気そうだ。
「違うよ。オカザキじゃなくてオザキ。尾崎時緒」
 とりあえず、名前の間違いの方は気になったので、訂正。二年で一緒のクラスになってから、もう三ヶ月はたつのに、どうして覚えてくれないかな……。そんなに印象薄い、のかな。それとも、近頃の十七歳、っていうのは他人に興味がないそうだけど、だからかな。
「そうだっけか。悪いな。んで、尾崎はどうしてここにいるわけ?」
 だはは、と呉崎は笑う。頭悪そうな笑い方だけど、なんだかイイヤツっぽい感じがした。
「リストカットして。縫ってもらって、今から帰るとこ」
 まあ、もう夜の八時だし、そう言われても仕方ないかなあ、って気がしたから、ぼくは正直に答えてみたりする。呉崎はどんな顔をするんだろう。
「へー。リストカット……って、なんで? 失恋?」
「まさか。イマドキ失恋で手首切るなんて、珍しいよ」
 エンコーなんて言葉が流布してる世の中だし。失恋くらいで手首切る人なんて、きっと、天然記念物並。貴重で大切だから保護しなきゃいけないくらいだよ。
 それに。ぼくは恋愛ってあまり興味がないし。よくわからないんだよね。(だから、天然記念物並だっていうのも推測)
 なにが、楽しいんだろう?
「まあ、いいけどさ。ひとり?」
「うん。親は仕事行っててさ。ひとり寂しく帰らないといけなくって」
「あーじゃあさ、一緒帰ろうか?」
「……なんで?」
 ぼくは一歩退いた。
 だって、呉崎とは険悪だったわけじゃないけど、親しいってほどでもなかった。それなのに、どうして、急にそんな親切なこと言うんだろう。わからなかった。ていうかナンパみたいだったし。
 それに、不良、なら。親切にしてくれるのっておかしくない? ぼくみたいな、普通の高校生に親切にしたって、なにもイイコトないと思う。
 こんなこと考えるぼくって、実は相当ひどいヤツ?
「リストカットってつまり、情緒不安定ってことだろ。ひとりにしといたら危ないじゃん」
 ジョーチョフアンテイ、だって。呉崎の口から以外に難しい言葉が飛び出したから、なんだかぼくは楽しくなった。
「――ぼくがナイフ持って暴れるとか思ってるんだ?」
「まさか。でもまた手首切るかもしれないだろ」
「なんでぼくなんか心配してくれるの?」
「なんでって……ここで会ったのもなにかの縁だろ」
 と、呉崎はぼくの右手を引いて、歩いて行こうとする。
 悪いやつじゃなさそうだけど、やっぱりどこか抜けてるって言うか、なんていうか。ケガしてるから病院来たんじゃなかったのか、って感じ。
 仕方ないから、逆にぼくが呉崎を外科まで引っ張っていった。もう、手間かかるなあ。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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