マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションボーイズラブ小説先生

キスは制服を脱いでから!

キスは制服を脱いでから!


発行: キリック
レーベル: シフォンノベルズ
価格:700pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆5
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


解説

 新米物理教師の水上は、昔の恋人の面影がある斎木の存在が気になっている。斎木義之──二年生。特待生として入学して以来、成績は常に首位。超優等生の肩書きとは裏腹に、その見てくれは一体どこがキレ者なのやらというヌーボーぶり……というかおバカ? そんな斎木がどうやら物理に興味があることから交流が深まるが、教師と生徒という間柄である以上、何かあってはならないと水上は懸命に気を引き締めていた。ところが、水上の思惑なんておかまいなしの斎木にキスしたいと迫られて……!!
 ワンコな生徒×新米教師のお忍びラブ☆
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。

抄録

「なんだ?俺じゃない先生に教わりたかったか?」
 冗談めかして言った秋良の言葉に、斎木は勢いよく顔を上げて、睨むほど強い視線で秋良を見た。
「全然ねーよ、そんなこと。つか、先生がうちの学校きてくれて、俺、すげーラッキー」
「そう思ってくれてるなら、俺はうれしいな」
「思ってるよ。思ってる。──なあ、先生」
「うん?」
「俺、先生にもらった本も借りた本もちゃんと読んで、エラい?」
 こちらを見つめて訊いてくる斎木の様子が、まるで宿題をきちんと済ませたことを親に褒めてほしがる子どものように見えた。二人暮らしの父親とうまくいっていないらしいという斎木の家庭事情を思い出して秋良は複雑な気分になったが、うまくそれは隠して、ニッコリと無難な表情でほほえんだ。
「ああ、偉かったよ」
「じゃあさ、先生にキスしていい?」
「……は?」
 今度は、秋良は絶句して目をみはった。
 なにを聞いたのか、一瞬分からなかった。
「え……っと……?」
 なにか、聞き間違えただろうか?
 しかし、秋良の動揺になどお構いなく、斎木は食い入るように秋良の目を見つめて言葉を継いだ。
「俺、先生のこと好き。四月に先生のこと見たときに一目惚れした。最初は外見が好みなだけかなーと思ってたんだけど、今はもう違う。先生の中身も好き。だって先生、俺に話しかけてくれるし、笑ってくれるし、褒めてくれるじゃん。あと、先生の、考えながらゆっくりしゃべるところとか、ときどき見せる困ったような顔も好きだ」
「……」
「先生は、俺のこと嫌い?」
「……いや」
 もちろん、そんなことはない。そんなことはないのだが……秋良としては簡単に本当のことを言うわけにもいかないのだ。それでは、きょうまでの自分への戒めがむだになる。
 妙な緊張で口の中が渇いてくるのを自覚しながら、秋良はようやく言葉を紡ぎ出した。
「……だけど、だからってキスはまずいだろ」
「なんで?」
「なんで、って……教師と生徒だし」
「ここ、学校じゃない。俺も制服着てないし、先生だってきょうはスーツじゃないよ」
「そういう問題じゃ……」
ない、と言いかけた秋良の顔を、斎木はじっと縋るような視線で見つめてきた。秋良の胸の内は、困惑と恐れと誘惑とが入り交じって、おかしなマーブル模様を描く。
「だ……大体、なんで男の俺にそんなこと言うんだよ?」
「そんなの知らねーよ。てゆーか、なんで先生、男なの?」
「はあ?なんだよソレ。あいにく俺は生まれたときから男だよ」
「じゃ、いーよソレで。男でもいいからキスさせて」
 斎木はテーブルの脇からいざって出て、秋良のほうへ距離をつめてきた。思わず後じさりながら、秋良はもはや泣きたい気分になっていた。
「よせよ……ダメだって──」
「なんで?なんでダメなの?あくまでも拒否ンの?なら、押さえつけてでもする。俺と先生なら、たぶん俺のほうが力あるよ?」
 膝で立った斎木に見下ろされる格好になりながら、秋良はその傲慢な言い草にさすがにカチンときた。目を逸らさず、睨み上げるように視線を受け止めて、はっきりとした口調で言った。
「おまえ、教師を脅す気か?」
 すると意外や、斎木はちょっと困ったように目を瞬いて、眉根を寄せた。
「違う……、そんなつもりねーよ。……なあ、頼むよ。キスさせてよ。先生がおとなしくキスさせてくれたら引き下がるから」
 そんな顔をされたらこっちが困る、と秋良は思う。
 気づけば、心臓がうるさく打っていた。頭もいっそう混乱してくる。
 本音を言ってしまえば、斎木とキスをしたくないわけじゃない……。
「なあ、先生」
「……じゃ……じゃあ、今回限り、な。一回だけだぞ」
 もう、なにを言っているのか自分でも分からなかった。
 ただ、自分の言葉に対して、斎木がたちまち目を輝かして、ほっとしたような弱げな笑みを見せたのだけが、妙にくっきりと網膜に映った。
 斎木は手を伸ばして、秋良の両肩をそっとつかんだ。顔と顔が近づいて、斎木は真剣な目で見つめてくる。
「目ェ閉じてよ、先生」
「……」
 おそるおそる、秋良は目を閉じた。
 唇に全神経が集中するくらい、体中が緊張して、その瞬間を待つ。
 体温独特のぬるい感触が、そっと唇に触れた。音が聞こえるかと思うくらい心臓が激しく搏動していた。
 ほんの数秒で、唇は離れた。が、すぐそばで斎木の声が「待って、もっかいだけ」と言って、間をおかずもう一度唇がふさがれた。
 約束と違う、と秋良は思った。抗議の声をあげなくては、と。
 その次の瞬間。
 斎木の舌が、強引に秋良の唇を押し開いて口内へ入ってきた。
「──!?」

*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

この本を読んだ人は、こんな本も読んでいます

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。