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和書>小説・ノンフィクション>ボーイズラブ小説>ライバル
剛 しいら(ごう しいら) 6月9日生まれ、双子座。血液型はえーっ、えーなのーっと思わせる、えー型。
ボクシング一本に打ち込む不器用な青年、橋口徹は、傲慢に無邪気に近づいてくる西條東に振り回されつつも、彼を唯一無二のライバルとして認識していく……。その他、徹と加藤の関係を知ったトレーナー・西崎の短編も収録した、シリーズ第二弾。表題作他4編収録。
ROUND5 ライバルも犬を抱く ROUND6 レディは犬を嫌う INTERVAL ダンサーが犬を蹴る ROUND7 トレーナーは犬に学ぶ ROUND8 ヤクザが犬を撃つ
「ファイトッ」 コーチは審判らしく二人に声をかけた。 徹は冷静に攻撃をしかける。笑われたのは自分が馬鹿にされたからだと、以前の徹だったら考えただろう。だが今は、不思議と腹が立たなかった。東がちゃんと相手してくれているということは、ライバルとして認められていると知ったからだ。 確かに東のボクシングは完璧だ。だが機械ではない。捜し出せばきっとどこかに欠点はある。それを見つけだすのも楽しみだ。そんな贅沢《ぜいたく》な楽しみを与えてくれる対戦相手なんて、そういるものではない。 夢中になって打ち合った。すると徹の頭の中はどんどん空っぽになっていって、テレビカメラが回っていることも、雑誌のカメラマンがフラッシュをたくのも、全然気にならなくなった。 どこか遠くの、誰もいない原っぱの真ん中で、殴り合いの喧嘩をしている子供になった気分だ。真っ青な空や、白い綿雲《わたぐも》までが見えるようだ。そして流れる汗には、野原を転げ回った後の爽快感《そうかいかん》があった。 徹は子供の時、こんな風に誰かと真剣に殴り合いの喧嘩をしたことはない。徹だけではないだろう。時代は力による解決を、子供社会では認めなくなった。だから殴り合いの痛みを知ることもなく、みんな大人になってしまうのだ。 子供時代に誰かと、頭の中が空っぽになるまで殴り合うような喧嘩をしていたら、徹ももっと人間との付き合いがうまくなったかもしれない。言葉で語れない分、肉体で語ることが出来たら、案外もっと早くに、本当の友達を見つけられただろうか。 そうしたら、徹はボクシングを選んだだろうか。 ボクシングを選ばなかったら、今の生活はない。 また東の腕がからんでクリンチになった。東はおどけて、徹のほおにキスする真似までする。さすがにそれはやり過ぎだと思ったが、いつか徹も、小さく口元を歪めて笑っていた。 *この続きは製品版でお楽しみください。
【XMDF形式】
※注意 同一の書籍でもファイル形式が異なるものは別商品として取り扱っております。
紙書籍初版:2000年1月10日 デジタル初版:2008年6月26日
ジャンル:和書>小説・ノンフィクション>ボーイズラブ小説>ライバル ジャンル:和書>小説・ノンフィクション>ボーイズラブ小説>オレ様 ジャンル:和書>小説・ノンフィクション>ボーイズラブ小説>業界人 著: 剛しいら 発行: ごじらん堂本舗 シリーズ: ドクター×ボクサーシリーズ
和書>小説・ノンフィクション>ボーイズラブ小説>ライバル |
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