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水色の夜

水色の夜


発行: いるかネットブックス
価格:150pt
形式:MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★☆☆☆1
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著者プロフィール

 浅葉 りな(あさば りな)
 7月27日生まれ。獅子座のO型。小説のほかに、ゲームのシナリオやコミックの原作を執筆。

解説

 食事から帰る途中、人に化けて暮らす妖精馬「夜」は、自転車に乗った赤川に轢かれたのがきっかけで赤川の家に居候することになる。ぽややんと警戒心もない赤川をヘンなヤツだと思っているうち、だんだん、夜は赤川に恋心を抱くようになる。ただ、夜は人を食わなければ生きていけず、どうすればよいのかと思い悩むようになり……。
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。

抄録

 ふと額に手をやると、ねばついたものが触れた。卵だ。夜は顔をしかめた。
「痛……」
 つぶやきながら、青年が起き上がる。
「あ、ごめんね、大丈夫?」
 青年は申し訳なさそうな顔になる。それを見ていると、夜の方が悪いことをしているような気分になってしまって、夜は青年から目をそらした。
「どこかケガとかはしてない? 服、破れてるところとかは?」
 言いながら、青年はポケットから出した実用一辺倒な白いハンカチで夜の髪や顔を拭いている。大したことはなかったから、夜は首を振った。
「本当にごめん……これくらいの荷物だったら大丈夫だろうって思ったんだけど、坂道って怖いよね。あ、そんな僕の事情とかどうでもいいよね」
「まあな」
「本当にごめんね……卵、なかなか取れないね。あ、そうだ、もしよかったらなんだけど、うち、この近くなんだ。シャワー浴びれば、これくらいすぐ取れると思うし……服は僕の服をとりあえず貸せるし。その、もちろん、迷惑じゃなかったら、なんだけど!」
 青年はおどおどとした様子で、身振り手振りをまじえながら言う。夜は鼻を鳴らした。
 やましいところがあるのでないなら、堂々としていればいいのだ。こういう意味もなくはっきりしない相手は、夜はあまり好きにはなれない。
「どうかな?」
 下から問われ、夜は再度鼻を鳴らした。
 青年は困ったような顔で、ハンカチを持つ手は止めずに夜を見つめている。
 ここでこのまま立ち去ってもそれはそれでかまわないが、そうすると、この汚れの始末に困りそうだ。替えの服も持っていない。
「いいよ」
 ついていった方がいいだろうと、夜は仕方なく答えた。
 青年がぱっと顔を輝かす。
「よかった! 僕の家、本当にすぐ近くなんだ。ほら、すぐそこの、向こうに見えてる――」
 青年は空いている手で道の先の方を指す。
 夜は青年の言葉を聞くのを止めて、彼の指す方へ視線を向けた。
 アスファルトで舗装された道路はゆるやかな下り坂で、すぐに先が見えなくなる。
 だが、そのずっと向こうには、近代的な町並みにはそぐわないなだらかな丘があった。
 丘のてっぺんには家が一軒建っている。
 随分と古びた様子の、まるで庭に大型犬でも飼われていそうな大きな家だった。

*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

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