和書>小説・ノンフィクション>ライトノベル>ミステリー
著者プロフィール
井上 ほのか(いのうえ ほのか)
1964年1月25日生。東京生まれ。水がめ座。血液型O型。国学院大学文・史学科卒業。
「アイドルは名探偵」でデビュー。著書に、「少年探偵セディ・エロル」シリーズ、SFアクション「都市戦記・妖魔アルディーン」、「ルーン・エンジェルス・シリーズ」などがある。
趣味は散歩と大工仕事。少林寺拳法2段。
ホームページ「INOUE BOX」(http://www.catnet.ne.jp/inouebox/)
1964年1月25日生。東京生まれ。水がめ座。血液型O型。国学院大学文・史学科卒業。
「アイドルは名探偵」でデビュー。著書に、「少年探偵セディ・エロル」シリーズ、SFアクション「都市戦記・妖魔アルディーン」、「ルーン・エンジェルス・シリーズ」などがある。
趣味は散歩と大工仕事。少林寺拳法2段。
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解説
私、八手真名子、14歳。アイドルやってます! ナッマイキとかワッガママとか言われてるけど、いいじゃない。おシゴト楽しいし、人気だって凄いんだもの。
ところが大作映画のヒロイン役に選ばれてハリきってたら、主役候補の俳優たちが次々と殺される事件が発生! 「このままではすまないぞ」という脅迫状や「女が…」というダイイング・メッセージに、私たちはふりまわされるばかり。そしてついに奇っ怪きわまる密室殺人が!
こうなったら、ナマイキボーイの克樹を助手にして、あたしが探偵しちゃおーかしら!?
ところが大作映画のヒロイン役に選ばれてハリきってたら、主役候補の俳優たちが次々と殺される事件が発生! 「このままではすまないぞ」という脅迫状や「女が…」というダイイング・メッセージに、私たちはふりまわされるばかり。そしてついに奇っ怪きわまる密室殺人が!
こうなったら、ナマイキボーイの克樹を助手にして、あたしが探偵しちゃおーかしら!?
目次
序章 雨にうたえば
1 サインはお断り
2 お葬式
3 克樹、登場。
または、殺人シアターの開幕。
4 殺人シアターの開幕(続き)
5 哀しみのバンバン
6 名探偵たちのつどい
7 壁ぬけ男
8 事件の解決。および、
意外なエピローグと当然のエピローグ
1 サインはお断り
2 お葬式
3 克樹、登場。
または、殺人シアターの開幕。
4 殺人シアターの開幕(続き)
5 哀しみのバンバン
6 名探偵たちのつどい
7 壁ぬけ男
8 事件の解決。および、
意外なエピローグと当然のエピローグ
抄録
その時、画面の右隅に、べつの人影が現れた。帽子をかぶり、レインコートを着た男の後ろ姿だ。わたしたちは、みんな息をのんだ。竹崎さんは、一直線にカメラを見ていて、気づかない。
「誰だ、あの男は?」
九条監督が、不思議そうに言った。セリフはまだ続いている。
「……特捜司法官は」
一瞬、コートの男はカメラのまん前に立ったらしい、画面が全部ふさがれた、と思うと、
「わッ、貴様! なにをするッ!」
竹崎さんの悲鳴が、モニター室いっぱいにひびき、画面には、コートの男と必死にもみ合っている姿が写った。男が振りかざしている、長い、ナイフが、ギラリと光った。
「オイ、外へ出ろ! 竹崎を助けるぞッ!」
九条監督が叫び、まっ先にドアから飛び出していった。鳥海警部がその後に続き、わたしたちも、われさきに走って表にでた。すると……。
カメラの前、わたしたちが見た位置に、竹崎榮介(えいすけ)さんが倒れていた。左胸には、長いナイフ。あかい血の流れが、一面にひろがり、竹崎さんは目をカッと開いて横たわっていた。
「くそッ、まにあわなかった」
いまいましげに、九条監督がつぶやいたと思うと、いきなり監督はスタジオのドアの一つにむかって走っていき、扉をガンガンたたいて外の警備員に怒鳴った。
「警備員! オイ、警備員! 今までにここを通ったヤツはいるか!?」
「いいえ、誰も……」
と、警備員のとまどった声が聞こえる。
「もう、テストは終わりですか? ここを開けますか、監督?」
「バカヤロウッ、絶対に開けるな! いいか、トランシーバーで他の入り口にも伝えろ、誰も、絶対にスタジオから出すな。それから、警察を呼べ、ただし、持ち場を離れるなッ。なんとかして、その場所を動かずに警察を呼ぶんだ! わかったなッ!」
それから、わたしたちは、スタジオの中央に集まり、警察がくるまで、そこでジッとしていた。
監督の指示を守って、警備員は誰も出入口の扉の前を離れず、誰も外に出さなかった。
それなのに、警察が来て、スタジオを隅から隅まで捜しつくしても、見知らぬコートの男を発見することはできなかった。
モニター室には、竹崎さんをのぞいたオールスタッフが、確かにいた。それは、何度も何度も、おたがいに確認させられた。
なぜ! どうして? わたしたち、全員が見ていた犯人の姿は、完全にとざされたスタジオ内から、文字どおり煙のように姿をけしてしまったのだ。
「誰だ、あの男は?」
九条監督が、不思議そうに言った。セリフはまだ続いている。
「……特捜司法官は」
一瞬、コートの男はカメラのまん前に立ったらしい、画面が全部ふさがれた、と思うと、
「わッ、貴様! なにをするッ!」
竹崎さんの悲鳴が、モニター室いっぱいにひびき、画面には、コートの男と必死にもみ合っている姿が写った。男が振りかざしている、長い、ナイフが、ギラリと光った。
「オイ、外へ出ろ! 竹崎を助けるぞッ!」
九条監督が叫び、まっ先にドアから飛び出していった。鳥海警部がその後に続き、わたしたちも、われさきに走って表にでた。すると……。
カメラの前、わたしたちが見た位置に、竹崎榮介(えいすけ)さんが倒れていた。左胸には、長いナイフ。あかい血の流れが、一面にひろがり、竹崎さんは目をカッと開いて横たわっていた。
「くそッ、まにあわなかった」
いまいましげに、九条監督がつぶやいたと思うと、いきなり監督はスタジオのドアの一つにむかって走っていき、扉をガンガンたたいて外の警備員に怒鳴った。
「警備員! オイ、警備員! 今までにここを通ったヤツはいるか!?」
「いいえ、誰も……」
と、警備員のとまどった声が聞こえる。
「もう、テストは終わりですか? ここを開けますか、監督?」
「バカヤロウッ、絶対に開けるな! いいか、トランシーバーで他の入り口にも伝えろ、誰も、絶対にスタジオから出すな。それから、警察を呼べ、ただし、持ち場を離れるなッ。なんとかして、その場所を動かずに警察を呼ぶんだ! わかったなッ!」
それから、わたしたちは、スタジオの中央に集まり、警察がくるまで、そこでジッとしていた。
監督の指示を守って、警備員は誰も出入口の扉の前を離れず、誰も外に出さなかった。
それなのに、警察が来て、スタジオを隅から隅まで捜しつくしても、見知らぬコートの男を発見することはできなかった。
モニター室には、竹崎さんをのぞいたオールスタッフが、確かにいた。それは、何度も何度も、おたがいに確認させられた。
なぜ! どうして? わたしたち、全員が見ていた犯人の姿は、完全にとざされたスタジオ内から、文字どおり煙のように姿をけしてしまったのだ。
本の情報
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