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解説
名門・瓊徳学園一年の有田は、学内でも桁違いの御曹司である生徒会長・久谷が取り巻き志願者達に囲まれていた所に遭遇し、イジメだと思い込み乱入してしまう。そのせいで妬まれ、家業にまで支障が出始めた有田は、久谷から彼の恋人であるふりをすることを提案される。嫌々承諾した有田だが、あまりにもウブすぎた彼には、久谷の淫らな『レッスン』と『お仕置き』が待っていて――!?
※ 本文にイラストは含まれていません。
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目次
溺愛の誘惑 とまどいの衝動
あとがき
あとがき
抄録
あまりのショックに言葉を失っている有田に、静かな声で久谷が続ける。
「この状況を打破するために提案があるんだが」
「…………提案?」
一度流れた噂を消すことなど不可能に近い。
でなければ、風評被害で商品が売れなくなった会社が潰れることも、生産者が苦境に立たされることもないだろう。
それをなんとかすると言う久谷を、有田は縋るような眼差しで見遣った。
「僕としても、勝手に名前を使われて腹を立てているんだ。今の状況が噂を流した人間の目的に適っているのなら、なんとかして打破したい。そのためには君の協力が必要だ」
「俺の……協力?」
「ああ。協力してくれるだろう?」
甘い声だった。
少し低めで、自信に満ちていて。彼に協力すればどんな問題でも解決すると、そう信じてしまうような声。
それに引きずられるように頷いた有田の目の前で、久谷が薄く微笑む。
そのいかにも何か企んでいますという顔にハッとして、有田が叫んだ。
「ちょっと待て! 家のためなら協力したいとは思うけど、できることとできないことが…………」
「そんなたいしたことじゃないさ。ただ、君の協力がなければ上手くいかないだろうというだけで」
「だから、何をっ!」
「恋人になってくれればいい」
サラリと言われた台詞の意味が解らず、有田は呆然と久谷を見つめた。
「じょ……冗談…………」
「本気だよ」
そう言われたとたん、有田はずりずりと後ずさった。
できれば走って逃げたかったが、未だ足腰に力が入らない。なので、それしか方法がなかったのだが。
「う〜ん。まな板の上の鯉」
「うわっっっ!」
ぐいと足を引っ張られ、その勢いで背後に倒れ込んでしまう。
慌てて頭を庇い、なんとかぶつけなくて済んだとホッとした時には、久谷の手が頭の右と左脇の辺りに置かれていた。
それでも逃れようと身じろいでみたいのだが、足の間には久谷の体があって、どうにも逃げられない。
「な、な、な、な…………」
「『何をするつもりだ?』かな?」
そう問い返され、コクコクと頷く。
そんな有田ににこやかに微笑みながら、久谷が上体を倒して顔を近付けてきた。
「美味しくいただくつもり……とか言ったらどうする?」
「いや、俺は美味しくないから!」
「それを決めるのは、食べられる側の君じゃなくて、食べる僕だと思うけど?」
「いいや! 美味しくない! 絶対!」
力強く言い切ると、久谷は寸前まで見せていた怪しげな雰囲気を一掃し、笑いながら倒れ込んできた。
「やっぱり君はいいなぁ」
「…………へ?」
「君と話していると和むよ」
くすくす笑うその振動が胸にダイレクトに掛かってむずがゆい。
だが、そんなことより…………。
「からかったのかよ!」
*この続きは製品版でお楽しみください。
「この状況を打破するために提案があるんだが」
「…………提案?」
一度流れた噂を消すことなど不可能に近い。
でなければ、風評被害で商品が売れなくなった会社が潰れることも、生産者が苦境に立たされることもないだろう。
それをなんとかすると言う久谷を、有田は縋るような眼差しで見遣った。
「僕としても、勝手に名前を使われて腹を立てているんだ。今の状況が噂を流した人間の目的に適っているのなら、なんとかして打破したい。そのためには君の協力が必要だ」
「俺の……協力?」
「ああ。協力してくれるだろう?」
甘い声だった。
少し低めで、自信に満ちていて。彼に協力すればどんな問題でも解決すると、そう信じてしまうような声。
それに引きずられるように頷いた有田の目の前で、久谷が薄く微笑む。
そのいかにも何か企んでいますという顔にハッとして、有田が叫んだ。
「ちょっと待て! 家のためなら協力したいとは思うけど、できることとできないことが…………」
「そんなたいしたことじゃないさ。ただ、君の協力がなければ上手くいかないだろうというだけで」
「だから、何をっ!」
「恋人になってくれればいい」
サラリと言われた台詞の意味が解らず、有田は呆然と久谷を見つめた。
「じょ……冗談…………」
「本気だよ」
そう言われたとたん、有田はずりずりと後ずさった。
できれば走って逃げたかったが、未だ足腰に力が入らない。なので、それしか方法がなかったのだが。
「う〜ん。まな板の上の鯉」
「うわっっっ!」
ぐいと足を引っ張られ、その勢いで背後に倒れ込んでしまう。
慌てて頭を庇い、なんとかぶつけなくて済んだとホッとした時には、久谷の手が頭の右と左脇の辺りに置かれていた。
それでも逃れようと身じろいでみたいのだが、足の間には久谷の体があって、どうにも逃げられない。
「な、な、な、な…………」
「『何をするつもりだ?』かな?」
そう問い返され、コクコクと頷く。
そんな有田ににこやかに微笑みながら、久谷が上体を倒して顔を近付けてきた。
「美味しくいただくつもり……とか言ったらどうする?」
「いや、俺は美味しくないから!」
「それを決めるのは、食べられる側の君じゃなくて、食べる僕だと思うけど?」
「いいや! 美味しくない! 絶対!」
力強く言い切ると、久谷は寸前まで見せていた怪しげな雰囲気を一掃し、笑いながら倒れ込んできた。
「やっぱり君はいいなぁ」
「…………へ?」
「君と話していると和むよ」
くすくす笑うその振動が胸にダイレクトに掛かってむずがゆい。
だが、そんなことより…………。
「からかったのかよ!」
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