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プティまり文庫 ひらひら きえる

プティまり文庫 ひらひら きえる

著: 優空
発行: マリクロ
レーベル: プティまり文庫
価格:210円(税込)
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対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 優空(ゆうあ)
 近頃の座右の銘は、「豚もおだてりゃ、木に登る」。どこからでもいいから自信を掻き集めてこないと、やっていけないような気がする今日この頃。『わたしは出来る子』って、自己暗示も大切かも。でも結局は、書くのが好きだから、このまま前進しかできない。うん、これでいいのだ、きっと。わたしのやっているコトって、実はいわゆる妄想ってやつなのかもしれない。だけど、妄想だって立派な特技だ! めくるめく妄想を綴り、物語る――それが、わたし。著書に『君に言えない(ことば)』。

解説

 失恋したのは2ヵ月も前にもかかわらず、ナツはどうしようもない虚無感に襲われていた。……軽く始まった関係だったのに。……こんな遊びは得意だと思っていたのに。……彼を愛してしまっていたなんて。そんなナツに、「忘れさせてやる」と囁くのは、ナツが唯一体の関係を持ち込まない友人、ジェイだった。大切にしたいと思う友だちなのに、ナツは「忘れさせて」とその胸に飛び込んでしまった。それは、間違いだったのか?

抄録

 躰を許す事に深い意味を持たないナツにとって、ジェイは躰抜きで繋がっている唯一の特別な男友達だという事も頭からすっかり飛んでしまっていた。
 男を忘れるために、男を求める。
 だけど、虚しさや自己嫌悪なんてここには存在しなかった。

 それはなぜなのかと、ナツはジェイに抱かれながら自問してみた。
 抱かれているのが、ジェイだから……?
 ワタシを愛したいと、切なげにワタシを求めてきたから?

 ふと、本当はずっとジェイとこうなりたかったんだとナツは思った。
 他の男に対するのと同じ気持ちではなく、純粋にジェイを求めていたから、後先省みず誘えなかったのかもしれない、と。
 だけど、そんな事ももうどうでもよくなってきていた。
 何かを考えるには最も不適切な行為の最中だ。
 思考がシャットダウンされ、感覚だけが研ぎ澄まされていくのを、ナツは文字通り手放しで受け入れていた。

 それでも、ナツはいつものように、絶対に声を出すものかと思っていた。
 だから、辛うじて喉の奥で喘ぎを押し留めた。
 それに反して、声にならない吐息は数え切れないほど出していた。
 喉はもうカラカラに渇き切っていた。
 これもいつもの事。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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