マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションボーイズラブ小説白衣

龍の求愛、Dr.の奇襲

龍の求愛、Dr.の奇襲

著: 樹生かなめ
発行: 講談社
レーベル: 講談社X文庫ホワイトハート シリーズ: 龍&Dr.
価格:525円(税込)
10ポイント還元
形式:ドットブック形式⇒詳細 
対応端末:パソコン 
みんなの評価 未評価
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


解説

「清和くん、僕に顔を見せて。キスさせてよ」
 明和病院に勤める美貌の医師、氷川諒一の恋人は、背中に昇り龍を背負った、暴力団・眞鍋組の2代目、橘高清和だ。かつてよりの清和の敵、藤堂組との争いが激しくなる中、眞鍋組もかつてない危険に晒されていた。そんなとき、藤堂の過去を知る、桐嶋元紀が氷川にある決意をさせる。闘うのは好きじゃない、でも僕の清和くんのためなら……!! 愛するひとのため、氷川の闘いが始まった!? シリーズ第6巻。

抄録

 ほんの数年前まで眞鍋組は、新宿の片隅に僅かばかりのシマを持つ規模の小さな暴力団であった。しかし、背中に極彩色の昇り龍を刻んだ橘高清和の出現で眞鍋組は一変した。破竹の勢いで新宿の勢力地図を塗り替えたのは、いたるところで若いとさんざん侮られていた清和である。若い清和を不夜城の主と呼ぶことに、今はもう誰も異議を唱えない。名だたる極道も一目置く、堂々たる眞鍋の昇り龍だ。ゆえに、清和の敵が尽きないのかもしれない。
 今まで幾度となく仕掛けてきた藤堂組が相手ならば、清和が率いる眞鍋組に勝算は充分ある。だが、藤堂組のバックに国内最高の力を持つ長江組がついたら、勝敗は戦う前から決まっている。
 今現在、清和は巨大な敵と対峙していた。
 氷川諒一は命より大切な男をぎゅっと抱き締めて、眞鍋組の勝利を祈る。もう、祈るしかないのだ。
 清和の右腕とも眞鍋の頭脳ともいうべきリキこと松本力也が、ロレックスの腕時計で時間を確かめた。それが合図になったのか、今回の軍師である三國祐が口を開いた。
「俺が桐嶋さんに同行し、弓削と話をつけます。組長は姐さんを連れて戻ってください」
 祐も氷川と同じように、桐嶋元紀という関西出身の竿師が藤堂組の組長である藤堂和真に対する最初で最後の切り札だと判断したらしい。無言で頷いた清和だけでなく、ほかの男たちも祐の意見に賛同する。それなのに、肝心の桐嶋がそそくさと氷川の背後に回り、滑稽なぐらい甘い声で懇願した。
「姐さん、舎弟の一生のお願いや、弓削との話し合いについてきてぇや。姐さんがおらへんとあかんわ」
 桐嶋のお願いに戸惑ったものの、氷川に拒む理由はない。笑顔で了承しようとしたが、鋭い目をさらに鋭くした清和に阻まれた。
「俺の女房は連れて帰る。これ以上、関わらせない」
 リキや祐も口にこそしなかったが、厳しい目で桐嶋を威嚇した。清和に忠誠を誓う彼らにとって、氷川は命に換えても守らなければならない存在だ。今回、二代目姐として遇している氷川を連れ去られたことは、単なる不始末でもなければ大失態でもない。組の威信に関わる大問題なんてものでもない。それら以上だ。
 桐嶋は膝を屈め、華奢な氷川の背中に隠れるようにして、凄まじい迫力を漂わせている清和に答えた。
「眞鍋の二代目組長、そないに睨まんとってぇや。俺、実は姐さんの舎弟にしてもろたんや。せやから、姐さんにも弓削に会うてほしいんや」
 数時間前、氷川は「舎弟にしてください」という突拍子もない申し出を桐嶋から受けた。もちろん、氷川は桐嶋を舎弟にした覚えなどないが、どうしたって憎めない男なのだ。眞鍋組随一の鉄砲玉と評判のショウこと宮城翔にどこか似ているからかもしれないが、自分でも不思議なくらい、氷川は桐嶋に情が湧いていた。
 そんな氷川の心の変化に気づいているのか、気づいていないのか、どちらかはわからないが、清和は地を這うような低い声で桐嶋に凄んだ。

*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【ドットブック形式】

.book形式の書籍をご覧いただくためには専用のブラウザソフト・T-Timeが必要になります。
T-Timeはここから無料でダウンロードできます。