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著者プロフィール
博学こだわり倶楽部(はくがくこだわりくらぶ)
互いの知識を競いあう、驚くほどの博学集団。メンバーは、常人が気にもとめない世の森羅万象にこだわり、その解明のために東奔西走して追究する。著者には、『ネコに遊んでもらう本(1)(2)(3)』『イヌに遊んでもらう本(1)(2)(3)』『雑学王 話のネタ300連発(1)(2)』『かなりHな大疑問』『かなりHな博学知識』『かなりHな心理学』『ハムスターに遊んでもらう本』『この言葉の違いを言えますか?』『確実に勝者になれる本』(小社刊)などがある。
互いの知識を競いあう、驚くほどの博学集団。メンバーは、常人が気にもとめない世の森羅万象にこだわり、その解明のために東奔西走して追究する。著者には、『ネコに遊んでもらう本(1)(2)(3)』『イヌに遊んでもらう本(1)(2)(3)』『雑学王 話のネタ300連発(1)(2)』『かなりHな大疑問』『かなりHな博学知識』『かなりHな心理学』『ハムスターに遊んでもらう本』『この言葉の違いを言えますか?』『確実に勝者になれる本』(小社刊)などがある。
解説
電話帳にも載ってない日本政府ってどこにある? 「首相」と「大統領」はどう違う?…内閣の疑問から地方行政の内幕まで、謎だらけの政府の実態が今、明らかになる!
目次
●政府の中枢・首相と内閣の疑問がわかる
(1)総理のイスに座るための欠かせない“条件”とは?
そもそも「日本政府」ってどこにあるの?
「内閣と「国会」はどちらが強い?
「総理」と「総裁」って、じつはイコールなの?
「首相」と「大統領」はどう違う?
エラいはずの総理大臣の意見が、なぜ尊重されない?
「首相の女房役」といわれる内閣官房長官のお仕事とは?
官房副長官にはどんな人がなる?
首相秘書官は必ずしも首相の「味方」ではないって?!
総理のイスに座るための、欠かせない“条件”とは?
戦前の総理と戦後の総理はどちらが強い?
新聞の首相動静欄にある「資料整理」って何をしているの?
「総理大臣の椅子」って実際はどんな椅子?
新首相官邸の気になる間取りとは?
マスコミはなぜ官邸の住人の“散髪”を、こぞってマークする?
「エアフォースワン」のような首相専用機はあるの?
首相の遊説費用は、やっぱり国が出してるの?
「内閣支持率」ってどうやって調べている?
新内閣の集合写真では、大臣の並び方にルールはあるのか?
大臣への贈り物は、けっきょく誰のものになる?
大臣はお役所の人事に口を出せるの?
法務大臣にのみ許される「指揮権発動」って何?
「閣議決定」と「閣議了解」はどこが違う?
連立政権による内閣はどうやって政策を決めるの?
政府は非常事態のとき、どんな体制をとる?
日本でも「戒厳令」って敷くことができるの?
●政治家を巧みに操る官僚の実態がわかる
(2)政府高官の「天下り」はなぜなくならない?
「官僚」と「公務員」はどう違う?
「事務次官」や「局長」って、どれくらいエラいの?
行政現場の“キーパーソン”はどんな人たち?
官庁特有の「審議官」と「参事官」ってどんな役職?
日本の官僚の数は多いの?
官僚の「天下り」は、なぜなくならない?
お役人ってどうして「事なかれ主義」なの?
官僚が失敗の責任をとらずにすむ理由って?
官僚は「守秘義務」で何を守っている?
官僚が「族議員」に根回しするときの秘策とは?
キャリア官僚には、なぜ“スペシャリスト”がいないのか?
財務省の官僚の子供に10月生まれが多い秘密とは?
官僚の“身内意識”にはどんな弊害がある?
官僚の政策づくりに時間がかかるわけとは?
けっきょく、官僚と国会どちらが強い?
●日本を動かす省庁の仕組みがわかる
(3)新登場の「内閣府」は
いったい何をしているのか?
そもそも「省」と「庁」はどう違う?
新登場の「内閣府」は、いったい何をしているのか?
巨大な利権がからむ「国土交通省」の仕事とは?
大蔵省から財務省になって、何がどう変わった?
財務省が行う予算の「復活折衝」って何のこと?
政府の「隠れ借金」ってどこに隠されている?
厚生省と労働省は、なぜひとつの省になったのか?
経済産業省は通産省時代からどう変わった?
これからの農林水産省に求められている役割とは?
総務省って、いったいどんな仕事をしているの?
公正取引委員会って何をする組織?
法務省と検察庁はどちらがエラいの?
「警察」と「検察」はどう違うの?
「警視庁」と「警察庁」はどんな関係?
国家公安委員会とはどんな組織なのか?
防衛庁と自衛隊はイコールなの?!
環境省にはなぜいまひとつ力がない?
文部科学省が生涯教育に力を注ぐ理由とは?
会計検査院の仕事ってどれくらい大変なの?
「首都移転」構想が、なかなか実現しないのはなぜ?
省庁が吸う甘い汁「許認可権」って何?
省庁の力を強める「政令」「省令」ってどんなもの?
借金を垂れ流す特殊法人をつぶせないワケとは?
なぜ公共法人になると、税金をマケてもらえる?
最近よく聞く「独立行政法人」って何?
●気になる外交問題の真相がわかる
(4)途上国への援助のお金はどんな方法で渡しているの?
大使館ではどんな人が働いてるの?
「大使」「公使」「領事」はどう違う?
特命全権大使の「特命全権」の意味とは?
「国賓」と「公賓」ってどんな差がある?
首脳会議の通訳は誰がしているの?
外務省の二大派閥って何と何?
外交文書にはどんなものがある?
途上国への援助のお金は、どんな方法で渡しているの?
日本は国連にお金を出しても、なぜ口を出せないの?
今、日本が抱えている領土問題には何がある?
北方領土問題にはどんな経緯があったの?
そもそも米軍の基地が日本にあるのはなぜ?
沖縄には、どうして米軍基地が集中しているの?
●国会と両院議員の秘密がわかる
(5)国会では議員の出欠チェックをどうやっているの?
国会の議長や委員長はどうやって決めている?
「常任委員会」と「特別委員会」ってどう違うの?
「理事会」ではいったい何が話されている?
国会では議員の出欠チェックをどうやっているの?
本会議場で「議長ォー」と叫ぶ議員は何者?
総選挙前に株価が上がるカラクリとは?
政党の「推薦」と「支持」にはどんな違いがあるの?
政治家がわざわざ旅先で“重要発言”をする理由とは?
政治家はなぜ食事をしながら会議をするのか?
日本で議員による立法が少ないのはどうして?
「公聴会」って誰の意見を聴いてるの?
一般の人でも国会へ「請願」できるって?!
国会決議の重みはどれくらいのもの?
●県や町など地方行政の内幕がわかる
(6)なぜ地方自治体は国に逆らえないのか?
「知事」にはどんな権限がある?
地方議員にはどんな人がなるの?
なぜ地方自治体は国に逆らえないのか?
地方自治体の予算はどうやって決まる?
県庁所在地はどのように選ばれた?
「政令指定都市」と普通の市はどう違う?
東京23区は“特別扱い”ってホント?!
やっぱり市長は町長よりもエラいのか?
「支庁」っていったい何をするところ?
住所の「郡」には何の意味がある?
●知っておきたい憲法の謎がわかる
(7)憲法そのものに違反するとどんな罰を受ける?
憲法そのものに違反するとどんな罰を受ける?
憲法の「前文」に法的な力はあるの?
憲法の第1条はどんな内容から始まる?
日本の憲法が外国のものより長いのはなぜ?
憲法が保証する「基本的人権」とは?
個人の権利より優先される「公共の福祉」って何だ?
憲法にある「健康で文化的な生活」ってどんな暮らし?
大臣が憲法改正を主張すると罪になる?!
どうして憲法はいっこうに改正されないの?
(1)総理のイスに座るための欠かせない“条件”とは?
そもそも「日本政府」ってどこにあるの?
「内閣と「国会」はどちらが強い?
「総理」と「総裁」って、じつはイコールなの?
「首相」と「大統領」はどう違う?
エラいはずの総理大臣の意見が、なぜ尊重されない?
「首相の女房役」といわれる内閣官房長官のお仕事とは?
官房副長官にはどんな人がなる?
首相秘書官は必ずしも首相の「味方」ではないって?!
総理のイスに座るための、欠かせない“条件”とは?
戦前の総理と戦後の総理はどちらが強い?
新聞の首相動静欄にある「資料整理」って何をしているの?
「総理大臣の椅子」って実際はどんな椅子?
新首相官邸の気になる間取りとは?
マスコミはなぜ官邸の住人の“散髪”を、こぞってマークする?
「エアフォースワン」のような首相専用機はあるの?
首相の遊説費用は、やっぱり国が出してるの?
「内閣支持率」ってどうやって調べている?
新内閣の集合写真では、大臣の並び方にルールはあるのか?
大臣への贈り物は、けっきょく誰のものになる?
大臣はお役所の人事に口を出せるの?
法務大臣にのみ許される「指揮権発動」って何?
「閣議決定」と「閣議了解」はどこが違う?
連立政権による内閣はどうやって政策を決めるの?
政府は非常事態のとき、どんな体制をとる?
日本でも「戒厳令」って敷くことができるの?
●政治家を巧みに操る官僚の実態がわかる
(2)政府高官の「天下り」はなぜなくならない?
「官僚」と「公務員」はどう違う?
「事務次官」や「局長」って、どれくらいエラいの?
行政現場の“キーパーソン”はどんな人たち?
官庁特有の「審議官」と「参事官」ってどんな役職?
日本の官僚の数は多いの?
官僚の「天下り」は、なぜなくならない?
お役人ってどうして「事なかれ主義」なの?
官僚が失敗の責任をとらずにすむ理由って?
官僚は「守秘義務」で何を守っている?
官僚が「族議員」に根回しするときの秘策とは?
キャリア官僚には、なぜ“スペシャリスト”がいないのか?
財務省の官僚の子供に10月生まれが多い秘密とは?
官僚の“身内意識”にはどんな弊害がある?
官僚の政策づくりに時間がかかるわけとは?
けっきょく、官僚と国会どちらが強い?
●日本を動かす省庁の仕組みがわかる
(3)新登場の「内閣府」は
いったい何をしているのか?
そもそも「省」と「庁」はどう違う?
新登場の「内閣府」は、いったい何をしているのか?
巨大な利権がからむ「国土交通省」の仕事とは?
大蔵省から財務省になって、何がどう変わった?
財務省が行う予算の「復活折衝」って何のこと?
政府の「隠れ借金」ってどこに隠されている?
厚生省と労働省は、なぜひとつの省になったのか?
経済産業省は通産省時代からどう変わった?
これからの農林水産省に求められている役割とは?
総務省って、いったいどんな仕事をしているの?
公正取引委員会って何をする組織?
法務省と検察庁はどちらがエラいの?
「警察」と「検察」はどう違うの?
「警視庁」と「警察庁」はどんな関係?
国家公安委員会とはどんな組織なのか?
防衛庁と自衛隊はイコールなの?!
環境省にはなぜいまひとつ力がない?
文部科学省が生涯教育に力を注ぐ理由とは?
会計検査院の仕事ってどれくらい大変なの?
「首都移転」構想が、なかなか実現しないのはなぜ?
省庁が吸う甘い汁「許認可権」って何?
省庁の力を強める「政令」「省令」ってどんなもの?
借金を垂れ流す特殊法人をつぶせないワケとは?
なぜ公共法人になると、税金をマケてもらえる?
最近よく聞く「独立行政法人」って何?
●気になる外交問題の真相がわかる
(4)途上国への援助のお金はどんな方法で渡しているの?
大使館ではどんな人が働いてるの?
「大使」「公使」「領事」はどう違う?
特命全権大使の「特命全権」の意味とは?
「国賓」と「公賓」ってどんな差がある?
首脳会議の通訳は誰がしているの?
外務省の二大派閥って何と何?
外交文書にはどんなものがある?
途上国への援助のお金は、どんな方法で渡しているの?
日本は国連にお金を出しても、なぜ口を出せないの?
今、日本が抱えている領土問題には何がある?
北方領土問題にはどんな経緯があったの?
そもそも米軍の基地が日本にあるのはなぜ?
沖縄には、どうして米軍基地が集中しているの?
●国会と両院議員の秘密がわかる
(5)国会では議員の出欠チェックをどうやっているの?
国会の議長や委員長はどうやって決めている?
「常任委員会」と「特別委員会」ってどう違うの?
「理事会」ではいったい何が話されている?
国会では議員の出欠チェックをどうやっているの?
本会議場で「議長ォー」と叫ぶ議員は何者?
総選挙前に株価が上がるカラクリとは?
政党の「推薦」と「支持」にはどんな違いがあるの?
政治家がわざわざ旅先で“重要発言”をする理由とは?
政治家はなぜ食事をしながら会議をするのか?
日本で議員による立法が少ないのはどうして?
「公聴会」って誰の意見を聴いてるの?
一般の人でも国会へ「請願」できるって?!
国会決議の重みはどれくらいのもの?
●県や町など地方行政の内幕がわかる
(6)なぜ地方自治体は国に逆らえないのか?
「知事」にはどんな権限がある?
地方議員にはどんな人がなるの?
なぜ地方自治体は国に逆らえないのか?
地方自治体の予算はどうやって決まる?
県庁所在地はどのように選ばれた?
「政令指定都市」と普通の市はどう違う?
東京23区は“特別扱い”ってホント?!
やっぱり市長は町長よりもエラいのか?
「支庁」っていったい何をするところ?
住所の「郡」には何の意味がある?
●知っておきたい憲法の謎がわかる
(7)憲法そのものに違反するとどんな罰を受ける?
憲法そのものに違反するとどんな罰を受ける?
憲法の「前文」に法的な力はあるの?
憲法の第1条はどんな内容から始まる?
日本の憲法が外国のものより長いのはなぜ?
憲法が保証する「基本的人権」とは?
個人の権利より優先される「公共の福祉」って何だ?
憲法にある「健康で文化的な生活」ってどんな暮らし?
大臣が憲法改正を主張すると罪になる?!
どうして憲法はいっこうに改正されないの?
抄録
エラいはずの総理大臣の意見がなぜ尊重されない?
小泉首相は、就任当初から「構造改革なくして景気回復なし」ようげんと揚言してきた。しかし、そのわりには特殊法人をはじめとする諸改革は遅々として進んでいない。
その理由には、よく「抵抗勢力」の存在があげられる。族議員など、自民党内の抵抗勢力が改革に反対するため、小泉首相の思うような改革が進まないというのだ。
ところが、首相といえば自民党総裁を兼ね、内閣でも与党でも、もっともエラい人のはずである。総理大臣が「内閣の首長」であることは、憲法第66条に明記されている。それなのに、首相はなぜ自分の基本的な意思すら、通すことができないのだろうか。
その理由のひとつは、「国益」よりも「省益」中心に考える大臣が多いことがある。内閣を構成する各省庁の大臣には、それぞれの省庁の長である「行政大臣」としての役割があるいっぽう、国政全体を考える「国務大臣」としての役割があるのだが、日本の大臣たちは、国務大臣としてより、まず行政大臣としてふるまうことが多いのだ。ばっぽん
そのため、「国全体にとっては、抜本的な行政改革が必要である」と思っていても、「自分の省庁の不利益になることはしたくない」という思いが先に立つのである。閣議決定は全員一致が原則であり、大臣の誰かが省益優先の立場から反対すれば、首相は大臣を辞めさせないかぎり、その案件を通すことはできないのだ。
むろん、大臣たちが国益より省益を優先させる裏には、官庁プロパーである官僚たちの思惑が隠されている。官僚にとって何よりも大事なのは「組織の防衛」であり、自省の不利益になる改革にはすべて反対する。とくに、日本の場合、大臣の任期が短いため、大臣たちは実務にかんする知識がとぼしく、仕事を進めるには官僚の協力が不可欠になる。そこで、官僚たちのおもわく思惑に抗しきれなくなるのだ。
さらに、そこに各省の利権に巣食う族議員がからんでくる。彼らが「そんな法案、与党は絶対に認めない」「国会に提出しても廃案になるだけだ」とすごみ、改革をつぶそうとするのだ。その典型が道路公団の民営化問題である。
そんなわけで、小泉首相がいかに旗を振ろうとも、改革は遅々として進まないわけである。
「首相の女房役」といわれる内閣官房長官のお仕事とは?
内閣官房長官は、よく「内閣の番頭」「首相の女房役」とよばれる。じっさい、その名にたがわず、内閣官房長官は内閣のなかで独特の地位を占めている。
そもそも、「内閣官房」とは、閣議事項の整理や事務をつかさどる内閣の補助機関のこと。そのトップが内閣官房長官なのだが、その役割はたんなる事務や補助にとどまらない。
まず、内閣官房長官の重要な仕事のひとつには、内閣のスポークスマンとしての役割である。毎日2回の定例記者会見をこんだんおこない、夕方には記者たちを集めて懇談(ブリーフィング)をおこなう。新聞には、「政府首脳筋によると……」という表現がよくでてくるが、これは内閣官房長官がブリーフィングで発言した内容であることが多い。
正式の会見ではないために、官房長官と特定するのではなく、「政府首脳」とボカすのが、日本の政治報道の“お約束”になっているのだ。もっとも、関係者は全員、官房長官の発言とわかっている。
官房長官のもうひとつの重要な役割は、与党との連絡調整である。政府の代表として与党の幹事長や政調会長らと会い、政策や政治日程の調整をおこなう。
また、官房長官には、国政の重要課題について企画立案したくだり、省庁間で調整のつかない問題について最終裁定を下すといった仕事もある。
内閣の“財布”を握っているのも、官房長官である。内閣官房には、毎年「内閣官房報償費」とよばれる領収書のいらない予算がつく。いわゆる官房機密費である。この資金の使い道を決めるのが、官房長官。内閣官房室の金庫には、つねに億単位の現金が用意されていて、つかいたいときにすぐつかうことができる。
家庭の財布を主婦が握っているように、官房長官は首相の“女房役”として、しっかり内閣の財布を握っているわけである。
小泉首相は、就任当初から「構造改革なくして景気回復なし」ようげんと揚言してきた。しかし、そのわりには特殊法人をはじめとする諸改革は遅々として進んでいない。
その理由には、よく「抵抗勢力」の存在があげられる。族議員など、自民党内の抵抗勢力が改革に反対するため、小泉首相の思うような改革が進まないというのだ。
ところが、首相といえば自民党総裁を兼ね、内閣でも与党でも、もっともエラい人のはずである。総理大臣が「内閣の首長」であることは、憲法第66条に明記されている。それなのに、首相はなぜ自分の基本的な意思すら、通すことができないのだろうか。
その理由のひとつは、「国益」よりも「省益」中心に考える大臣が多いことがある。内閣を構成する各省庁の大臣には、それぞれの省庁の長である「行政大臣」としての役割があるいっぽう、国政全体を考える「国務大臣」としての役割があるのだが、日本の大臣たちは、国務大臣としてより、まず行政大臣としてふるまうことが多いのだ。ばっぽん
そのため、「国全体にとっては、抜本的な行政改革が必要である」と思っていても、「自分の省庁の不利益になることはしたくない」という思いが先に立つのである。閣議決定は全員一致が原則であり、大臣の誰かが省益優先の立場から反対すれば、首相は大臣を辞めさせないかぎり、その案件を通すことはできないのだ。
むろん、大臣たちが国益より省益を優先させる裏には、官庁プロパーである官僚たちの思惑が隠されている。官僚にとって何よりも大事なのは「組織の防衛」であり、自省の不利益になる改革にはすべて反対する。とくに、日本の場合、大臣の任期が短いため、大臣たちは実務にかんする知識がとぼしく、仕事を進めるには官僚の協力が不可欠になる。そこで、官僚たちのおもわく思惑に抗しきれなくなるのだ。
さらに、そこに各省の利権に巣食う族議員がからんでくる。彼らが「そんな法案、与党は絶対に認めない」「国会に提出しても廃案になるだけだ」とすごみ、改革をつぶそうとするのだ。その典型が道路公団の民営化問題である。
そんなわけで、小泉首相がいかに旗を振ろうとも、改革は遅々として進まないわけである。
「首相の女房役」といわれる内閣官房長官のお仕事とは?
内閣官房長官は、よく「内閣の番頭」「首相の女房役」とよばれる。じっさい、その名にたがわず、内閣官房長官は内閣のなかで独特の地位を占めている。
そもそも、「内閣官房」とは、閣議事項の整理や事務をつかさどる内閣の補助機関のこと。そのトップが内閣官房長官なのだが、その役割はたんなる事務や補助にとどまらない。
まず、内閣官房長官の重要な仕事のひとつには、内閣のスポークスマンとしての役割である。毎日2回の定例記者会見をこんだんおこない、夕方には記者たちを集めて懇談(ブリーフィング)をおこなう。新聞には、「政府首脳筋によると……」という表現がよくでてくるが、これは内閣官房長官がブリーフィングで発言した内容であることが多い。
正式の会見ではないために、官房長官と特定するのではなく、「政府首脳」とボカすのが、日本の政治報道の“お約束”になっているのだ。もっとも、関係者は全員、官房長官の発言とわかっている。
官房長官のもうひとつの重要な役割は、与党との連絡調整である。政府の代表として与党の幹事長や政調会長らと会い、政策や政治日程の調整をおこなう。
また、官房長官には、国政の重要課題について企画立案したくだり、省庁間で調整のつかない問題について最終裁定を下すといった仕事もある。
内閣の“財布”を握っているのも、官房長官である。内閣官房には、毎年「内閣官房報償費」とよばれる領収書のいらない予算がつく。いわゆる官房機密費である。この資金の使い道を決めるのが、官房長官。内閣官房室の金庫には、つねに億単位の現金が用意されていて、つかいたいときにすぐつかうことができる。
家庭の財布を主婦が握っているように、官房長官は首相の“女房役”として、しっかり内閣の財布を握っているわけである。
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