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気儘な愛は従者を啼かす

気儘な愛は従者を啼かす


発行: キリック
レーベル: シフォンノベルズ
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★☆☆2
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解説

 経営難にあえぐ孤児院の最年長として日々奮闘するアティのもとに孤児院を支援する男爵家から従者の誘いが舞い込んだ。孤児院を放っておけないアティは辞退するつもりで男爵家の屋敷に赴くが、待っていた大熊のような屈強な体躯で威圧感を放ち、貴族特有の気高い雰囲気を纏ったクラード家の次男・ラルフから「申し出を断れば孤児院への支援を打ち切る」と冷酷に告げられてしまう。そしてラルフの従者となったアティに課せられたのは、通常の仕事だけではなく、時と場所を選ばず受ける恥辱の数々であった。しかし、ラルフが不意に見せる真摯な態度がアティを戸惑わせて……。
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。

目次

気儘な愛は従者を啼かす

抄録

「──その様子だと、エルゼは俺の言い付けを守ったようだ」
 ラルフに声を掛けられ、アティは慌ててそちらを向いた。
「座れ、許可する」
 促されて座ったアティは上目遣いでラルフの様子を窺うと、ラルフは苦笑のつもりなのか口の端を少し吊り上げている。
「お前や孤児院の事は調べてある。──安心しろ、お前が孤児院から居なくなっても困らないようにエルゼの紹介で手伝いが行く事になっている」
 その言動からして、ラルフは既にアティを雇っているつもりなのだろう。だが、今ならまだ断れるとアティは思い、ラルフに言った。
「……ラードルフ様、せっかくのお話なのですが……僕のような者には荷が重いと感じています。申し訳ございませんが今回のお話は、どうか白紙に返してはいただけないでしょうか?」
 アティから断りの言葉を受けたラルフは長い足を組んで考え事をしているのか首を傾げて、それから青い瞳でアティを真っ直ぐに見た。
「では、孤児院への支援を打ち切る」
「……えっ、そんな……」
 動揺するアティに構わず、ラルフは言葉を続ける。
「俺は父であるクラード男爵から、この屋敷と山を含めた土地……孤児院への支援管理などを譲り受けた。支援の打ち切りなど簡単な事だ。父には、不必要な経費だと感じたので打ち切ったと言えばいい」
 クラード家は、貴族としてはもちろん経済家として手腕を振るって地位を確固たるものとしてきた一族である。昨今の経済状況の影響もあって、自分の息子が独断で支援を勝手に打ち切っても不必要だったからという説明だけで男爵家の当主は納得して気にもしないのだろう。
「それとも、お前一人で孤児院を支えるつもりか?当家からの支援がなければ無理だな」
 ラルフの言う通り、アティ一人が働いたところでクラード家の支援がなければ孤児院の存続は厳しい。
 アティが従者にならないと言えば、ラルフはその日のうちに孤児院への支援を打ち切ってしまうだろう。逆に、アティがラルフの従者となれば、アティの生活などの保障はもちろん孤児院への支援金を増額するとラルフは約束してくれていた。
 はじめからアティに断る権利なんてものはなく、ラルフの従者となるしかないのだ。
 傲慢なラルフからの支配と屈服を拒否できない悔しさから、握り締めたアティの拳が膝上で震えている。
「貴方は、……卑怯です」
 顔を上げたアティは、悔しさと惨めさが滲んだ顔をラルフに向けた。
「……孤児院を取引に使うなんて──……。僕に断れる筈がない」
 苦虫を噛み潰したような顔をしてアティが「屋敷で働きます」と承諾すると、ラルフは豪快に笑ってから言った。
「では、明日より住み込みで働け──」

*この続きは製品版でお楽しみください。

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