和書>小説・ノンフィクション>ボーイズラブ小説>大学生
解説
大学2年で超お人好しの由多佳は、偶然見かけた乱闘を止めに入ったところ、見た目も中身も野獣の高校生・地塩に何故か気に入られてしまう。半ば強制的に家庭教師をさせられるが、彼の家は元ヤクザらしく、抗争に巻き込まれて狙われるわ、座敷牢に閉じ込められるわ、大変なことに! しかも、夜な夜な座敷牢に忍び込んでくる地塩にえっちなことをされ、いっぱいイかされてしまい……!?
※ 本文にイラストは含まれていません。
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目次
座敷牢の暴君
あとがき
あとがき
抄録
「君ねえ、勝手にポストを開けるのは違法行為だよ」
さすがに由多佳も腹が立ち、地塩を睨みつけた。
「なんかあんた、教師みたいだな」
地塩が肩を揺すって笑う。むっとして、由多佳は眉を寄せた。教師志望の由多佳だが、こんなふうにからかわれるのは不愉快だ。
「ジャージ返しに来てくれてありがとう。もう会うこともないね。さようなら」
素っ気なく言い、帰れというようにびしっと外階段を指さす。
「…………」
由多佳の言葉に、地塩がふいに真顔になった。無言で一歩前に踏み出し、由多佳に詰め寄る。
「……っ!?」
思わず由多佳は後ずさり、背中を自分の部屋のドアにぶつけてしまった。
目の前が黒い学生服の胸で遮られる。大きな手が伸びてきて、由多佳の顔の両脇にどんと手をつく。
(ひ……っ)
びくっと首を竦め、由多佳は反射的に目を閉じた。
「名前教えろ」
おそるおそる目を開けると、驚くほど間近に地塩の顔があった。黒い瞳が、じっと由多佳の目を覗き込んでいる。
「お、教える必要ないでしょう!」
半ば意地になって由多佳が突っぱねると、地塩が可笑しそうに笑った。
「俺に名前聞かれて答えない奴は初めてだなあ」
「……っ」
そのセリフに脅しじみた匂いを感じ取り、由多佳はごくりと唾を飲み込んだ。
「あんた、変わってんな。弱いくせに喧嘩止めに入ったり、この俺に説教かましたり」
地塩がじっと由多佳の目を見つめる。
その瞳に囚われたように、体が動かない。蛇に睨まれた蛙……という言葉が頭をよぎる。
硬直する由多佳を面白そうに観察し、地塩がゆっくりと口角を上げて凄みのある笑顔を浮かべた。
「――――気に入った。俺のもんにする」
「…………え!?」
何を言われているのかわからなくて、由多佳は目を白黒させた。
それは、舎弟にしてやるとかそういう意味だろうか……。
「……いやあの、僕は……、痛っ」
丁重にお断りしようと口を開くと、両手首をがっちりと掴まれてドアに押さえつけられてしまった。
「んんんっ!」
抗議する間もなく、乱暴に唇を塞がれる。
目を白黒させて、由多佳は自分に口づけている男の顔を凝視した。黒く澄んだ瞳が、焦点が合わないほど間近で光っている。
それはまるで猛獣の目のようで、こんな場合だというのに由多佳はその猛々しさと美しさに見入ってしまい……。
(うわあああ!)
熱い舌が口腔内に押し入ってきて我に返り、由多佳はじたばたと暴れた。
しかし暴れれば暴れるほど、きつく押さえつけられてしまう。
(俺のものにするってそういう意味かあああっ!!)
ようやく地塩の言葉の意味を理解し、由多佳は愕然とした。
まさかこの男にファーストキスを奪われるとは思ってもみなかった。しかもキスという甘い響きとはほど遠く、乱暴で強引で一方的で……。
*この続きは製品版でお楽しみください。
さすがに由多佳も腹が立ち、地塩を睨みつけた。
「なんかあんた、教師みたいだな」
地塩が肩を揺すって笑う。むっとして、由多佳は眉を寄せた。教師志望の由多佳だが、こんなふうにからかわれるのは不愉快だ。
「ジャージ返しに来てくれてありがとう。もう会うこともないね。さようなら」
素っ気なく言い、帰れというようにびしっと外階段を指さす。
「…………」
由多佳の言葉に、地塩がふいに真顔になった。無言で一歩前に踏み出し、由多佳に詰め寄る。
「……っ!?」
思わず由多佳は後ずさり、背中を自分の部屋のドアにぶつけてしまった。
目の前が黒い学生服の胸で遮られる。大きな手が伸びてきて、由多佳の顔の両脇にどんと手をつく。
(ひ……っ)
びくっと首を竦め、由多佳は反射的に目を閉じた。
「名前教えろ」
おそるおそる目を開けると、驚くほど間近に地塩の顔があった。黒い瞳が、じっと由多佳の目を覗き込んでいる。
「お、教える必要ないでしょう!」
半ば意地になって由多佳が突っぱねると、地塩が可笑しそうに笑った。
「俺に名前聞かれて答えない奴は初めてだなあ」
「……っ」
そのセリフに脅しじみた匂いを感じ取り、由多佳はごくりと唾を飲み込んだ。
「あんた、変わってんな。弱いくせに喧嘩止めに入ったり、この俺に説教かましたり」
地塩がじっと由多佳の目を見つめる。
その瞳に囚われたように、体が動かない。蛇に睨まれた蛙……という言葉が頭をよぎる。
硬直する由多佳を面白そうに観察し、地塩がゆっくりと口角を上げて凄みのある笑顔を浮かべた。
「――――気に入った。俺のもんにする」
「…………え!?」
何を言われているのかわからなくて、由多佳は目を白黒させた。
それは、舎弟にしてやるとかそういう意味だろうか……。
「……いやあの、僕は……、痛っ」
丁重にお断りしようと口を開くと、両手首をがっちりと掴まれてドアに押さえつけられてしまった。
「んんんっ!」
抗議する間もなく、乱暴に唇を塞がれる。
目を白黒させて、由多佳は自分に口づけている男の顔を凝視した。黒く澄んだ瞳が、焦点が合わないほど間近で光っている。
それはまるで猛獣の目のようで、こんな場合だというのに由多佳はその猛々しさと美しさに見入ってしまい……。
(うわあああ!)
熱い舌が口腔内に押し入ってきて我に返り、由多佳はじたばたと暴れた。
しかし暴れれば暴れるほど、きつく押さえつけられてしまう。
(俺のものにするってそういう意味かあああっ!!)
ようやく地塩の言葉の意味を理解し、由多佳は愕然とした。
まさかこの男にファーストキスを奪われるとは思ってもみなかった。しかもキスという甘い響きとはほど遠く、乱暴で強引で一方的で……。
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