マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションボーイズラブ小説社長

身のほど知らずな恋

身のほど知らずな恋


発行: キリック
レーベル: シフォンノベルズ
価格:700pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★☆☆5
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


解説

柔らかい物腰と甘いマスクを持つ球団経営会社の若社長・小野村優希。その取引先の警備会社に勤める警備員の藤野亮太。球場で互いを見かけた二人は、あまりにも身分の違う相手に一目惚れしてしまう。淡い恋はそれきりで終わってしまうはずだった。しかしその夜、優希がかけた一本の間違い電話から運命の糸が絡まりはじめる――繋がった先は亮太の携帯電話。くしくもその日は亮太の誕生日、これも何かの縁、ひと言祝福してほしいという亮太のささやかな願いを快く聞き入れた優希。互いの正体に気づくわけもく、以来何かと電話しあう仲になった二人。そんなある日、亮太が恋愛相談をしてきて……。

※こちらの作品にはイラストが収録されていません。

抄録

社長室の革張りソファに腰掛けて電話をしていた優希は、話が済むと、満足げに受話器を置いた。
にんまりと、一人、笑顔になる。
電話の相手は、見上市役所の施設・公園課の課長だった。
連絡してきた内容は、見上中央野球グラウンドのエレベータ設置工事について、上からゴーサインが出たということ。
(尤も、市議会に根回ししたうえ、資金の寄付までこちらから申し出て頼み込んだんだから、ウンと言わなきゃうそだよね。いずれにせよ、ありがたいのはスポンサーさまだ。今回のことで一肌脱いでくれた鳥居エレクトロニクスの会長には、改めてお礼に伺わないと──)
県内最大の電気機械メーカーの会長である鳥居修司は、自分がかつての甲子園球児であり、また孫息子が大学野球で活躍している選手ということもあって、ブルーウイングスの発足時から多大な援助をしてくれている。
──と、社長室のドアをノックする者がいた。
音で、優希は、それが保之であることを察する。
「入っていいよ」
「失礼いたします」
ドアを開けたのは、案の定、保之だった。
「井田工務店の香坂さまとの昼食会が十二時からです。十一時には出発したいと存じます」
「うん、分かった。──ところで、今、見上市役所から電話があったんだ。見上グラウンドのエレベータ設置が決定したそうだよ。すぐにでも工事に取りかかってくれって言ったら、もちろんそうしますだってさ」
「それはようございました」
県営球場はもともとエレベータがついているからいいとして、あとは中之島市営球場と、滝川球場にもつけてくれるように交渉しよう。それから、今回のことで鳥居会長に力を添えてもらったから、近々お礼の席を設けたいんだ。こぢんまりとでいい。先方と日程を調整して、適当な店を予約しておいてくれるかい?」
「承知いたしました。ですが──」
保之の言葉のつづきを予測して、優希は早くも眉根を寄せた。
「本当にこぢんまりとでよろしいのですか?少し形式張ったものにしたほうが、鳥居さまから社長へのセクハラは防げるように思いますが」
「セクハラって言いきる駒栄の神経を疑うよ」
「事実です」
優希は保之の無表情を睨んだ。子ども時代から互いをよく知る間柄のこの秘書は、気心が知れきっていてなにかと都合がいい反面、今のように言いづらいこともずけずけ口にしてきて、ときどき優希を閉口させる。
「まあ、今回はいいよ。エレベータ一台の設置代金が、ぼくが服の上から体をなでまわされるのを我慢することでチャラになるなら、それもありだろ」
「そう捨て鉢にならないでください」
「どっちにしろ鳥居会長の機嫌を損ねるわけにはいかないんだから、だったらぼくはホスト役でもなんでもするさ」
「その姿勢は称賛に値しますが、くれぐれも安売りはなさらないでください」
「当たり前だよ」
この場では、たしなめる役とたしなめられる役を演じてはいるものの、実際になにか優希の身が害されるようなことがあれば、優希が声をあげる前に保之が相手を取り押さえ、締め上げるはずだと、優希は信じている。空手でインターハイ出場、大学以降現在までは合気道で心身を鍛えている保之の、本気を出すところを、幸いにしてまだ目にしたことはないが。
「とにかく、手配を頼んだからね」
「承知しました」
「きょうの昼食会は、場所はどこだっけ?」
「宇都宮パークホテル、中華料理の蓬莱です」
「中華か……まあ、悪くないな」
優希は、出かける準備をするために、椅子から立ち上がった。

本の情報

この本を読んだ人は、こんな本も読んでいます

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。