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Home,sweet home.【イラスト入り】

Home,sweet home.【イラスト入り】


発行: リブレ
レーベル: B−PRINCE文庫 シリーズ: Home,sweet home.
価格:650pt
形式:MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆17
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解説

「監禁されたんだよ、君」
 目が覚めると瀬尾は、知らない部屋でにっこりと笑う自分好みの美人にそう告げられる。猫っぽい雰囲気や目元の黒子が色っぽく、どこかで見たような――専務の安藤だ! と気づいた時には、瀬尾を鎖に繋いで出勤してしまった。突然の監禁に憤っていた瀬尾だけど、その日から健気に自分の世話をやく安藤をみて、気持ちが傾き始めて……? その後の甘い同棲生活も収録!

※ 本作品はイラスト入りです。電子書籍化して配信するにあたり一部単行本と異なる仕様がございます。

抄録

 この店は、ゲイの社交場だ。発展場とか、あからさまに相手を探すような店ではないから、表向きは普通のカフェバーとして営業していて、そっちの趣味の客が来た時だけ奥に通す。
 三段ほど低くなったソファ席のスペースは、俺にとってはお馴染みの場所だった。深いボックス席と、ひときわ暗い照明。
「なんか落ち着くね」
 手錠が目立たない、という意味でそう言ったのだろうが、ソファ席に並んでぴったりくっついても当然の店だってことにはまだ気づいていない。
「落ち着く落ち着く。なあ、何か飲もうぜ、せっかくだからさ」
 メニューを仲良く覗き込みながら、それでもその時は口説こうなんて思ってなかった。
 安藤はストレートだから可能性はない、と俺は最初から諦めていた。ただ以前はこの手の店でいろんなヤツを口説きまくった、という記憶が俺をそそのかした。一週間監禁されたんだ、ちょっとからかうくらいは許されるだろう。
 手錠が気になる、というふうを装って、俺はぐっと安藤に身体を寄せた。
「何飲む?」
 安藤にメニューを見せながら、通りかかったギャルソンに手を上げた。
「あの…瀬尾君、ここって」
 安藤がオーダーしようと顔を上げ、急にこわばった。安藤の視線を辿ったら、通路の向こうで男同士のカップルがキスをしていた。その手の店だとようやく気づいたらしい。俺は笑いをかみ殺した。
「そうそう、俺みたいなのが集まる店。言っとくけど偶然だぞ? あんたがここに連れて来たんだからな」
 安藤はぎょっとしたように微妙に腰を浮かせかけたが、ギャルソンが「お決まりですか?」と微笑んだので仕方なさそうに座り直した。
「何にする?」
「え、ええっと…」
 僕は車だから、とか何とか言っていたが、後ろの席にかなりでき上がったカップルがやって来て、いきなりいちゃつきだしたので安藤は固まった。
「せ、瀬尾君」
「ん? ビールでいいよな?」
「う、うん」
 ネコちゃんが「あん」とか「もうそこばっか触らないでー」とか可愛く煽っているのが聞こえてきて、安藤は硬直している。さっきはDVDでバーチャルだったからまだ余裕があったが、すぐそこでの行為は安藤には刺激が強すぎたらしい。返事をする余裕もなさそうだったから、ビールとつまみを適当に頼んだ。
「そんなビビらなくても、いきなり本番やらかすような店じゃないからさ」
「ほ、ほ、本番?」
 声が裏返っている。
「だからこの店はそういう店じゃないって」
 それにしても後ろのカップルはどうやら既にかなり飲んで来たようで、いちゃいちゃはエスカレートする一方だった。
「瀬尾君、早く帰ろうよ」
「だって、まだフードメニュー来てないぞ?」
 安藤の空になったグラスをかざし、すぐ近くを通ったギャルソンにお代わりを頼んだ。
「な、なんかすごいね。後ろ」
「そうか?」
 後ろのネコちゃんが際どいことを言うたびに安藤は動揺してグラスに口をつける。運ばれてきた二杯目もすぐに飲んでしまい、俺がさりげなくオーダーしたバーボンのロックにも手を出した。
「み、見ちゃだめだよ」
 俺がチラッと後ろに目をやろうとすると、慌てたように腕を引っ張った。目元が酔いで赤くなってて、くそ、やっぱり色っぽい。
「瀬尾君?」
 思わず肩を抱いて引き寄せると、鎖がちゃり、とかすかな音を立てた。それが背すじにぞくっとくるほどエロティックに聞こえて、内心でどきりとした。これ以上はやばい。俺は自分に規制をかけた。からかうにしても、やり過ぎはダメだ。
 引き寄せた肩から手を離したが、安藤はそのままの姿勢を崩さなかった。嫌がってはいない、という事実に、俺はつい欲張った。もう一度、そっと安藤の背中に腕を回す。安藤は身体を固くしたけど、やはり強い拒絶の雰囲気はない。酔いも手伝って、ただひたすらうろたえている。可愛い。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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