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想師II 〜悪魔の闇鍋〜 下

想師II 〜悪魔の闇鍋〜 下


発行: キリック
シリーズ: 想師
価格:300pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆2
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著者プロフィール

 狂気 太郎(きょうき たろう)
 『想師』で第一回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞。ほか灰崎抗名義で『殺戮の地平』(学習研究社・刊)など発表。

解説

 都合のいい想念世界を構築し、そこから現実世界に干渉できる特殊能力者、想師。その強大な力は、抵抗できない次元から相手を惨殺できるばかりか、その気になれば、巨大隕石の軌道を変えたり、発射された核ミサイルを投げ返したり、太陽の中に敵を押し込むことさえできる。師匠・天承老師からその素質を見出され想師となった草薙遼は、常人には不可能なミッションを請け負う、その筋では名の知れた裏の仕事人だった。物語はそんな草薙の噂を聞きつけ、テレビでも有名な霊能者が持ち込んだ〈化け物退治〉の依頼から始まる……。
 地獄寺──岐阜山中にあるその寺は、心霊スポットとしても有名な廃寺だった。訪れた何人もの人間が行方不明となったのに、警察が徹底捜索するときに限って寺が見つからない。過去、幾人もの霊能者や高僧が訪れたものの、同じく行方不明になるか発狂するか手に負えないと逃げ出してしまう。業界では寺に巣食う何か強力な魔物か悪霊の仕業だとされていた。依頼を受けた草薙は、五百才の魔術師・幽螺屍奇《ゆうらしき》とともに、問題の地獄寺へと向かう。そこに、全世界を悪意と絶望で染めることとなるパンドラの箱があるとも知らずに……下巻!

 圧倒的な破壊と殺戮! 想像力の限界突破! 『想師』シリーズ待望の第二弾が、ついに狂気太郎名義で電子書籍化!

※本書は2003年に学習研究社から発行された『想師 〜悪魔の闇鍋〜』に若干の修正を行ったものです。

目次

第五章 転落
第六章 すなわちこれから、我々が何を相手にするのかを決めたいと思います
第七章 役割

抄録

 夢をよく見る。悪夢だ。血みどろになった人々が俺にしがみついてくる夢。手足がちぎれ顔面が潰れ脳がはみ出し、腸を引きずる人々。二千八百十七人。彼らは何も言ってはこない。ただ恨めしげに俺を見つめている。
 俺はなんとかしてそれから逃れようとする。「そんなつもりはなかった。すまなかった」と泣き叫ぶこともある。土下座して許しを乞うこともある。しかし彼らは何も言わず、やはり恨めしげに見つめているだけだ。無言の圧力に耐えきれず、逆に彼らを殴り倒してしまうこともある。しかし死者達の列はどこまでも続き、俺は逃れられない。罪悪感だけが増していく。二千八百十七人。
 自分がやった行為はそのまま受け止めるしかないのだと、俺は繰り返し自分に言い聞かせる。
 外界では数分おきにサイレンが聞こえている。六階にある病室の窓から町を眺めていると、大通りを駆けてくる救急車が見える。病院の玄関に到着しサイレンが消えると、遠くから消防車のサイレンが聞こえている。空に黒い煙が昇っている。どこかで大規模な火事が起きているらしい。と思ったら今度はパトカーだ。大通り、猛スピードで逃げるスポーツカーと追うパトカーが見えた。スポーツカーは赤信号を強引に突破しようとして通過中のトラックに衝突した。乗っていた者は即死だったろう。一瞬でスクラップになったスポーツカーと横転したトラックに、次々と後続がぶち当たっていく。急ブレーキの悲鳴。慌てて停車したパトカーにもダンプカーが追突しスクラップの仲間入りを果たす。何かが道路に飛んだ。ちぎれた腕だったかもしれない。それを別の車が轢いていく。潰れた車の一台が燃え始めた。通行人達は遠巻きに眺めているだけだ。
 俺は溜息をついて、大通りの惨状から膝の上に広げた新聞へと目を移した。誘拐された三才の女児が、身代金を支払ったにもかかわらずバラバラ死体で発見されたという記事。一流商社の社員食堂で定食を食べた二十三人が死んだ事件は、食中毒でなく意図的な毒物混入であった疑いがあるという記事。家族五人がロープで体を繋ぎ、一緒にビルの屋上から飛び降りて心中したという記事。下を歩いていた無関係の通行人も巻き添えを食って死んでいる。外国人強盗団が高級住宅地の隣接した七軒に連続して押し入ったという記事。列車が暴走して前の列車に追突した事件では、規則通りの仕事に飽きたと運転士が語っている。
 海外ではどうかというと、自爆テロによるアメリカ大統領暗殺未遂事件により、テロリスト撲滅の気運が再び高まっている。ただし、軽傷だった大統領がその後の演説で、テロリストを皆殺しにしてやると過激な発言をしたため問題にもなっていた。ハイジャックされてロシアに向かった旅客機を、領空侵犯された中国の戦闘機が撃墜したという記事もある。アフリカの小国で民族弾圧により二十万人が虐殺され、それを機に隣国が武力介入し、戦争に突入したという記事。フランスの原発で起きた大規模な事故は、テロだった可能性があるという記事。インドとパキスタンの戦争は大勢の死者を出しているが、国連が出した休戦の提案は両国から拒絶され、泥沼化の様相を呈してきた。
 世界は荒れている。この数ヶ月はひどかったが、この一週間で輪をかけてひどくなったようだ。そこら中で犯罪と殺し合いが行われ、衝動に歯止めをかけられなくなった者達が暴走し自滅していく。
 世界は、どうなってしまったのだろう。

本の情報

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