マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションボーイズラブ小説外国人

聖人は淫らな褥で懺悔する

聖人は淫らな褥で懺悔する

著: 朝日奈れん
発行: キリック
レーベル: シフォンノベルズ
価格:893円(税込)
10ポイント還元
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆11
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


解説

 『真・最後の晩餐』――それは、キリストの弟子のうち、ユダ以外が人狼や淫魔など人外として描かれているという問題作。密命を受けた助祭のアントニオは、バチカンの威信を脅かす絵の行方を追い、祖母の祖国日本へとやってきた。まんまと絵を所有する旧侯爵家の高屋敷が経営する何でも屋の居候となったアントニオだが、目的がバレていないと思っているのは本人だけ。実は、高屋敷と何でも屋の従業員は『真・最後の晩餐』に描かれた人外の末裔で、特異な体質の持ち主であった。アントニオは自分のカラダが高屋敷に狙われているとも知らず、絵探しに躍起になっていて……。
 ドSな高屋敷にロックオンされた敬虔なクリスチャンの運命は!?

抄録

(この建物のどこかにあるとすれば)
おのずと、アントニオの視線は間続きとなっている隣室へと向けられた。仕切り壁のせいで、座っている位置からだと部屋の一部しか窺い見ることはできない。
(やっぱり寝室が最有力候補、ってことになるだろうな)
清掃という大義名分をフル活用して、ここの建物は全て、納戸の奥の奥まで探したけど、いまだ絵の在り処は分からない。地下室でもあるのかと床の合わせ目も調べてみたが、入り口となるような場所は見つからなかった。
残るは各自の私室。そして高屋敷家の持ち物なら、正嗣の部屋にあるのが一番自然だ。
すぐにでも隣室に飛んでいって確かめたい。
何か、うまい口実はないだろうか。
「いやーん、酔っちゃった」なんてふりをしても、アントニオの部屋は目と鼻の先。部屋に帰って寝ろと言われるのがオチだろう。
(いや、待てよ。たしかこの人って……)
寝室に引っ張り込まれるのは、それはそれで問題があることに気がついた。貞操の危機だ。
「エッチさせてくれるなら、見せてあげてもいいんだけどなー」
アントニオの心を読んだかのようなタイミングで、そんな交換条件を正嗣が突きつけてくる。
「は――?」
「アン、男同士での経験はないでしょ?アンのバックバージンを俺にくれるなら、絵は見せてあげるよ」
「……」
女の人との経験もありません。
なんて恥ずかしい告白ができるはずもなく、ほろ酔い加減が一瞬で醒めるのを感じながら、アントニオは無言でその場に固まった。
「高屋敷家秘蔵の絵も、これまでは門外不出で直系の親族以外の目に触れたことはない。アンに見せるということは、いうなればこちらもロストバージン。おあいこだろ?」
膝立ちの姿勢でテーブルを回り込み、ずいっと正嗣が身を寄せてきた。
「一族のしきたりなんて、もう時代遅れの話だ。なんなら、アンが発見したことにして、世間に公表してもいい。世紀の大発見だから、画商としての肩書きに箔がつく。悪い交換条件じゃないはずだ」
つ――と正嗣の指が肩のラインをなぞり、アントニオはびくんと肩を跳ねさせた。
「せ、世間に……こ、公表とかは……」
緊張で声が強張る。
「ぼ、僕は、ただ……絵を見たいだけで……」
公表されるのは、むしろ困る。
「なんだ、アンは欲がないな。せっかくの出世のチャンスだぞ?もっと野心を燃やさなきゃ」
肩をなぞっていた指が、今はもっと大胆に、アントニオの膝をさわさわと撫でている。
「や……あの……いえ……なんというか、ですね……こ、こ、こういうことは……」
喰われちゃう?僕、ここで正嗣さんに喰われちゃう?と、青天の霹靂、ノンストップアドベンチャーに陥っているアントニオの言語中枢は、もはや支離滅裂。まともな返答が出てこない。
とにかく逃げねばと、身を後ろに引こうとしたのだが、腰に手を回されて退路を封じられてしまう。
「え、や……ま、ままま、正嗣さん……よ、酔ってるんじゃ……」
「まさか。これくらいじゃ酔っ払わないよ」
漆黒の、凄絶なまでに色香を湛えた瞳が、すぐ間近まで迫ってくる。
ワインのボトルはすでに三分の二ほどが空になっていて、そのほとんどは正嗣が飲んだ。
されど、本人の言葉どおり「酒の上での過ち」が発動するほど酔っているようには見えない。どちらかといえば、素面に近いだろう。
「ベッドに行こうか」
甘く囁《ささや》いた唇が、アントニオの唇の上に影を落とす。
キスされる、と思った瞬間、アントニオはぎゅっと目をつぶった。

*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアはここから無料でダウンロードできます。
詳しくはブンコビューアダウンロード初めての方へをご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【bookend形式】

この書籍は、商品の初回閲覧時に必要ソフト「bookend」(無料)を手動インストールする必要があります。
詳細はbookend形式のご利用方法をご覧下さい。

bookend形式の書籍をご覧いただくためにはAdobe Reader最新版(無料)が必要になります。Adobe Reader最新版はここから無料でダウンロードできます。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存さされているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式のご利用方法をご覧下さい。