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和書>小説・ノンフィクション>文芸>海外文学>アメリカ文学
著者プロフィール
ステファニー・メイヤー(Stephenie Meyer)
ブリガムヤング大学で文学を学んだのち、作家に。デビュー作の<トワイライト>シリーズが世界で1億部を突破する超ベストセラーとなり、映画化もされた。続いて発表された『ザ・ホスト』(ソフトバンク クリエイティブ)も高い評価を得ている。現在は、アリゾナ州フェニックス近郊に夫と三人の息子と暮らす。
ブリガムヤング大学で文学を学んだのち、作家に。デビュー作の<トワイライト>シリーズが世界で1億部を突破する超ベストセラーとなり、映画化もされた。続いて発表された『ザ・ホスト』(ソフトバンク クリエイティブ)も高い評価を得ている。現在は、アリゾナ州フェニックス近郊に夫と三人の息子と暮らす。
解説
日本中を席捲した大ベストセラー・シリーズ感動のフィナーレ!!
「あたし、吸血鬼になるために生まれてきたのね……」転生のときを迎えたベラ。そこには予想を超える壮絶な苦しみが待っていた。命をかけてベラが守りぬいた運命の子は、魔性の存在なのか天使なのか……。
禁断の「不滅の子」に裁きを下そうとヴォルトゥーリが訪れることを知り、エドワードたちは仲間となるヴァンパイアを世界各地から集め、ある賭けにでる。
掟を破ったカレンたちの命運は? そしてジェイコブの意外な“刻印”の相手とは? 運命の出会いに始まったヴァンパイア・ロマンスは衝撃のフィナーレへ。感動の最終章!!
「あたし、吸血鬼になるために生まれてきたのね……」転生のときを迎えたベラ。そこには予想を超える壮絶な苦しみが待っていた。命をかけてベラが守りぬいた運命の子は、魔性の存在なのか天使なのか……。
禁断の「不滅の子」に裁きを下そうとヴォルトゥーリが訪れることを知り、エドワードたちは仲間となるヴァンパイアを世界各地から集め、ある賭けにでる。
掟を破ったカレンたちの命運は? そしてジェイコブの意外な“刻印”の相手とは? 運命の出会いに始まったヴァンパイア・ロマンスは衝撃のフィナーレへ。感動の最終章!!
目次
プロローグ
1 焦熱
2 新世界
3 はじめての狩り
4 約束
5 記憶
6 サプライズ
7 親切な狼
8 輝きのなかで
9 行き先
10 見えない未来
11 離反
12 魅せられて
13 才能
14 客人
15 偽造
16 宣言
17 デッドライン
18 血への渇望
19 計略
20 パワー
21 黄昏のむこうへ
1 焦熱
2 新世界
3 はじめての狩り
4 約束
5 記憶
6 サプライズ
7 親切な狼
8 輝きのなかで
9 行き先
10 見えない未来
11 離反
12 魅せられて
13 才能
14 客人
15 偽造
16 宣言
17 デッドライン
18 血への渇望
19 計略
20 パワー
21 黄昏のむこうへ
抄録
ただの悪夢ではもうない。
黒い隊列は冷たい霧に渦を描きながら近づいてきた。
あたしたちはもう終わりだ──と思い、慄然とする。
うしろにいる最愛の者が恋しくてたまらない。でも、そんな気持ちすら、いまは許されないスキにつながる。
彼らは暗色の外套をかすかにはためかせ、するすると近づいてきた。真っ白な手をかぎ爪のようにくねらせ、間隔をあけて四方から囲いこんでくる。
数ではかなわない。ここまでだ。
そのとき、閃光が走ったかのように、場面が転換した。
でも、なにひとつ変わっていない。ヴォルトゥーリはやはり命を奪おうと近づいてくる。
変化したのはあたしの視点だった。とつぜん、激しい欲望にかきたてられた。
かかってこい──そう思った。
パニックは血への渇望に変わり、あたしはすっと攻撃姿勢を取り、笑みを浮かべた。むきだした歯のすきまから咆哮が響きわたった。
1 焦熱
とまどうほどの痛みだった。
文字どおり、あたしは混乱していた。理解できない。なにが起こっているのか。
身体が痛みを拒絶しようとして、あたしはなんども無意識の闇にのみこまれる。そのせいで激痛が数秒あるいは数分途絶え、ますますなにが現実なのか、とらえがたくなった。
どうちがうんだろう。
非現実は真っ黒で、それほど痛くない。
現実は真っ赤で、まるでノコギリでまっぷたつにされ、バスに轢かれ、プロボクサーに殴られ、雄牛に踏みつけられ、酸のなかに沈められたかのよう──すべて一度にひっくるめて。
現実では、苦痛で動けるはずもないのに身体がよじれてばたついている感覚がする。
現実では、この拷問の苦しみよりずっと大事なことがあるとわかっているのにそれがなにか思い出せない。
この現実はあっというまに訪れた。
つかのま、すべてはあるべき場所に収まっていた。まわりには愛する人たち。そして笑顔。なんとなく、ありえそうもないけれど、それまで手に入れようと闘ってきたものすべてに手が届きそうな気がした。
そのとき、取るにたらないささいなまちがいが起こった。
カップがかたむき、どす黒い血がこぼれて純白のソファにシミをつけるのを見て、あたしは反射的によろよろ近づこうとした。もっとすばやい数本の手が視界に入ってきたけれど、身体はそのまま前方へかたむき、のびていって……。
あたしのなかで、なにかが逆方向へぐいっと動いた。
引き裂かれ、壊れ、激痛が走る。
闇が押しよせて、拷問の苦しみにのみこまれる。息ができない。溺れたことは一度あるけれど、今回はちがう。のどが焼けるように熱い。
あちらこちらが砕け、折れ、削がれていく……。
さらなる闇。
痛みがよみがえるにつれ、こんどは声がした。
「胎盤が剥離したのよ!」
ナイフより鋭利ななにかに突きさされた。べつの痛みに悶絶しながらも、その言葉の示すところは理解できた。胎盤剥離──あたしのなかで赤ちゃんが死にかけている。
「出してあげて!」エドワードにむかって叫んだ。なにをためらっているの? 「息ができないのよ! いますぐ!」
「モルヒネが……」
待ちたいというの? あたしの痛みを抑えるために。赤ちゃんが死にかけているのに!
「だめ、いますぐ……!」のどがつまって、最後まで言葉が続かない。
視界は黒い斑点でさえぎられ、新しい痛みがひんやり腹をうがつ。いやな感じがする──反射的に子宮を、赤ちゃんを、かわいいエドワード・ジェイコブを守ろうともがいたけれど、力が出ない。肺がうずき、酸素が燃えつきていく。
痛みはふたたび薄れはじめたけれど、こんどは必死にすがりついた。あたしの赤ちゃん、赤ちゃんが、死んでしまう……。
*この続きは製品版でお楽しみください。
黒い隊列は冷たい霧に渦を描きながら近づいてきた。
あたしたちはもう終わりだ──と思い、慄然とする。
うしろにいる最愛の者が恋しくてたまらない。でも、そんな気持ちすら、いまは許されないスキにつながる。
彼らは暗色の外套をかすかにはためかせ、するすると近づいてきた。真っ白な手をかぎ爪のようにくねらせ、間隔をあけて四方から囲いこんでくる。
数ではかなわない。ここまでだ。
そのとき、閃光が走ったかのように、場面が転換した。
でも、なにひとつ変わっていない。ヴォルトゥーリはやはり命を奪おうと近づいてくる。
変化したのはあたしの視点だった。とつぜん、激しい欲望にかきたてられた。
かかってこい──そう思った。
パニックは血への渇望に変わり、あたしはすっと攻撃姿勢を取り、笑みを浮かべた。むきだした歯のすきまから咆哮が響きわたった。
1 焦熱
とまどうほどの痛みだった。
文字どおり、あたしは混乱していた。理解できない。なにが起こっているのか。
身体が痛みを拒絶しようとして、あたしはなんども無意識の闇にのみこまれる。そのせいで激痛が数秒あるいは数分途絶え、ますますなにが現実なのか、とらえがたくなった。
どうちがうんだろう。
非現実は真っ黒で、それほど痛くない。
現実は真っ赤で、まるでノコギリでまっぷたつにされ、バスに轢かれ、プロボクサーに殴られ、雄牛に踏みつけられ、酸のなかに沈められたかのよう──すべて一度にひっくるめて。
現実では、苦痛で動けるはずもないのに身体がよじれてばたついている感覚がする。
現実では、この拷問の苦しみよりずっと大事なことがあるとわかっているのにそれがなにか思い出せない。
この現実はあっというまに訪れた。
つかのま、すべてはあるべき場所に収まっていた。まわりには愛する人たち。そして笑顔。なんとなく、ありえそうもないけれど、それまで手に入れようと闘ってきたものすべてに手が届きそうな気がした。
そのとき、取るにたらないささいなまちがいが起こった。
カップがかたむき、どす黒い血がこぼれて純白のソファにシミをつけるのを見て、あたしは反射的によろよろ近づこうとした。もっとすばやい数本の手が視界に入ってきたけれど、身体はそのまま前方へかたむき、のびていって……。
あたしのなかで、なにかが逆方向へぐいっと動いた。
引き裂かれ、壊れ、激痛が走る。
闇が押しよせて、拷問の苦しみにのみこまれる。息ができない。溺れたことは一度あるけれど、今回はちがう。のどが焼けるように熱い。
あちらこちらが砕け、折れ、削がれていく……。
さらなる闇。
痛みがよみがえるにつれ、こんどは声がした。
「胎盤が剥離したのよ!」
ナイフより鋭利ななにかに突きさされた。べつの痛みに悶絶しながらも、その言葉の示すところは理解できた。胎盤剥離──あたしのなかで赤ちゃんが死にかけている。
「出してあげて!」エドワードにむかって叫んだ。なにをためらっているの? 「息ができないのよ! いますぐ!」
「モルヒネが……」
待ちたいというの? あたしの痛みを抑えるために。赤ちゃんが死にかけているのに!
「だめ、いますぐ……!」のどがつまって、最後まで言葉が続かない。
視界は黒い斑点でさえぎられ、新しい痛みがひんやり腹をうがつ。いやな感じがする──反射的に子宮を、赤ちゃんを、かわいいエドワード・ジェイコブを守ろうともがいたけれど、力が出ない。肺がうずき、酸素が燃えつきていく。
痛みはふたたび薄れはじめたけれど、こんどは必死にすがりついた。あたしの赤ちゃん、赤ちゃんが、死んでしまう……。
*この続きは製品版でお楽しみください。
本の情報
紙書籍初版: 2010/4/10
小説・ノンフィクション>文芸>海外文学>アメリカ文学
小説・ノンフィクション>恋愛小説>ラブストーリー>シリアス
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