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プラスチックの雨

プラスチックの雨

著: 鹿住槇
発行: ジュネット
レーベル: JUNEノベルズ
価格:315円(税込)
10ポイント還元
形式:MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 鹿住 槇(かずみ まき)
 11月17日生。A型。兵庫県神戸市出身。東京都江戸川区在住。

解説

 人気作家・鹿住槇のレアな単行本未収録作!
 不思議な故障の続くコンピュータのメンテナンスに訪れた里見は、コンピュータが、繊細で美形の洋司に恋をして独占しようとしているのではないかという疑いを抱く。長過ぎる異常な梅雨に、何かが狂っていく…。エスカレートして暴走するコンピュータの前で、思いきって里見は洋司に…!!
 89年、まだパソコンが普及していなかったころ『JUNE』に書かれた、恐くてせつない愛のサスペンス。

抄録

「こいつには、決まったプログラムしか入ってないんだぞ。命令された以外のことをするワケが……」
 俺はそこで言葉を止め、もう一度画面に視線を走らせた。
「――――変だ」
 洋司も同じように、画面を覗き込む。
 が、わかるはずもない。わかっているのなら、さっきのような発言をするはずがないのだ。
 コンピュータが、組み込まれたプログラム以外の働きをするはずがないのだから。
 もともと営業マン志望で入社したと、奴は言っていた。気がついたら、コンピュータと二人っきり(?)の個室に押し込められていたのだと。学生時代にパソコン少年だったわけでもなく、まったくズブの素人だった。
 俺がこのソフトを持って来た時も、俺は洋司に電源の入れ方から教えなければならなかったぐらいだ。
 今はようやく決まったプログラムを動かせるようになったが、それがどういう仕組みで動くのかということは、さっぱりである。
「何が変なんですか―――?」
「こいつだよ……。俺の作ったのと…微妙に違うような、気がする。―――全部暗記してるワケじゃないから、はっきりとは言い切れないが……。―――お前、このソフト作り変えた?」
「僕にできるわけないでしょ?」
「だよな」
 部屋の隅の電話が、ピーと鳴った。
 洋司が受話器を取るのを、横目で眺め、俺はもう一度ディスプレイに向き直る。
 とりあえず、このプログラムをプリントアウトしよう―――。
 そう思い、キーに手を触れた瞬間、ビリッと静電気が起こった。
 このジメついた梅雨のさ中に、静電気………。そういえば、さっきこの部屋に入る時にも、ドアのノブに触れた途端静電気が起こった。

本の情報

形式

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