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和書>趣味・生活・雑誌>雑学>教養
巨椋 修(おぐら おさむ) 1961年、神戸市生まれ。小説家・漫画家。 1982年「デラックスマーガレット」で漫画家デビュー。1996年「実戦! ケンカ空手家烈伝」にて作家デビュー。同年、総合格闘技 陽明門護身拳法道場を発足。日本映画監督新人協会役員。
超人気コミック「バガボンド」解体白書! 人気の秘訣、登場人物から学ぶ人生、実在の武蔵像……井上雄彦が描く宮本武蔵を徹底分析しちゃいます。青年は武蔵を目指すのだ!!
序章 なぜいま『バガボンド』=武蔵なのか? 〜現代の若者かたぎ 第1章 バガボンドはなぜ受ける? 第2章 バガボンドから学ぶ 第3章 吉川「武蔵」と井上「武蔵」の比較 第4章 実在の「武蔵」とはどういう人物だったか? 第5章 『バガボンド』名セリフ集 終章 青年は「武蔵」をめざす
「武蔵」から青春を学ぶ どんな人間にも若いと言われる時代がある。人生を春夏秋冬にあてはめるとしたら、十代後半から二十代前半は春から初夏にいたる時代だろう。 若いということは、まだまだ経験が足りないということでもある。そして、若葉のように傷つきやすいと言うことでもある。 『バガボンド』の武蔵は、十七歳からの物語である。関ヶ原の戦場からその物語ははじまる。武蔵と又八という十七歳の若者が、大志をいだいて戦《いくさ》に 出る。ときは戦国、いっかいの百姓町人から一国一城の主《あるじ》になった者もいる時代だ。若者は夢をみる。 「おれも……」と。 しかし現実はきびしい。足軽、雑兵として参戦した武蔵や又八の仕事の多くは、戦場で戦うことよりも、草や雑木を刈ったりするほうが多かった。しかも負け戦であった。武蔵がついた西軍は、徳川家康ひきいる東軍に打ち負かされてしまうのだ。 武蔵と又八の夢は破れた。 挫折である。落ち武者狩りにあい逃げるしかない武蔵。みじめであったろう、しかしそれは、生き残りをかけた闘いでもあった。 最初の夢に破れた武蔵は、次の夢を剣にかける。剣には自信があった。十三歳のときに兵法者と闘い打ち勝っている。 野武士とも闘い打ち勝った。武蔵は自信を深めていく。 しかし世の中には、名のある武芸者も多い。そんな武芸者がどれくらい強いのかは、まだわからない。 自信はある。しかし不安もある。剣に生きるということは、命のやりとりをするということだ。負ければ死ぬ。 武蔵は友に去られ、恋を知る。 そして悩む。 マンガ『バガボンド』における武蔵は最初、強さを求めるだけの若者であった。そのために多くの人命を奪ってしまった。 そんな武蔵に、強さとは、人生とはなにかというアドバイスを与える者がいた。禅宗の僧「沢庵」である。 新免武蔵《しんめんたけぞう》は、宮本武蔵と名を代えて名門剣術道場である吉岡一門、槍術で有名な宝蔵院、将軍家指南役柳生一門に挑戦する。 これがこれまで掲載されている『バガボンド』の大まかなストーリーである。 恋をし、天下無双という夢のため命がけで強者に挑んでは、挫折する。 そこに「バガボンド・武蔵」の青春がある。 その青春は現代を生きる若者と大きな差はない。 オリンピックを目指すスポーツマン、プロ野球を目指す高校球児、資格をとるべく努力するサラリーマン、受験生…… 現代の若者との差は、命のやりとりをするかどうか……と、いうところだろう。負ければ死もしくは不具になる可能性がたかい。勝てば生き残り、倒した相手やその家族から怨みを残す結果に終わることもある。それだけに「バガボンド・武蔵」の青春は、燃えたぎり沸騰し強烈な光を放っているのである。 武蔵は、人から“悪鬼”“野獣”と、呼ばれたりもする。しかし人という生き物は、ひとりでは生きて行けないようにできているのだ。武蔵は孤独に悩み傷つき、苦しむ。 生涯浪人であった武蔵が、頼るべきものは腰に差した二刀のみであっただろう。剣のみが、武蔵の存在を証明してくれるものであった。そのために彼は、剣の腕を磨き、名の知れた武芸者と戦い、自分の存在を示さねばならなかった。 武蔵が剣の腕を磨くのは、未知なる敵、未知なる人生に立ち向かうための手段である。 武蔵が、強敵を探し挑戦するのは、自分という何者かを自分が確認するための作業でもある。 そこに武蔵の青春がある。 そこに武蔵の荒ぶる咆吼がある。 「バガボンド・武蔵」からひとつの青春を学ぶことができる。 それは問題や敵から逃避しないということだ。「バガボンド・武蔵」は、槍の宝蔵院胤舜と戦い、さんざんに追い回され無惨な敗北を経験している。しかし、そのあと武蔵は自分の弱さを思い知り傷ついている。そしてどうすれば良いのかを考え、実行する。武蔵にとって“実行”とは勝つための訓練と再び試合をすることであった。
【Keyring PDF形式】
※注意 同一の書籍でもファイル形式が異なるものは別商品として取り扱っております。
紙書籍初版:2001年11月30日 デジタル初版:2004年7月8日
ジャンル:和書>趣味・生活・雑誌>雑学>教養 ジャンル:和書>趣味・生活・雑誌>生き方・教養>一般教養:歴史 ジャンル:和書>小説・ノンフィクション>ノンフィクション>伝記・自伝 ジャンル:和書>小説・ノンフィクション>ノンフィクション>歴史・地理 著: 巨椋修 発行: コアラブックス
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