和書>小説・ノンフィクション>ボーイズラブ小説>外国人
著者プロフィール
藤枝 るみね(ふじえだ るみね)
生年月日■196X年11月28日 星座■射手座 血液型■O型 近況■夏に初めて札幌に行きました。お寿司がおいしくて、感激! また絶対行きたいです。最近かなり運動不足なので何か始めようかなぁと思っているところ。コミックマーケットをはじめ、東京方面のイベントには「ローズシャドウ」で参加しています。ホームページは現在、開設準備中です。URLは、http://gallery.to/rs
生年月日■196X年11月28日 星座■射手座 血液型■O型 近況■夏に初めて札幌に行きました。お寿司がおいしくて、感激! また絶対行きたいです。最近かなり運動不足なので何か始めようかなぁと思っているところ。コミックマーケットをはじめ、東京方面のイベントには「ローズシャドウ」で参加しています。ホームページは現在、開設準備中です。URLは、http://gallery.to/rs
解説
オレは都内の私立大に通うごく普通の大学生・文也。ただいまヨーロッパ旅行の真っ最中。そしてオレの隣にいるのは、シジェ。輝くブロンドと美貌をもったスウェーデン人。
シジェと初めて会ったのは、スペインをひた走る夜行列車の中だった。意気投合したオレたちは、しばらく一緒に旅を続けることになったのだけど……。
シジェと初めて会ったのは、スペインをひた走る夜行列車の中だった。意気投合したオレたちは、しばらく一緒に旅を続けることになったのだけど……。
目次
思い過ごしも恋のうち
抄録
「どけよ、うそつきッ。エレベーターから降ろせ」
「フミヤ……」
「ころっとだまされて、さぞ面白かったろうな。だけど、もう遊びは終わりだ。どけよッ! どけって言ってんだ。ゲイだなんて言って、ひとをだましやがってッ。初恋の人に、髪の色が似てるって? ふざけんなッ」
言うだけ言って、文也はシジェを躱(かわ)そうとする。
けれどシジェはすばやく先回りして、エレベーターのドアを閉めてしまった。
「誤解だッ、フミヤ…」
「何が誤解だって!?」
閉じ込められたことで、文也はいっそう腹を立てる。ギラギラした目でシジェをにらむが、シジェも負けてはいなかった。
「何が誤解なんだよ。おまえはゲイじゃないって、リズが言ってたぜ!? それとも、リズが嘘をついてるって、言うつもりなのかよ!?」
「リズは嘘は言ってない。だけど、オレも嘘はついてないし、フミヤをからかったつもりもないッ!」
「……どういうことだ」
何を言うつもりなのか話だけは聞いてやろうと、胡散臭げにシジェをねめつける。けれど、その一瞬後には、文也は抱きすくめられていた。
「え…ッ!?」
「フミヤ」
頭のなかが真っ白になる。
二十センチの身長差はダテじゃない。シジェはすっぽり文也を覆うように、胸のなかに抱きとめていた。
「な…なにを…?」
「……オレは嘘は言ってないよ。初めて会ったときから、ずっとフミヤのことが好きだ。今まで男を好きになったことはないけど、でも、今は……。今はフミヤが好きなんだから、それでフミヤは男なんだから、オレは立派にゲイだろう?
違うか?」
「何をへりくつ……」
文也の反論は、声にはならなかった。一九〇センチの長身がくちづけてきたからだ。
唇を割って、舌が絡みついてくる。覚えている。背筋がぞくぞくするような、甘い、甘いキスだった。
一度離れて頬に当てられた唇が、またもう一度、唇に戻ってくる。
文也が正気に戻ったのは、一階に止まったままだったエレベーターが、上からの呼び出しで、ガクンと揺れたからだった。
「んっ…ん」
必死でもがいて振りほどこうとするが、シジェは文也を離さない。エレベーターはぐんぐん上昇していく。
(シ、シジェッ…!)
ようやくシジェが文也を離したのは、五階についたエレベーターの扉が開いたときだった。
「フミヤ……」
「ころっとだまされて、さぞ面白かったろうな。だけど、もう遊びは終わりだ。どけよッ! どけって言ってんだ。ゲイだなんて言って、ひとをだましやがってッ。初恋の人に、髪の色が似てるって? ふざけんなッ」
言うだけ言って、文也はシジェを躱(かわ)そうとする。
けれどシジェはすばやく先回りして、エレベーターのドアを閉めてしまった。
「誤解だッ、フミヤ…」
「何が誤解だって!?」
閉じ込められたことで、文也はいっそう腹を立てる。ギラギラした目でシジェをにらむが、シジェも負けてはいなかった。
「何が誤解なんだよ。おまえはゲイじゃないって、リズが言ってたぜ!? それとも、リズが嘘をついてるって、言うつもりなのかよ!?」
「リズは嘘は言ってない。だけど、オレも嘘はついてないし、フミヤをからかったつもりもないッ!」
「……どういうことだ」
何を言うつもりなのか話だけは聞いてやろうと、胡散臭げにシジェをねめつける。けれど、その一瞬後には、文也は抱きすくめられていた。
「え…ッ!?」
「フミヤ」
頭のなかが真っ白になる。
二十センチの身長差はダテじゃない。シジェはすっぽり文也を覆うように、胸のなかに抱きとめていた。
「な…なにを…?」
「……オレは嘘は言ってないよ。初めて会ったときから、ずっとフミヤのことが好きだ。今まで男を好きになったことはないけど、でも、今は……。今はフミヤが好きなんだから、それでフミヤは男なんだから、オレは立派にゲイだろう?
違うか?」
「何をへりくつ……」
文也の反論は、声にはならなかった。一九〇センチの長身がくちづけてきたからだ。
唇を割って、舌が絡みついてくる。覚えている。背筋がぞくぞくするような、甘い、甘いキスだった。
一度離れて頬に当てられた唇が、またもう一度、唇に戻ってくる。
文也が正気に戻ったのは、一階に止まったままだったエレベーターが、上からの呼び出しで、ガクンと揺れたからだった。
「んっ…ん」
必死でもがいて振りほどこうとするが、シジェは文也を離さない。エレベーターはぐんぐん上昇していく。
(シ、シジェッ…!)
ようやくシジェが文也を離したのは、五階についたエレベーターの扉が開いたときだった。
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