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和書>小説・ノンフィクションハーレクインシルエット・スペシャル・エディション

冷たい億万長者 富豪一族の伝説 I

冷たい億万長者 富豪一族の伝説 I


発行: ハーレクイン
シリーズ: シルエット・スペシャル・エディション富豪一族の伝説
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★★1
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著者プロフィール

 マギー・シェイン(Maggie Shayne)
 数々の受賞歴を誇るベストセラー作家。パラノーマルの作品をもっとも好んで書いている。余暇には宝石用原石の収集、タロットカード占いなどを楽しむ。ニューヨーク州の田舎町に、夫、五人の娘、二匹のブルドッグとともに住んでいる。

解説

 「ぼくと一年間だけ結婚してくれないか? そうしたら百万ドルがきみのものになる」ホールデン・フォーチュンの唐突な申し出に、ルシンダはいぶかった。わたしのことなど眼中にもなかった男性がどうして? 聞けば?評判のいい女性?と結婚しないかぎり、フォーチュン家の莫大な財産を相続できないらしい。それでお堅い女と言われるわたしに、白羽の矢を立てたというわけね。実はルシンダは高校生のころ、憧れの彼に純潔を捧げたのだ。だが酔っていたホールデンは何も覚えておらず、翌日もガールフレンドと楽しそうに過ごしていた。彼とは二度と関わるまいと誓っているが、しかしルシンダにも、どうしても夫を必要とする事情があった。

 ■華やかな一族にまつわる愛憎渦巻く物語を、舞台をテキサスに移してお届けいたします。

抄録

 ホールデンを家に送っていくとき、ルシンダは緊張のあまり、車を運転するだけで精いっぱいだった。彼は家のなかに入ろうとわたしを誘いはしないだろう。誘うはずがない。
 ホールデンの家は大きな屋敷だった。真っ白なペンキが塗られた高い建物はとても優雅で、家の正面の一階と二階には通し柱のあるポーチがついていた。それはほとんど……大統領の屋敷のようだ。
 ルシンダは、カーブを描く舗装された私道に入っていった。家は暗く、外の照明だけがついていた。私道から正面ポーチに続く歩道の両側に、照明がずらっと並んでいる。さらに家の裏のほうも明るく照らされていた。
「寄っていかないか?」ホールデンは言った。
 まあ、彼は誘ってくれたんだわ。でも、ろれつがまわらなくなっている。誘いに応じてはいけない。ルシンダにもそれはわかっていた。
「ええ」ルシンダは答えた。ホールデンは車から降りると、彼女の腕を取った。彼が腕を取ったのは、彼女に触れたかったからなのか、それとも倒れないようにつかまる必要があったからなのか、ルシンダにはよくわからなかった。だが、どちらにせよ、ふたりは一緒にポーチに向かった。
「ホールデン、裏口から入ったほうがいいんじゃない? ご両親にこんな姿を見られたら……」
「両親は外出しているんだ」ホールデンは言った。「ほらね? 父のキャデラックがない。慈善事業かなにかの催しがあるんだ。まだ当分帰ってこないよ。それに弟のローガンと妹のイーデンは、おじのライアンのところに泊まりに行っているんだ」
「まあ」ルシンダは不意に喉がからからになった。
 ホールデンはルシンダを案内して広いポーチを横切り、ドアマットの下から鍵を取りだすと、大きなドアを開け、彼女をなかに引き入れた。「言ったとおりだろう」彼は暗い玄関ホールを見まわし、肩をすくめた。「誰もいないよ。さあ、こっちだ」
「ど、どこへ行くの?」
「ぼくの部屋さ」
「それはあまりいい考えではないと思うけど」
 ホールデンは暗闇のなかで微笑すると、照明のスイッチに手を伸ばした。「わかった。じゃあ、リビングルームは?」
 明かりがつくと、ルシンダは落ちついた。
「いいわ」ルシンダはホールデンのあとについて広々とした玄関ホールを抜け、リビングルームに入った。彼は大きな革張りのソファにどさりと座りこんだ。ルシンダは彼の横に慎重に腰をおろした。
「学校でよくきみを見かけるよ」ホールデンはそう言うと、ソファに頭を預け、目を閉じた。「フットボールの練習中や、カフェテリアで。廊下でもよく見かけるし、ロッカーのそばでも」
 ルシンダは肩をすくめたものの、顔が熱くなるのを感じた。
「ぼくのことが好きなんだろう、ルーシー?」ルシンダがなにも答えなかったので、ホールデンは目を開け、少し体を起こした。「そんなに驚いた顔をしなくたっていいよ。すると、ぼくが気づいていないと思っていたのかい?」
「だって、気づいているようには見えなかったもの」ルシンダは答え、唇をかんだ。
「ひどく緊張しているようだね。くつろいでくれ、ルーシー。少しリラックスするといいよ」深呼吸してルシンダがソファにもたれかかると、意外にもホールデンは彼女の肩に手をまわした。「ぼくもきみが好きなんだよ。ずっとね」
「あ……あなたが?」
 ホールデンが唇をゆがめるようにほほえんだ。気づいたときルシンダは、彼にキスをされていた。そのキスは執拗で、彼は乱暴に舌を動かしている。キスってこんなふうにするものなの? ホールデンは酒の味がした。やがて彼女のセーターの下に、そしてブラジャーのなかに手を入れ、胸を包みこんだ。
 ルシンダは彼を押しのけた。「ホールデン……やめて」
 ホールデンは体を起こすとまばたきして、ルシンダを長いあいだ見つめた。それからかぶりを振る。「ごめん。いったい……なにを考えていたんだろう。きみはそんな子じゃないのに」正気を取り戻そうとするかのように、彼は額に手を当てた。「きみにこんなことをしてはいけないと、わかっていたのに」
 今こそそのときなんだわ。ルシンダは思った。人生を決定づける重大なときだ。十七歳でバージンのわたしが、それを捨てるチャンスなのだ……夢見ていた男性と結ばれて。わたしはホールデン・フォーチュンの恋人になるのだ。彼はわたしを車で学校へ送ってくれ、教室までエスコートしてくれるだろう。ランチを一緒にとり、ダンスパーティにも連れていってくれる。ほかのガールフレンドにはあげなかった、クラスリングもくれるかもしれない。
 わたしは、ほかのガールフレンドとは違って彼を大切にするわ。絶対に。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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