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著者プロフィール
びっくりデータ情報部(びっくりでーたじょうほうぶ)
古今東西にうもれている貴重なデータや面白い情報を発掘すべく、日夜、東奔西走して発表している集団。その綿密な調査実績は、各方面から注目されている。とくに、世の中の動向と事件の裏にひそむ衝撃の事実を正しくとらえるセンスには定評がある。著書には『男と女 すっごく恥ずかしい話』『トイレでこっそり読む本』『危ない前兆がズバリ!わかる本』『ベッドでひっそり読む本』『世にも呆れたお客様』(小社刊)などがある。
古今東西にうもれている貴重なデータや面白い情報を発掘すべく、日夜、東奔西走して発表している集団。その綿密な調査実績は、各方面から注目されている。とくに、世の中の動向と事件の裏にひそむ衝撃の事実を正しくとらえるセンスには定評がある。著書には『男と女 すっごく恥ずかしい話』『トイレでこっそり読む本』『危ない前兆がズバリ!わかる本』『ベッドでひっそり読む本』『世にも呆れたお客様』(小社刊)などがある。
解説
現在地球上には、まだ発見されていない生物も含めれば、2500万とも、あるいは1億ともいわれる種が生存すると推計されている。日本有数の規模を誇る上野動物園で飼育されている数でさえ420種だけなのだから、地球単位で見ればほんのわずかにすぎない。まだまだ私たちが見たことも聞いたこともないような驚くべき生物たちが、この地球上には無数に存在するのである。
たとえば、恐竜時代から存在していたというムカシトカゲ。なんとこのトカゲには目が3つもある。また、100メートルも空を飛ぶサル、木に登る魚、口の中で子育てをするカエルなどなど、私たちの想像を超えたトンデモ生物がたくさんいる。
この本では、自然界に育まれた珍生物、驚異の能力をもつ生物たちを紹介する。この地球、まだまだびっくり仰天の多種多様な生物を抱えていそうである。本書はその未知の扉を開く第一歩となるであろう。
たとえば、恐竜時代から存在していたというムカシトカゲ。なんとこのトカゲには目が3つもある。また、100メートルも空を飛ぶサル、木に登る魚、口の中で子育てをするカエルなどなど、私たちの想像を超えたトンデモ生物がたくさんいる。
この本では、自然界に育まれた珍生物、驚異の能力をもつ生物たちを紹介する。この地球、まだまだびっくり仰天の多種多様な生物を抱えていそうである。本書はその未知の扉を開く第一歩となるであろう。
目次
1章 トンデモないマル珍生物にびっくり!
◇ギョッ! 「馬の顔をした奇妙なコウモリ」が実在する
○手のひらに乗るほど超ミニの原始のシカ:ジャワマメジカ
○体重がカバの10分の一のかわいい小カバ:コビトカバ
○オスだけが馬の顔をした奇妙なコウモリ:ウマヅラコウモリ
○爬虫類か哺乳類か、卵を産む哺乳動物:カモノハシ
○シカ、ウシ、ウマ、ロバの四動物が合体した生物か?!:シフゾウ
○ニシンの豊漁をもたらす? 竜宮城からきた幻の魚:リュウグウノツカイ
○青白い色をした「赤とんぼ」の正体とは:ナニワトンボ
○「大きな口」というそのまんまな名前のサメ:メガマウス
○横っ飛びダンスをしながら地上を移動するサル:ベローシファカ
○足がなく、ヘビのような体でトンネルを掘るトカゲ:ミミズトカゲ
○飛べず、泳げず……、マヌケな鳥の運命は:ドードー
2章 トンデモないカラダにびっくり!
◇「鼻ちょうちんを振って恋を語るアザラシ」にメスはうっとり
○星の形に開く奇妙な鼻を持つモグラ:ホシバナモグラ
○鼻ちょうちんを振って恋を語るおかしなアザラシ:ズキンアザラシ
○ユニコーンの角のような牙を持つクジラの仲間:イッカク
○人か人魚か……? 腕のような前足を持つ生物:マナティ
○30センチもの口を使って花の蜜を吸う蛾:キサントパン・モルガニ
○翅の裏に88という番号が記されたチョウ:ウラモジタテハ
○目の下でバクテリアを強烈に光らせて泳ぐ魚:ヒカリキンメダイ
○体重270キロにもなる世界最大の陸ガメ:ガラパゴスゾウガメ
○目が3つある! 恐竜時代から同じ姿で生きているトカゲ:ムカシトカゲ
○脚に内臓があるナゾに満ちた海のクモ:ウミグモ
3章 トンデモない超・能力にびっくり!
◇「100メートルも空を飛ぶ奇怪なサル」が闇夜に出現
○100メートル以上も空を飛ぶサル:ヒヨケザル
○夫婦でデュエットをして愛を確かめ合うサル:フクロテナガザル
○小鳥のような鳴き声で鳴く生きた化石:ナキウサギ
○一生水を飲まなくても生き続けるネズミ:カンガルーネズミ
○マイナス183度で凍らせても死なない蛾:イラガ
○4000キロもの長旅を乗り切るチョウの謎:オオカバマダラ
○フグの毒を持つ恐怖の「毒タコ」:ヒョウモンダコ
○30メートルも空を飛ぶトカゲの滑空術:トビトカゲ
○致死量の猛毒を持つ「美しき凶器」の貝:アンボイナ
○みんなで集まって一つの生物になっている電気クラゲ:カツオノエボシ
○音の出るハサミを銃のように使って獲物をとるエビ:テッポウエビ
○驚異! 水の上を2本足で走るトカゲ:バシリスク
○足についているスコップで穴を掘る愛妻家の鳥:ヤマセミ
4章 トンデモない暮らしぶりにびっくり!
◇「ガラス、鉄、石……何でも食べる巨大鳥」は火も食べる?!
○まるでアリかハチ?! 女王様と働きネズミがいる社会:ハダカデバネズミ
○あるときは葉っぱ、あるときはサソリに変化する虫:サカダチコノハナナフシ
○暗闇で青白く光るヒカリキノコバエの幼虫:グローワーム
○口も肛門もなく、海底のガスがエネルギー源の怪生物:チューブワーム
○体内に磁石を持ち、方位磁石のように動く細菌:走磁性細菌
○鳥の卵しか食べられず、殻だけを上手に吐き出すヘビ:アフリカタマゴヘビ
○ガラス、鉄、石……なんでも食べる巨大鳥:ヒクイドリ
○網を張らずに仲間のクモを食べる巧妙なクモ:オナガグモ
○敵が近づくとひっくり返って派手な模様に変身するカエル:スズガエル
○トンネルを掘って暮らす世界最大級のゴキブリ:ヨロイモグラゴキブリ
○海水を噴射してヒトデから逃げる貝:ホタテガイ
5章 トンデモない生活の知恵にびっくり!
◇「地上を這い、木にも登る珍魚」は水中より陸が好き
○糸と空気で水中にドーム型の家を建てるクモ:ミズグモ
○海底に三脚のように突っ立ってひたすらエサを待つ怠け者の魚:サンキャクウオ
○地上を這い、木にも登っちゃう魚:トビハゼ
○世界で唯一、冬眠する鳥がいた!:プアーウィルヨタカ
○蜜をたっぷり蓄えた砂漠の甘いアリ:ミツツボアリ
○滝の裏にマイホームをつくる変わったスズメ:カワガラス
○エラのほかに肺を持ち、水がなくても死なない魚:プロトプテルス
○葉っぱを糸で縫い巣を作る鳥:サイホウチョウ
○茎や葉で川の中に家を作る魚:トゲウオ
6章 トンデモない出産と子育てにびっくり!
◇「2か月も絶食して卵を温めるけなげな雄ペンギン」がいる
○卵から孵った子どもに身を捧げる母グモの愛:カバキコマチグモ
○父親が卵を口の中で育てる魚:テンジクダイ
○カエルになるまで喉の奥で育てる、超過保護な親ガエル:ダーウィンハナガエル
○二か月以上も絶食して卵を温め続ける雄ペンギン:コウテイペンギン
○オスが出産する細長く頼りない魚:ヨウジウオ
○今年はオス、翌年はメスになる性転換の魚:ヨコエソ
○半分に分裂し、8本の腕を持つヒトデ:ヤツデヒトデ
○自ら体をちぎって2匹になる驚異の多細胞生物:プラナリア
○卵を温めないで砂に埋める不精な親鳥:セレベスツカツクリ
○中身のないプレゼントをメスに贈り交尾する蝿:オドリバエ
7章 トンデモない植物にびっくり!
◇「人が乗っても沈まない巨大なハスの葉」は子供の遊び場?!
○虫を捕らえて食べちゃう可憐な植物:ハエトリソウ
○落葉樹に取りついて養分を吸収する寄生植物:ヤドリギ
○虫から生え、薬にもなるキノコ:冬虫夏草
○小石そっくりの植物に咲く花とは:リトープス
○メスバチに化けオスバチを騙して引き寄せる花:ハンマーオーキッド
○肉が腐ったような異臭を放つ世界最大の花:ラフレシア
○半透明の葉がビニール温室の役目をする高山植物:レウム・ノビレ
○巨幹に大量の水を溜め込んだアフリカの巨木:バオバブ
○山火事を利用して芽を出す植物:バンクシア
○人が乗っても沈まないほど大きなハスの葉:オオオニバス
○夏のある日、ある時間だけ海面に花を咲かせる海草:ウミショウブ
◇ギョッ! 「馬の顔をした奇妙なコウモリ」が実在する
○手のひらに乗るほど超ミニの原始のシカ:ジャワマメジカ
○体重がカバの10分の一のかわいい小カバ:コビトカバ
○オスだけが馬の顔をした奇妙なコウモリ:ウマヅラコウモリ
○爬虫類か哺乳類か、卵を産む哺乳動物:カモノハシ
○シカ、ウシ、ウマ、ロバの四動物が合体した生物か?!:シフゾウ
○ニシンの豊漁をもたらす? 竜宮城からきた幻の魚:リュウグウノツカイ
○青白い色をした「赤とんぼ」の正体とは:ナニワトンボ
○「大きな口」というそのまんまな名前のサメ:メガマウス
○横っ飛びダンスをしながら地上を移動するサル:ベローシファカ
○足がなく、ヘビのような体でトンネルを掘るトカゲ:ミミズトカゲ
○飛べず、泳げず……、マヌケな鳥の運命は:ドードー
2章 トンデモないカラダにびっくり!
◇「鼻ちょうちんを振って恋を語るアザラシ」にメスはうっとり
○星の形に開く奇妙な鼻を持つモグラ:ホシバナモグラ
○鼻ちょうちんを振って恋を語るおかしなアザラシ:ズキンアザラシ
○ユニコーンの角のような牙を持つクジラの仲間:イッカク
○人か人魚か……? 腕のような前足を持つ生物:マナティ
○30センチもの口を使って花の蜜を吸う蛾:キサントパン・モルガニ
○翅の裏に88という番号が記されたチョウ:ウラモジタテハ
○目の下でバクテリアを強烈に光らせて泳ぐ魚:ヒカリキンメダイ
○体重270キロにもなる世界最大の陸ガメ:ガラパゴスゾウガメ
○目が3つある! 恐竜時代から同じ姿で生きているトカゲ:ムカシトカゲ
○脚に内臓があるナゾに満ちた海のクモ:ウミグモ
3章 トンデモない超・能力にびっくり!
◇「100メートルも空を飛ぶ奇怪なサル」が闇夜に出現
○100メートル以上も空を飛ぶサル:ヒヨケザル
○夫婦でデュエットをして愛を確かめ合うサル:フクロテナガザル
○小鳥のような鳴き声で鳴く生きた化石:ナキウサギ
○一生水を飲まなくても生き続けるネズミ:カンガルーネズミ
○マイナス183度で凍らせても死なない蛾:イラガ
○4000キロもの長旅を乗り切るチョウの謎:オオカバマダラ
○フグの毒を持つ恐怖の「毒タコ」:ヒョウモンダコ
○30メートルも空を飛ぶトカゲの滑空術:トビトカゲ
○致死量の猛毒を持つ「美しき凶器」の貝:アンボイナ
○みんなで集まって一つの生物になっている電気クラゲ:カツオノエボシ
○音の出るハサミを銃のように使って獲物をとるエビ:テッポウエビ
○驚異! 水の上を2本足で走るトカゲ:バシリスク
○足についているスコップで穴を掘る愛妻家の鳥:ヤマセミ
4章 トンデモない暮らしぶりにびっくり!
◇「ガラス、鉄、石……何でも食べる巨大鳥」は火も食べる?!
○まるでアリかハチ?! 女王様と働きネズミがいる社会:ハダカデバネズミ
○あるときは葉っぱ、あるときはサソリに変化する虫:サカダチコノハナナフシ
○暗闇で青白く光るヒカリキノコバエの幼虫:グローワーム
○口も肛門もなく、海底のガスがエネルギー源の怪生物:チューブワーム
○体内に磁石を持ち、方位磁石のように動く細菌:走磁性細菌
○鳥の卵しか食べられず、殻だけを上手に吐き出すヘビ:アフリカタマゴヘビ
○ガラス、鉄、石……なんでも食べる巨大鳥:ヒクイドリ
○網を張らずに仲間のクモを食べる巧妙なクモ:オナガグモ
○敵が近づくとひっくり返って派手な模様に変身するカエル:スズガエル
○トンネルを掘って暮らす世界最大級のゴキブリ:ヨロイモグラゴキブリ
○海水を噴射してヒトデから逃げる貝:ホタテガイ
5章 トンデモない生活の知恵にびっくり!
◇「地上を這い、木にも登る珍魚」は水中より陸が好き
○糸と空気で水中にドーム型の家を建てるクモ:ミズグモ
○海底に三脚のように突っ立ってひたすらエサを待つ怠け者の魚:サンキャクウオ
○地上を這い、木にも登っちゃう魚:トビハゼ
○世界で唯一、冬眠する鳥がいた!:プアーウィルヨタカ
○蜜をたっぷり蓄えた砂漠の甘いアリ:ミツツボアリ
○滝の裏にマイホームをつくる変わったスズメ:カワガラス
○エラのほかに肺を持ち、水がなくても死なない魚:プロトプテルス
○葉っぱを糸で縫い巣を作る鳥:サイホウチョウ
○茎や葉で川の中に家を作る魚:トゲウオ
6章 トンデモない出産と子育てにびっくり!
◇「2か月も絶食して卵を温めるけなげな雄ペンギン」がいる
○卵から孵った子どもに身を捧げる母グモの愛:カバキコマチグモ
○父親が卵を口の中で育てる魚:テンジクダイ
○カエルになるまで喉の奥で育てる、超過保護な親ガエル:ダーウィンハナガエル
○二か月以上も絶食して卵を温め続ける雄ペンギン:コウテイペンギン
○オスが出産する細長く頼りない魚:ヨウジウオ
○今年はオス、翌年はメスになる性転換の魚:ヨコエソ
○半分に分裂し、8本の腕を持つヒトデ:ヤツデヒトデ
○自ら体をちぎって2匹になる驚異の多細胞生物:プラナリア
○卵を温めないで砂に埋める不精な親鳥:セレベスツカツクリ
○中身のないプレゼントをメスに贈り交尾する蝿:オドリバエ
7章 トンデモない植物にびっくり!
◇「人が乗っても沈まない巨大なハスの葉」は子供の遊び場?!
○虫を捕らえて食べちゃう可憐な植物:ハエトリソウ
○落葉樹に取りついて養分を吸収する寄生植物:ヤドリギ
○虫から生え、薬にもなるキノコ:冬虫夏草
○小石そっくりの植物に咲く花とは:リトープス
○メスバチに化けオスバチを騙して引き寄せる花:ハンマーオーキッド
○肉が腐ったような異臭を放つ世界最大の花:ラフレシア
○半透明の葉がビニール温室の役目をする高山植物:レウム・ノビレ
○巨幹に大量の水を溜め込んだアフリカの巨木:バオバブ
○山火事を利用して芽を出す植物:バンクシア
○人が乗っても沈まないほど大きなハスの葉:オオオニバス
○夏のある日、ある時間だけ海面に花を咲かせる海草:ウミショウブ
抄録
○足がなく、ヘビのような体でトンネルを掘るトカゲ:ミミズトカゲ
細長くて足をもたない爬虫類は?……とたずねられれば、だれしも「ヘビ」と答えるだろう。
だが、ミミズトカゲ科(Amphis baenidae)やハシバミミミズトカゲ科(Tro gonophiidae)などのミミズトカゲ類は、いちおうトカゲなのだが、まるでヘビのように細長い体で、足がない。ただ例外として、メキシコ西部に生息するアホロテトカゲ(Bipes biporus)など、1属3種のフタアシミミズトカゲ科だけは、指と爪のある小さな前足をもっている。
トカゲよりはヘビに近く見えるミミズトカゲ類は、生物学的に分類すれば、やっぱりヘビの仲間ではなくて、トカゲの仲間である。
短いしっぽの部分も、トカゲのしっぽと同じように、いざというとき自分で切ることができる。とはいえ、ふつうのトカゲとはあまりにもちがいすぎるため、「ミミズトカゲ亜目」として、ほかのトカゲと区別される場合もある。
また、ミミズトカゲ類は名前のとおり、ヘビよりもどちらかといえば巨大なミミズのように見えるかもしれない。大半の種が全長10〜35センチほどと、ヘビの仲間にしては小さく、ミミズの体表のようにウロコが環節《かんせつ》状に融合しており、目が退化して皮下に埋もれてしまっているからだ。そのほか、ミミズトカゲ類には、外耳《がいじ》が開いておらず、右の肺がないという独特の特徴もある。
このミミズトカゲ類は、ミミズのように地中にトンネルを掘って暮らしている。一部の種がときどき地上に出てくるのをのぞいて、大半の種は完全な地中暮らしだ。ヘビのような体型や、皮下に隠れている目は、地中生活に適応して進化した結果、形づくられたのだろう。
トンネルの掘り方は、口先がシャベルのように扁平な種では、口先を前方の土に突き刺したのち、口先を持ち上げて、土を頭のうえに突き固める。そうでない種は、口先を前方の土に突き刺したあと、口先を左右に振って穴を広げたり、口先を支点にして体の前のほうの部分を曲げたりして、トンネルを広げる。首が疲れそうだが、ミミズトカゲ類の首の筋肉は強靭《きょうじん》だ。
どちらのタイプにしろ、ミミズトカゲ類は、掘った土をトンネルの天井や壁などに押しつけて固めてしまうので、モグラなどのように、土をトンネル外に運び出さなくてもいい。なかなか合理的なトンネルの掘り方といえる。
ミミズトカゲ類のいくつかの種は産卵も合理的(?)で、なんとアリやシロアリの巣に卵を産みつける。たとえば、南米大陸東北部のサバンナや熱帯雨林に生息する「シロハラミミズトカゲ(Amphisbaena alba)」は、ハキリアリの古巣でよく見つかる。昆虫が作った巣穴を、ちゃっかりそのまま自分の巣にしてしまうのだ。
○目が3つある! 恐竜時代から同じ姿で生きているトカゲ:ムカシトカゲ
ニュージーランドの一部の無人島にしか生息していない不思議なトカゲが、ムカシトカゲ(Sphenodon punctatus)である。
この種は、体長は60〜80センチ、背中から尾にかけてたてがみのような突起があるが、一見これといって特別なところは見当たらない。色も暗い褐色で目立たない。こんな地味なトカゲなのに、じつはたくさんの秘密が隠されているのだ。
そもそもムカシトカゲは、形こそ似ているものの、トカゲとは大きく異なった爬虫《はちゅう》類である。ムカシトカゲが地球上にあらわれたのは、なんといまから3億年前という気が遠くなるような時間を遡《さかのぼ》る。恐竜が栄えたジュラ紀や白亜紀よりもさらに前の、爬虫類が生まれたばかりの三畳紀《さんじょうき》のことだ。じつは、ムカシトカゲの体をよく調べてみると、それを裏づけるかのような特徴が数多く見られる。
ムカシトカゲは両生類から進化したばかりの原始的な爬虫類であり、歩き方の特徴はトカゲよりも両生類に近い。これは、ムカシトカゲの骨格がトカゲよりも両生類に似た構造をしているからだと考えられる。しかし、危険なときに自らの尾を自切《じせつ》できるのは、トカゲとおなじ構造でもある。
また、信じられないかもしれないが、ムカシトカゲには目が3つある。左右にある2つのふつうの目と、もうひとつの目が頭の上についているのだ。これは「ろ頂眼《ちょうがん》」といって、光を感じるためにあるといわれている。左右の目と同じようにしっかりと眼窩《がんか》があって、表面は薄い膜に覆われている。これはけっして不思議なことではなく、三畳紀の原始的な爬虫類のほとんどが、この第3の目をもっていたのである。
それが、のちの爬虫類では退化してしまったのだが、現存するトカゲなどの頭にも目があった跡がくぼみとして残っている。
ムカシトカゲは爬虫類のなかでも特別動きがゆっくりとしている。それゆえか、ムカシトカゲの寿命は長く、なんと100年ともいわれている。また、繁殖もゆっくりしていて卵が孵化《ふか》するまでには1年かかる。そして、時間をかけてじわじわと成長していく。
このようなさまざまな特徴をもつムカシトカゲは、3億年前から姿を変えることなく現代まで生き延びてきた特別な爬虫類であり、シーラカンスやカブトガニのように「生きた化石」とよばれるのにふさわしい。恐竜が栄えるもっと前の時代にも、現在見ることのできるムカシトカゲとおなじ容姿のムカシトカゲが生きていたのだ。
無人島の岩場で、のんびりと日光浴をするムカシトカゲ。一見なんの変哲もないこのトカゲこそが、太古の昔から、いろいろな動物たちの誕生や絶滅、あらゆる出来事を見ながらひっそりと生きつづけてきた生物界の長老だといえる。
○脚に内臓があるナゾに満ちた海のクモ:ウミグモ
地球上のあらゆる動物の80パーセントを占め、しかもあらゆる場所に分布している節足《せっそく》動物のなかで、世界最大を誇るのがウミグモ綱《こう》に属するベニオオウミグモ(Colossendeis colossea)だ。
浅瀬《あさせ》で見られるものは比較的小型だが、この種は深海《しんかい》4000メートルから発見された例もあり、大きさは9センチ、特徴である脚の長さは35センチだったという報告もある。
ウミグモと名がついているのは、あくまで見た目が昆虫のクモに似ているからで、おなじ節足動物でもウミグモの身体構造は昆虫のクモとはかなりちがっている。
ウミグモは、頭部と4節の胴部(胸部)、そして退化した腹部から成り立っている。
驚かされるのは、4節の胸部側方からは、細長い1対《いっつい》ずつの歩脚が飛び出ている。その脚は胴体のわりには大きく、胴体に収納しきれない消化器官の一部や内臓、生殖器官などをこれに納めている。さらに心臓は、胸部の背中側にあるのだが、呼吸器官と排出器官はもっていない。
頭部と胸部は境界がはっきりしておらず、この点だけはクモとおなじだ。頭部の背面の眼丘上《がんきゅうじょう》に4個の単眼《たんがん》をもち、前端下部には細長い筒状《つつじょう》の吻《ふん》とよばれる口部がある。頭部には、先端がハサミになっている鋏肢《きょうし》、触肢《しょくし》、担卵肢《たんらんし》の3対の肢がある。ここで注目すべきなのが、ウミグモ独特の担卵肢で、人間界でたとえると「保育器」のような役割を果たすものである。
ウミグモは雌雄異体《しゆういたい》で、産卵と同時に受精が行なわれ、その受精卵はオスがかき集める。さらにそれを歩脚のセメント腺から分泌される粘液で担卵肢にからめて卵塊《らんかい》にして持ち歩くのである。
つまり、メスは産卵のみ行ない、孵化までの育児はオスがつきっきりで行なうということだ。その孵化した卵も、大きさ0・1ミリにも満たないプロトニンフォン幼生となるまで、オスが大事に保育する。
このベニオオウミグモ、別名を「夢虫《ゆめむし》」といわれることもあったというが、おそらく海中で出会ったダイバーたちが、細長い脚の見た目やゆっくりと海底を動く動作に見とれ、夢のなかの出来事のように思ったせいかもしれない。
細長くて足をもたない爬虫類は?……とたずねられれば、だれしも「ヘビ」と答えるだろう。
だが、ミミズトカゲ科(Amphis baenidae)やハシバミミミズトカゲ科(Tro gonophiidae)などのミミズトカゲ類は、いちおうトカゲなのだが、まるでヘビのように細長い体で、足がない。ただ例外として、メキシコ西部に生息するアホロテトカゲ(Bipes biporus)など、1属3種のフタアシミミズトカゲ科だけは、指と爪のある小さな前足をもっている。
トカゲよりはヘビに近く見えるミミズトカゲ類は、生物学的に分類すれば、やっぱりヘビの仲間ではなくて、トカゲの仲間である。
短いしっぽの部分も、トカゲのしっぽと同じように、いざというとき自分で切ることができる。とはいえ、ふつうのトカゲとはあまりにもちがいすぎるため、「ミミズトカゲ亜目」として、ほかのトカゲと区別される場合もある。
また、ミミズトカゲ類は名前のとおり、ヘビよりもどちらかといえば巨大なミミズのように見えるかもしれない。大半の種が全長10〜35センチほどと、ヘビの仲間にしては小さく、ミミズの体表のようにウロコが環節《かんせつ》状に融合しており、目が退化して皮下に埋もれてしまっているからだ。そのほか、ミミズトカゲ類には、外耳《がいじ》が開いておらず、右の肺がないという独特の特徴もある。
このミミズトカゲ類は、ミミズのように地中にトンネルを掘って暮らしている。一部の種がときどき地上に出てくるのをのぞいて、大半の種は完全な地中暮らしだ。ヘビのような体型や、皮下に隠れている目は、地中生活に適応して進化した結果、形づくられたのだろう。
トンネルの掘り方は、口先がシャベルのように扁平な種では、口先を前方の土に突き刺したのち、口先を持ち上げて、土を頭のうえに突き固める。そうでない種は、口先を前方の土に突き刺したあと、口先を左右に振って穴を広げたり、口先を支点にして体の前のほうの部分を曲げたりして、トンネルを広げる。首が疲れそうだが、ミミズトカゲ類の首の筋肉は強靭《きょうじん》だ。
どちらのタイプにしろ、ミミズトカゲ類は、掘った土をトンネルの天井や壁などに押しつけて固めてしまうので、モグラなどのように、土をトンネル外に運び出さなくてもいい。なかなか合理的なトンネルの掘り方といえる。
ミミズトカゲ類のいくつかの種は産卵も合理的(?)で、なんとアリやシロアリの巣に卵を産みつける。たとえば、南米大陸東北部のサバンナや熱帯雨林に生息する「シロハラミミズトカゲ(Amphisbaena alba)」は、ハキリアリの古巣でよく見つかる。昆虫が作った巣穴を、ちゃっかりそのまま自分の巣にしてしまうのだ。
○目が3つある! 恐竜時代から同じ姿で生きているトカゲ:ムカシトカゲ
ニュージーランドの一部の無人島にしか生息していない不思議なトカゲが、ムカシトカゲ(Sphenodon punctatus)である。
この種は、体長は60〜80センチ、背中から尾にかけてたてがみのような突起があるが、一見これといって特別なところは見当たらない。色も暗い褐色で目立たない。こんな地味なトカゲなのに、じつはたくさんの秘密が隠されているのだ。
そもそもムカシトカゲは、形こそ似ているものの、トカゲとは大きく異なった爬虫《はちゅう》類である。ムカシトカゲが地球上にあらわれたのは、なんといまから3億年前という気が遠くなるような時間を遡《さかのぼ》る。恐竜が栄えたジュラ紀や白亜紀よりもさらに前の、爬虫類が生まれたばかりの三畳紀《さんじょうき》のことだ。じつは、ムカシトカゲの体をよく調べてみると、それを裏づけるかのような特徴が数多く見られる。
ムカシトカゲは両生類から進化したばかりの原始的な爬虫類であり、歩き方の特徴はトカゲよりも両生類に近い。これは、ムカシトカゲの骨格がトカゲよりも両生類に似た構造をしているからだと考えられる。しかし、危険なときに自らの尾を自切《じせつ》できるのは、トカゲとおなじ構造でもある。
また、信じられないかもしれないが、ムカシトカゲには目が3つある。左右にある2つのふつうの目と、もうひとつの目が頭の上についているのだ。これは「ろ頂眼《ちょうがん》」といって、光を感じるためにあるといわれている。左右の目と同じようにしっかりと眼窩《がんか》があって、表面は薄い膜に覆われている。これはけっして不思議なことではなく、三畳紀の原始的な爬虫類のほとんどが、この第3の目をもっていたのである。
それが、のちの爬虫類では退化してしまったのだが、現存するトカゲなどの頭にも目があった跡がくぼみとして残っている。
ムカシトカゲは爬虫類のなかでも特別動きがゆっくりとしている。それゆえか、ムカシトカゲの寿命は長く、なんと100年ともいわれている。また、繁殖もゆっくりしていて卵が孵化《ふか》するまでには1年かかる。そして、時間をかけてじわじわと成長していく。
このようなさまざまな特徴をもつムカシトカゲは、3億年前から姿を変えることなく現代まで生き延びてきた特別な爬虫類であり、シーラカンスやカブトガニのように「生きた化石」とよばれるのにふさわしい。恐竜が栄えるもっと前の時代にも、現在見ることのできるムカシトカゲとおなじ容姿のムカシトカゲが生きていたのだ。
無人島の岩場で、のんびりと日光浴をするムカシトカゲ。一見なんの変哲もないこのトカゲこそが、太古の昔から、いろいろな動物たちの誕生や絶滅、あらゆる出来事を見ながらひっそりと生きつづけてきた生物界の長老だといえる。
○脚に内臓があるナゾに満ちた海のクモ:ウミグモ
地球上のあらゆる動物の80パーセントを占め、しかもあらゆる場所に分布している節足《せっそく》動物のなかで、世界最大を誇るのがウミグモ綱《こう》に属するベニオオウミグモ(Colossendeis colossea)だ。
浅瀬《あさせ》で見られるものは比較的小型だが、この種は深海《しんかい》4000メートルから発見された例もあり、大きさは9センチ、特徴である脚の長さは35センチだったという報告もある。
ウミグモと名がついているのは、あくまで見た目が昆虫のクモに似ているからで、おなじ節足動物でもウミグモの身体構造は昆虫のクモとはかなりちがっている。
ウミグモは、頭部と4節の胴部(胸部)、そして退化した腹部から成り立っている。
驚かされるのは、4節の胸部側方からは、細長い1対《いっつい》ずつの歩脚が飛び出ている。その脚は胴体のわりには大きく、胴体に収納しきれない消化器官の一部や内臓、生殖器官などをこれに納めている。さらに心臓は、胸部の背中側にあるのだが、呼吸器官と排出器官はもっていない。
頭部と胸部は境界がはっきりしておらず、この点だけはクモとおなじだ。頭部の背面の眼丘上《がんきゅうじょう》に4個の単眼《たんがん》をもち、前端下部には細長い筒状《つつじょう》の吻《ふん》とよばれる口部がある。頭部には、先端がハサミになっている鋏肢《きょうし》、触肢《しょくし》、担卵肢《たんらんし》の3対の肢がある。ここで注目すべきなのが、ウミグモ独特の担卵肢で、人間界でたとえると「保育器」のような役割を果たすものである。
ウミグモは雌雄異体《しゆういたい》で、産卵と同時に受精が行なわれ、その受精卵はオスがかき集める。さらにそれを歩脚のセメント腺から分泌される粘液で担卵肢にからめて卵塊《らんかい》にして持ち歩くのである。
つまり、メスは産卵のみ行ない、孵化までの育児はオスがつきっきりで行なうということだ。その孵化した卵も、大きさ0・1ミリにも満たないプロトニンフォン幼生となるまで、オスが大事に保育する。
このベニオオウミグモ、別名を「夢虫《ゆめむし》」といわれることもあったというが、おそらく海中で出会ったダイバーたちが、細長い脚の見た目やゆっくりと海底を動く動作に見とれ、夢のなかの出来事のように思ったせいかもしれない。
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