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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ディザイア

疑惑の恋人

疑惑の恋人


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★★2
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著者プロフィール

 アネット・ブロードリック(Annette Broadrick)
 シルエット・シリーズ並びに、ディザイアを代表する人気作家。ロマンスと人生の奇跡を信じ、ミズーリ州オザーク湖畔でロマンス小説を執筆する日々を過ごす。一九八四年のデビュー以来、想像力に富んだ斬新な作風で読者を魅了し、ロマンティックタイムズ誌で数多くの賞を獲得している。

解説

 ■初めてのデートに舞い上がっていた私。ただの賭で、身も心も奪われたなんて……。

 ■「おいおい、うまいことやったじゃないか」「仕方ない、賭金は払うしかないな」高校のダンスパーティの帰りに、憧れの人と車中で愛を交わした直後、エレナの耳に男たちの笑い声やいやらしい嘲りが聞こえてきた。エレナはショックのあまり、動けなかった。賭? 彼が私を誘い、愛を交わしたのは、賭のためだったの? 高校のフットボールチームの花形選手、ジョー・サンチェスにダンスパーティに誘われたときは、こんながり勉で地味な自分を、と夢でも見ているような気分だったのに。ジョーはその情熱的な言葉とまなざしで私を騙していたのだ。エレナはジョーを憎んだまま、高校卒業後、すぐに町を出た。だが、十一年後……。彼女はジョーと運命の再会を果たすことになる。しかもFBI捜査官と、とある事件の容疑者として……。

抄録

 ジョーも即座にネクタイをゆるめ、シャツの一番上のボタンをはずした。二人は顔を見合わせて笑った。
「楽しかったわ、ジョー。誘ってくれて、ほんとうにありがとう。それと、きれいなコサージュも」エレナの好きなくちなしのコサージュをジョーは贈っていた。
「すぐに家に帰らなくてはだめかい?」ジョーは腕時計を見ながら言った。
「そんなことはないわ」今日は生涯に一度しかない日だと母親はわかってくれている。父親に関しては、戻ったときには、寝ていてくれたらと願っている。それには帰りが遅いに越したことはない。
「ちょっと堤防まで行ってみたいと思ってね……」
 心臓が脈打ち、エレナは息を吸うのも忘れそうになった。堤防といえば、みんなが愛を交わしに行く場所と決まっている。今まで行ったことがあるわけではないが、そういう噂だった。
「気が進まないんだったら、いいんだよ」ジョーは言った。エレナはまともに答えることができず、しばらくじっと座っていた。
「行ってみたいわ」エレナは小声で言った。
 ジョーはにっこりした。「よかった」承諾してもらったことで、気分が軽くなったらしく、彼はエレナにやさしくキスをした。大変だわ。息がうまくできない。エレナは緊張をほぐそうと、ジョーの胸に手をあてた。そのときになって初めて、彼の心臓も自分のと同じように早鐘を打っているのに気づいた。
 ようやくジョーは顔を上げた。しばらくまじまじとエレナの顔を見つめ、エンジンをかけた。
 車をとめてみると、そこはすばらしい場所だった。まわりより一段高くなっていて、サンティアゴの街の灯ばかりか、川を隔てたメキシコの街の灯まで見渡すことができた。
 ほかにもとまっている車は何台かあったが、ちっとも意外ではなかった。ジョーは車内がどこからも見えない位置に車をとめた。
 エンジンをとめると、周囲はしんと静まり返っている。二人は窓を下ろして、そよ風を入れた。
 ジョーはシートをうしろに倒して、上着を脱いだ。「僕は……その……ここに人を連れてきたのは初めてなんだ」彼の声は力んでいた。
 エレナはジョーの顔に目をやった。「ほんとう?あなたみたいなフットボールの花形選手なら、毎週のように来ているのかと思ったわ」こんなふうに茶化せるのが自分でも不思議だった。
 ジョーはもう一つシャツのボタンをはずした。「実は秋はずっとフットボールで大忙しだった。そのあとは勉強で手いっぱいだったんだ。君は?」
「私も勉強で忙しかったわ」
「違うよ。君は前にここに来たことがあるのかときいているんだ」
 エレナは笑った。笑わずにはいられなかった。「私みたいな女をこんなところに連れてくる人がいると思う?」
「君みたいな女って、どういうことだい?」
 エレナは肩をすくめた。「あなたは気がつかなかったかもしれないけれど、学校でも私は人気があるほうではないわ」
「人気を高めることはできるよ」
「どういうこと?」
「もう少し肩の力を抜いて、みんなといっしょにやればいいんだ。でも、最近はカフェテリアで友達といっしょにいることが多くなったね。みんな君のことを気にいっているみたいだよ」
「そうかもしれないわ」
 ジョーはエレナの肩に腕をまわした。「君と近づきになれて、僕はうれしいんだ、エレナ。君のおかげで、人生をまったく違った角度から見られるようになった。君は大学に行って、なにかをなしとげたいという野心を持っているだろう。影響されたよ」
「大学に行けば、道が開けるものだわ」
「自分が大学に行けるなんて考えもしなかったんだ。コーチが勧めてくれるまではね。そのうえ君とも友達になれた。A&Mに行けることになったよ」
「まあ、ジョー。すばらしいじゃないの」
「以前だったら、考えもつかなかったよ」
「私もうれしいわ」エレナはジョーの顎に指でそっと触れた。「私のことを友達だと思ってくれるのもうれしいの」
 ジョーはエレナの手をとって、指の先にキスした。「君はどうなんだい? 卒業後の計画は立っているのかい?」
「ワシントンDCのジョージ・ワシントン大学に受かったわ。奨学金やほかにも補助金がもらえるのよ。母もいくらか預金があるから、使いなさいと言ってくれているの」
 ジョーはエレナの顔を手ではさみ、まじめな顔で見つめた。「友達以上の関係になりたいんだ、エレナ」彼はささやいた。
「友達以上?」エレナは息がつけなかった。
「そうだよ」ジョーは最初のキスよりもずっと情熱的なキスをした。
 エレナはこんな気分になったのは初めてだった。もっとジョーに触れてほしい。彼女の頭は働きをやめ、ただただキスを味わっていた。ジョーのアフターシェーブローションの香りには独特の魔法がある。キスが終わると、二人とも息が荒くなっていた。暗い夜で、ジョーの顔は見えないが、てのひらに鼓動や息づかいが伝わる。彼もエレナに劣らず興奮しているらしい。
「ここだとハンドルがじゃまで狭すぎるね。後部座席に移ろうか?」
 エレナはうなずいた。ジョーにはそれが見えたようだ。二ドアの車なので、シートを一つ、前に出し、エレナをうしろに行かせ、自分も続いた。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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