マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ディザイア

誘惑の夜は明けて

誘惑の夜は明けて


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★★2
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


著者プロフィール

 エミリー・ローズ(Emilie Rose)
 大学生のころからつき合っていた夫と四人の息子とともに、ノースカロライナで暮らす。十二歳のころからロマンス小説が好きだった。趣味はキルトづくり、料理(特にチーズケーキが得意)、そしてカウボーイに関すること。息子たちの野球の試合を熱心に観戦する母でもある。

解説

 ■無邪気で真摯な誘惑は、思わぬ事態の幕開けとなった。

 ■トーニはホテルのベッドで目覚めた。隣には男が寝ている。たしかブランドとかいったわ。ブランド、何? ああ、私は名字も知らない人にバージンを捧げてしまった。でもこれで首尾よく赤ちゃんを授かったかもしれない。すばらしい夜だったけれど、二度とこんな経験はできないだろう。名残惜しげに彼の寝顔を一瞥すると、トーニは静かに部屋を出た。昨夜の余韻に浸りつつ、腕を伸ばしたブランドははっとした。部屋には人の気配が感じられない。彼女はどこにもいなかった。しまった! 急いで財布を確かめたが、中身は無事だ。もしかして、あとから妊娠を理由に金を無心するつもりだろうか? 冗談じゃない、そんなことはさせるものか。ブランドは急いで部屋を出ると、彼女の追跡を始めた。

抄録

 いや、ぼくはまったく個人的な理由で来たような気がする……彼女の唇を味わいたいといったような。真っ赤な口紅を塗りつける前、それは見た目どおり柔らかだろうか? 分厚いメイクの下に隠されたマグノリアの花のような肌のなめらかさに触れてみたいんじゃないのか? 彼女の金色の巻き毛からヘアピンを抜き取りたくて、両手がうずうずする。露にぬれた薔薇のめくるめくコロンの香りは、彼女の胸の谷間や脚のあいだではもっと強く香るだろうか?
 トーニは部屋の中を行ったり来たりした。小さなバッグをソファにほうると、腰にこぶしを当てて立ち止まった。「まったく、なんて間抜けなの!」
 ブランドは微笑をこらえた。「誰のことだい? ぼくのことかな?」
「あなたよ。あなたのおせっかいのせいで、何もかもだめになったわ。あなたはわたしが探しているような男じゃないのよ。出ていってほしいの」彼女は涙ぐみ、頬にマスカラが筋を作った。
 ブランドは帽子を脱ぐと、ドレッサーの上にほうり投げ、両手を髪にくぐらせた。「ねえ、トーニ。ボビー・リーはいい子なんだ。彼はきみのような女性をどう扱っていいかわからないだろう」
「あなたはわかるってこと?」
 トーニは片手で顔をぬぐい、マスカラが太い線になって顔についた。手の甲が黒くなっているのを見て、彼女は驚きの声をあげて鏡をのぞいた。そしてカウボーイのように悪態をつくと、バスルームに駆け込んだ。
 やがて戻ってきたトーニの顔から、メイクは洗い落とされていた。「出ていって」彼女はベッドの端に腰を下ろし、両手に顔を埋めた。
 出ていくべきだ。だがブランドは足をドアに向けることができなかった。彼はベッドの彼女の横に腰を下ろして、一筋の巻き毛を指に巻きつけた。そして互いの唇がすぐそばに近づくまで引き寄せた。
「もしもぼくが出ていかないなら?」
 トーニの目が大きく見開かれる。「出ていくべきよ」彼女の声はささやきになった。目は彼の唇に注がれたままだ。
「そう。でも、出ていきたくないんだ」
 ブランドは彼女の巻き毛を引っ張り、二人の唇は触れ合った。薔薇の蕾のように柔らかく、角砂糖のように甘い唇。牛からひどい落ち方をしたとき、医者が吸わせてくれた純粋な酸素のように、彼女はブランドを圧倒した。もうぼくは彼女の魅力のとりこになっている。頭がどうかしているんだ。出ていくチャンスをなくしてしまったのだから。
「結婚しているのかい?」ほかの男の女と寝る気はない。
 トーニは目を見開いた。「いいえ」
「ぼくもだ」
 ブランドは彼女の髪からヘアピンを抜いた。豊かな巻き毛が彼の手首にかかり、彼女の肩に落ちる。彼女は頭をのけぞらせ、喉を見せた。
 ブランドは身をかがめて、どきどきと脈打っているトーニの首元に唇を押しつけた。「ぼくが何を望んでいるかわかってるだろ、トーニ?」
 彼女のまぶたがゆっくり上がった。瞳には欲望の光がひそんでいる。彼女はうなずいて唇をなめた。
「きみを抱きたい。隅から隅まで味わいたい。まず、ここから」ブランドは彼女の耳たぶをそっとかんだ。トーニは震える息を吸ってから、吐息をもらした。手のひらで、なめらかな頬をなでられると、彼女は頬を彼の手に押しつけた。「きみも望んでいる?」
「ええ」トーニの声に、驚いたような一瞬のためらいをブランドは感じた。もしもぼくをほしくないのなら、なぜ自分の部屋に連れてきたのだろう? 彼女が唇を彼の手のひらに押しつけた。とたんに、そんな疑念などどうでもよくなった。ブランドはジーンズから札入れを出すと、一続きのホイルの包みを取り出してベッドにほうった。
 彼はそっと試すようなキスを、トーニに浴びせた。もう一度同じことをされたら、わたしは灼熱の炎に身を焦がしてしまうだろう。トーニはそう思った。わたしのしていることはまちがっているわ。こんなふうに楽しむべきじゃないのに。でも彼の与えてくれる感覚は信じられないほどすばらしい。
「楽にして、ダーリン」ブランドは彼女の首に鼻をすり寄せて、鎖骨をそっとかんだ。
 あえぎながら、トーニは理性と自制心を必死でなくすまいとした。彼の指が彼女の髪に絡まる。彼の舌がドレスの襟ぐりをたどると、抵抗していた彼女の理性はドミノ倒しのように崩れた。すべてを忘れてトーニはのけぞり、彼を引き寄せた。「ああ、ブランド……」
 彼の歯が布地をかんで引きずり下ろすと、ストラップレスの黒いサテンのブラが現れた。ブラで胸を実際以上に見せていたので、失望されないかと恐れて、トーニは胸を隠そうとした。だが彼に両手首をつかまれた。
「きみを味わいたいんだ、トーニ。心ゆくまで」
 トーニはためらったが、彼の目に燃える欲望に自信を得て手を下ろした。まるで全神経の隅々まで彼の愛撫に飢えているかのような奇妙な感覚を覚える。またもや刺激的なキスが彼女の唇を焦がした。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

この本を読んだ人は、こんな本も読んでいます

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。