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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ロマンス

愛するのは危険

愛するのは危険


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ロマンス
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 シャーロット・ラム(Charlotte Lamb)
 第二次大戦中にロンドンで生まれ、結婚後はマン島で暮らす。大の子供好きで、五人の子供を育てた。ジャーナリストだった夫の強いすすめによって執筆活動に入り、百作以上の作品を著す。二〇〇〇年秋、多くのファンに惜しまれつつこの世を去った。

解説

 「私は取り引きの道具なんかじゃないわ!」さげすみの目を向けられ、ビアンカは叫んだ。

 ■輝くつややかなブロンド、大きなグリーンの目、抜群のスタイル、ビアンカ・ミルンは非の打ちどころのない美貌の持ち主だった。電子機器会社の特別開発企画部長として活躍する彼女にとって、比類ない外見はかえって仕事のさまたげになる。取り引きを有利にするために女の魅力を武器にする……、今のポストを手に入れたのは社長の愛人だから……。いつも不愉快なゴシップにさらされる。真実とほど遠い噂ばかりだ。今ビアンカの会社が乗っ取りを計画している会社の社長、マット・ハーンもその噂を信じているらしい。ビアンカはひと目で彼に激しく惹きつけられたというのに……。

抄録

「ああ、きみは彼の重役のひとりにすぎないんだ」
「そうよ!」
「だが彼は、きみを自分のものだと思っている。でなくてどうして、きみが夜を僕と過ごしたらしいと考える? 僕を誘惑してこの契約に署名させろと言われていたんだろう?」
 ぴたりと当てられ、彼女は唇をかんだ。
「ほら、その顔。白状したも同然の顔だ」
「私、そんなことしようとしなかったでしょ! あなたに誘いをかけた?」
「いや、だが、サラが来ただろう? 彼女が現れなかったら、どうなっていたかわからないさ。サラは、僕の母が病気だと聞いて来てくれたんだ。僕から聞いたんじゃない。サラは、慈善の基金集めに多くの時間を割いている。すばらしい女性で、エセックスの公共医療サービスの人たちを大勢知っている。母の手術を担当してくれたアン・ブラウンもそのひとりで、地元病院の新しい手術室のための基金集めを手伝ってほしいと、昨夜サラに電話したんだ。そのとき母の話もした。サラが僕の家内の友人だったことを知っているからね。急病のことや、知らない人をベビーシッターに雇わなくてはならないので母が気をもんでいることをアンは話したんだ。気がかりで母の血圧が上がって危険なことになりかねないと、アンは心配した。それでサラは母を安心させたくて、リサの面倒を見ようと言いに、わざわざ車を飛ばしてきてくれたんだ」
 もの心ついてから自分をこんなに卑劣に感じたことはなかった。ビアンカは一も二もなくマットを信じた。嘘をついている声でも顔でもない。すっかり的はずれな非難をした自分が恥ずかしかった。
「ごめんなさい。あなたとサラのことをあんなふうに言って、自分がばかみたいに思えるわ。夜のああいう時間に彼女が来たのを見て驚いたせいなの。それに、ココアを持ってきてくれたとき、彼女のこと何もおっしゃらなかったでしょ。だから、彼女がここに来ているのを知られたくないんだと……」
「ああ、そうだよ。きみがここに来ていると話したら、サラは驚いて、自分が来ていることは言わないでほしいと頼んだ。きみがご主人に話すと思ったんだろう。そうなれば、厄介なことになると」
 そうね。子供のために手を貸そうと、サラが深夜に車ではるばるやってきた動機をドンは疑うだろう。だれであれ、それが自分の妻であっても、ドンは人の善意を認める男ではない。
「言い返さないね。自分のボスをよく知ってるんだ。彼は人間性を最低に評価してる。サラの動機も疑っただろう。ああいう奥さんを持つ資格のない男だ」
 嫉妬のやいばに胸を刺され、きかずにはいられなかった。「彼女に恋しているの?」
 マットが怒って、肩をつかんでいた指に力をこめ、目をのぞきこんだ。「セックス抜きに男が女にほれ、尊敬し、友人になるということが、きみには想像もつかないのか? きみはヘストンの愛人でないと言った。僕とサラがただのいい友達だということがきみには納得できないらしいが、そのくせ僕にはきみを信用しろと言うのか?」
「私がドンの愛人だとあなたが信じたのは、彼の奥さまがそう言ったからなのね?」
「違うよ。以前きみたち二人のところを見たからだ。彼がきみを見る目つきをね。きみが実際に彼と寝たかどうかは別として、あの男がきみを欲しがってるのは確かだ。顔にはっきり書いてある」
 それは否定できない。ビアンカは真っ赤になってつぶやいた。「私がそそのかしたわけではないわ」
「辞めると言うこともできるんだよ」
 あなどりをふくんだ口調に、かっとなった。「そして今の地位を捨てるの? こんないい職にはたぶん二度とつけないわ。女性の幹部社員はめったに私ほどの地位にのぼれないのよ。これほど重い責任も持たせられないし、力を発揮するチャンスにも恵まれない。こういう仕事をする機会を与えてくれたドンには感謝してるわ。私の辞めるのを待ちかまえてあとがまにおさまろうという男性幹部は山ほどいるのよ」
「きみがあの会社にとどまれば、いずれ彼はきみをものにする。我慢強さとしつこさでは有名な男だ。彼は、欲しいものは最後には必ず手に入れるよ」
 彼女は震えた。そう、ドンはいつもそこにいる。私が弱気になるのを待って。私のベッドに入るチャンスを狙って。
「彼は私をものにはできないわ!」
「自信ある? ひょっとしてきみもひそかに彼を求めているのかもしれない。女房持ちと寝るのはきみの倫理観が許さないかもしれないが、それでもやはりきみは彼が欲しい。彼がきみを求めるのと同じくらいに。欲しいものを拒否することには自虐的な楽しみがあるのかもしれない。いずれは彼の言いなりになるとわかって、自分も相手もじらして」
「いいえ! そんなの異常だわ。それに嘘よ。私は彼なんて欲しくない」
 マットは肩をつかんだ手に力をこめ、ビアンカの震える唇をじっと見た。「ずいぶんむきになって否定するけど、本当かな? 氷の仮面の下にそれだけの火を持っているきみが、ヘストンに冷静でいられるはずがない」
「放して」一歩引いたが、いきなりまた引き寄せられて体が激しくぶつかりあい、息が乱れて胸がどきどきした。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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