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天使の誘惑

天使の誘惑


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ロマンス
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ジャクリーン・バード(Jacqueline Baird)
 趣味は油絵を描くことだったが、家族からにおいに苦情を言われ、文章を書くことにした。そしてすぐにロマンス小説の執筆に夢中になった。旅行が好きで、アルバイトをしながらヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアを回った。英国に戻ったときに結婚。二人の息子に恵まれ、現在も生まれ故郷のイングランド北東部に夫とともに暮らしている。「二人のバレンタイン」と「恋は強引に」がお気に入りの作品だという。ロマンティックタイムズ誌の賞の受賞歴があり、ベストセラーリストにもたびたび登場する。

解説

 彼はわたしの運命の人。たとえ傷ついてもこの恋はあきらめない。

 ■ひと目で男性に心を奪われる――そんなことが自分の身に起こるとは思ってもみなかった。オックスフォード大学を優秀な成績で卒業し、法学部助教授の研究助手を務める二十二歳のレベッカが運命の人に出会ったのは六月のある日のことだった。助教授の勧めで人類学の講演を聴きに行き、最前列に座って、講演者のベネディクト・マクスウェルと目が合ったとたん、その魅力的な声、金褐色の美しい瞳のとりこになってしまった。講演のあとのパーティーでベネディクトに紹介されたレベッカは、彼に話しかけられ、熱っぽく見つめられたうえ、明日の夜、食事をしようと誘われて夢見心地でうなずいた。初めての恋にふさわしい男ではないという助教授の警告も耳に入らないままに。

抄録

 レベッカはその日も居間の窓辺に立って、ベネディクトを待っていた。すでに七月になり、電話では頻繁に話し、彼が週末ごとに三回、バート家に滞在したのに、二人の関係はいっこうに進展していない。それは、たぶん、いつもメアリーとルパートとジョナサンが一緒だったからだ。
 レベッカの唇にひそかな笑みが浮かんだ。でも、この週末は、ルパートはメアリーとジョナサンを連れてデヴォン州にいる両親に会いに行っている。
 わたしはベネディクトを愛しているし、彼も愛してくれていると確信している。二人だけで食事もし、コンサートにも行った。天気のいい日曜日に川でボートにも乗り、会ったときと別れるときには必ず熱いキスを交わした。膝から力が抜けるようなせつないキスを……。
 レベッカは汗ばんだてのひらをぬぐった。この二日間は完全に二人きりでいられる。そう思ったとき、彼の車が家の前にとまり、心臓が飛び上がった。
「大歓迎だね」ドアを開けるなり抱きついてきた彼女に短いキスをして、ベネディクトは面白そうに見つめた。「こんなに熱烈な歓迎を受ける理由があったかな?」
「何も。ただ、とても会いたかったの」
「わかるよ。でも、そろそろなかに入れてくれないか? ルパートは堅物だから、カップルが戸口でラブシーンを演じていたら機嫌をそこねるだろう?」
「さあ、どうかしら? 先生はご両親のところへ出かけていて、わたしたち、この家に二人きりですもの」レベッカは腕を取って招き入れ、ドアを閉めて振り向いた。「さあ、あなたをつかまえたわ」彼女は爪先立って彼の首に腕をまわした。
「つかまえるだけでいいのかい?」ベネディクトはウエストをつかんで目の高さが同じになるまで彼女を持ち上げた。「このほうがいいだろう?」そう言うと片方の肩に担ぎ上げ、居間へと歩きだした。
「ベネディクト、降ろして!」レベッカは頭を逆さにして広い背中に叫んだが、彼は腿を抱えた手を離さなかった。「落とすつもり?」
「そんなことはしないよ」ベネディクトは笑い、彼女を大きな革張りのソファの上に降ろした。
 レベッカはしどけない姿でクッションによりかかった。白いショートパンツから伸びた脚を投げ出し、まくれ上がったTシャツからおなかがのぞいていることにも気づかず、笑って彼を見上げた。「ジャングルに長くいすぎてターザンになっちゃったのね」
 きらめくすみれ色の瞳もばら色の頬も驚くほど無防備だった。ベネディクトは彼女を見つめる瞳の奥にかすかな嘲りを宿して片手を伸ばし、頬にかかる髪をかき上げた。「まだだれにも抱き上げられたことのない無垢な少女のふりをするつもりかい?」
 レベッカの顔から笑みが消えた。なぜか肩に抱き上げられたことを言っているのではない気がする。「父もよくこんなことをしたわ」
 ブラックジーンズに包まれた長い脚が目の前にある。たくましい太腿から視線をさらに上へと移してレベッカは頬を赤らめ、慌てて目を上げたが、第三ボタンまではずされたチェックのシャツの襟からのぞく胸元を見て、ごくりとつばをのんだ。脈拍が速まり、不意に二人きりでいることを意識して体を起こそうとした。
「動かないで」ベネディクトはかすれた声で言い、彼女をそっと押し戻して隣に腰を下ろした。「この家にいるのは二人だけ――それで、何を言いたかったんだい?」片手をソファの背もたれにつき、もう一方の手の指でそっと唇の輪郭をなぞる。
 レベッカはかすかに唇を開いて彼の首に両腕をまわした。愛しているわ、こんなにも! 男性的な彼のにおいに包まれ、情熱にきらめく瞳を見つめながら心のなかで叫ぶ。彼の力強い腕に抱かれて自分を解き放つことだけがわたしの望みよ。
 ベネディクトは指先で下唇をなぞりながら彼女を見つめた。「きみが欲しい、レベッカ。きみも同じ気持ちなんだろう?」
「ええ、ベネディクト、同じよ」
「僕を愛している?」
 窓からさし込む日の光が彼の黒い髪の輪郭を金色に輝かせている。逆光のせいで表情は見えないが、まるでギリシア神話の神のようだ。ああ、ベネディクト、あなたを愛さずにいられるわけがないわ。
「愛しているわ、ベネディクト。今までも、そして、これからもずっと」
 ベネディクトが唇を重ねた。じらすようにそっと唇をかまれ、レベッカはかすかなうめき声をもらして体を弓なりにそらした。黒髪に指をうずめ、さらに彼の頭を引き寄せると、ベネディクトは彼女を抱き締め、キスを深めた。
 やがて、彼は不意にキスをやめて体を起こし、彼女をクッションの上に戻した。レベッカはうっとりと彼を見上げたが、その険しい表情に驚いて笑みを消した。
「きみは危険すぎる――まさに爆弾だ。ここにいたら、僕は二人が後悔するようなことをしてしまう」
「わたしは後悔しないわ。絶対に」レベッカは手を伸ばして彼の喉から胸へと指を滑らせた。この数週間、そうしたくてたまらなかった。

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