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ハーレクイン・ロマンスセット 12

ハーレクイン・ロマンスセット 12


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・デジタルセットハーレクイン・ロマンスセット
価格:2,280pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 アビー・グリーン(Abby Green)
 ロンドン生まれだが、幼少時にアイルランドに移り住む。十代のころに、祖母の愛読していたハーレクインのロマンス小説に夢中になり、宿題を早急に片づけて読書する時間を捻出していた。短編映画のアシスタント・ディレクターという職を得るが、多忙な毎日の中でもハーレクインの小説への熱はますます募り、ある日辞職して、小説を書きはじめた。

 キャシー・ウィリアムズ(Cathy Williams)
 トリニダード・トバゴの出身で、トリニダード島とトバゴ島、二つの島で育つ。奨学金を得てイギリスに渡り、一九七五年エクスター大学に入学して語学と文学を学んだ。大学で夫のリチャードと出会い、結婚後はイングランドに暮らす。テムズ・バレーに住んでいたが、現在は中部地方在住。夫との間に三人の娘がいる。

 ルーシー・モンロー(Lucy Monroe)
 アメリカ、オレゴン州出身。姉の影響でハーレクインのロマンス小説を読み始めた。大学在学中に“生涯でいちばんすてきな男性”と知り合って結婚し、子供が生まれてからは母親としての道を選んだ。十八歳の夏に家族で旅行に行ったヨーロッパが忘れられず、今も時間があれば旅行を楽しんでいる。

 メイシー・イエーツ(Maisey Yates)
 ロマンス小説を書く前から、熱心な読者だった。自分のヒーローとヒロイン作りが楽しめる今の幸運が信じられないという。オレゴン州南部の自然の中で、通りの向かいに住む両親の手を借りながら、夫と幼い3人の子供と共に暮らす。朝起きて家の裏口に熊を見つけるような生活と、自宅で書くエキゾチックな街で起こる物語との落差を楽しみながら、執筆に励んでいる。

解説

 ★お得なセット価格★ハーレクイン・ロマンス4作品収録。

 『情事の報酬』――シドニーは空の旅でギリシア人大富豪アレクシオと出会う。そしてたちまち彼に惹かれ、ディナーの誘いを受け入れる。ひと晩だけ、つらい現実を忘れるために。

 『無慈悲な愛人命令』――自分には夫がいると告げてアレッサンドロと別れたチェイス。しかし8年後、新たな人生を歩み始めた矢先に彼と再会し、かつての嘘がチェイスを苦しめる。

 『シンデレラと聖夜の奇跡』―オードリーが勤め先で偶然耳にした極秘の求人情報――それは“CEOヴィンチェンツォ・トマジの妻”。金銭的な窮地に立たされていた彼女は意を決して応募する。

 『悪魔を愛した乙女』――婚約者の従兄弟であるマッテオに恋していたアレッシアは、想いを抑えられず一夜を共にする。1カ月後、結婚式から逃げ出した彼女は身ごもっていた。

抄録

 携帯電話に目を向けていたアレクシオは、実は何も見ていなかった。シドニーにキスをする機会を逃した怒りと……欲望が渦を巻いていたせいだ。だが、あのときは何かに押しとどめられた。彼女はいつもの女たちとは違う、というささやきが聞こえたのだ。今感じているものの強さもいつもと違う。
 僕は洗練された人間であることに誇りを持っている。気まぐれな情熱に身を任せ、一時間前に出会ったばかりの女性にキスをするような男ではない。
 それでも……シドニーを黙って行かせることはできなかった。車の中にいる彼女は、膝にのせたバッグをつかみ、身をこわばらせている。
 思わず、アレクシオはシドニーの顎に触れ、優美なその線を撫でた。シドニーはますます体をこわばらせたが、顔を上げてこちらに目を向け、彼は改めて驚いた。ノーメイクに滑稽な黒縁眼鏡、ぶかぶかのセーター、はき古したジーンズ。僕がこういう女性を求めるはずはない。しかし、彼女のことはほしくてたまらない。なぜかわからないが、この瞬間は彼女が世界一美しい女性に思える。飢えは募るばかりで、アレクシオはふいに気づいた。僕はもう二度とシドニーに会うことはないかもしれない。
 彼の理性は吹き飛んだ。シドニーはその顔に何かを読み取ったらしく、目を見開いて頬を染めた。
 アレクシオは彼女を抱き寄せ、唇を重ねた。
 唇のやわらかさと甘い味を感じたとたん、頭が真っ白になった。シドニーはアレクシオの胸に両手を当て、もたれかかってくる。彼はさらにシドニーを強く抱きしめて、キスを続けながら、口を開くよううながした。次の瞬間、吐息とともに彼女が従うと、アレクシオは欲望の波に押し流された。

 シドニーはまだ呆然としていた。ふたりの唇が重なり、アレクシオの舌が口の中に入ってくるのでは何も考えられないし、考えたくもない。わかるのは、飢えたような目で見られた瞬間から、彼の腕の中に身を投げ出す用意ができていたことだ。
 やさしいキスではなかったけれど、シドニーはかまわなかった。情熱的で、これまで体験したこともないほど熱い口づけを求めていた。アレクシオは唇をむさぼりながら、両手でシドニーの頭を包み、髪をほどこうとしている。今にも粉々になりそうな気分だけど、キスはすばらしすぎて……まるで麻薬みたいだ。いつまでもやめないでほしい。
 心の中の飢えた獣が気づかないうちに目を覚ましたように、シドニーはアレクシオにも負けない情熱でキスに応じていた。それどころか、積極的なのは今や彼女のほうで、彼の下唇をそっと噛んでは……無意識に舌でなぞっていた。
 どこかからかすかな音が聞こえた。それから、アレクシオがキスをやめて顔を上げた。
 わずかながらでもわれに返り、シドニーはアレクシオにしがみついていた自分に気づいた。頭の中は混乱しているけれども、どうにか体を起こし、彼から離れる。息は乱れているうえに意識がぼんやりして、一瞬、目の焦点さえ合わなかった。
 ふいにふたつのことに気づいた。車がターミナルの入り口で停まっている。先ほどの物音は、ふたりの注意を引くために運転手がたてたものだろう。
 アレクシオの手はまだシドニーの腕をつかんでいた。彼の顔が近くにあるので、重そうなまぶたときらめく目が、奔放な一夜を約束しているのがわかる。私が求めているのは、彼を引き寄せ、再びキスをすることだけだ。
 それでも突き放すようにして、シドニーはアレクシオの手から逃れた。頬は熱く、髪は下ろされている。震える手で、彼女は髪を後ろでまとめ直した。
 彼のほうは見られなかった。今のはなんだったの? まるでいきなり火が燃え上がったようだった。そして、私はためらいもなくそこに飛びこんでしまった。あっという間にわれを忘れた自分が恐ろしい。

「ターミナルに着いた」見ればわかることだが、アレクシオはあえて言った。あのキスで自分の何かが変わったようで、考えることがうまくできない。
 シドニーは目を合わそうとせず、浅く息をしている。開いているその口を見て、アレクシオは早くもまたキスをしたくなった。
 彼女には思いもよらない何かがある。その何かは僕を貫き、皮肉屋で冷たい男という固い殻を壊して、誰も触れたことのない場所にまで入ってきた。
 シドニーがちらりとこちらを見ると、アレクシオにはきらめくエーゲ海のような目しか見えなくなった。まだ眼鏡をかけている彼女は、ドアのハンドルに手を伸ばした。去っていくと思うと我慢できなかったが、アレクシオが止める間もなく、シドニーはドアを開けて車から降りた。
 アレクシオの動きは速く、シドニーが体を起こした次の瞬間には、その隣に立っていた。彼女の荷物を持った係員が走ってくると、アレクシオはそれを受け取り、早くふたりきりにしてくれと叫びたいのをこらえた。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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