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和書>小説・ノンフィクションハーレクインシルエット・36アワーズ

運命の金曜日

運命の金曜日


発行: ハーレクイン
シリーズ: シルエット・36アワーズ
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ダイアナ・ホイットニー(Diana Whitney)
 一九八九年に初めて北米シルエット・シリーズに作品を執筆して以来二十作以上のロマンス小説を発表してきた。新人作家を育成するワークショップを主催したり、小説執筆に関する記事をさまざまな業界誌に寄稿したりといった活動も行っている。愛する動物たちに囲まれ、夫とともに北カリフォルニアに暮らす。

解説

 グランド・スプリングスがかつてない規模の嵐に見舞われた金曜の夜、ペギー・サクソンは家で一人、おびえながら苦痛にあえいでいた。一刻も早く病院へ行かなければならないというのに、救急車もすべて出払っているという。どうしたらいいのだろう?うずくまる中、突然裏口のドアが開き、一人の男性が入ってきた。彼は優しくペギーを抱き上げると、外へ止めてある車へと運んだ。
 ★嵐の夜に巻き起こる事件と恋を描いたシルエット・サーティシックス アワーズ。来月は大人気作家シャロン・サラが執筆。大事な事件のヒントも盛り込まれています。お見逃しなく!★

抄録

 トラビスは彼女をそっと抱き寄せた。彼の体に身をまかせるべきではないのかもしれなかったが、ペギーはそうせずにはいられなかった。彼の肩に顔をうずめ、ペギーはすすり泣いた。
 トラビスは彼女の髪に唇を押しつけた。「ぼくもきみが欲しい」彼はささやいた。「きみが欲しくてたまらない。ただ、後悔させたくないんだ。後悔するきみを見るなんて、耐えられない」ペギーの顎の下にこぶしをあてて顔を上げさせる。「ぼくの望みはきみの幸せだけだ」
「あなたはわたしを幸せにしてくれるわ、トラビス」
 彼はペギーの頬を撫で、涙をぬぐって唇を近づけた。トラビスのキスは甘く穏やかで、彼女の胸をうずかせた。男性の唇がこれほど優しくなれることを、ペギーは初めて知った。
 トラビスの腕に力がこもり、キスは徐々に激しく、深くなっていった。ペギーの体はたちまち反応した。彼女はトラビスのはだけたシャツの下に手を滑らせ、盛りあがった背中の筋肉に手を押しあてた。
 それから一歩下がると、彼のシャツの裾《すそ》をジーンズから引き抜いて押しやり、広い肩や盛りあがった腕の筋肉をあらわにした。トラビスはシャツを脱ぎ捨て、彼自身が贈ったガウンの胸もとへ手を伸ばした。彼の指は、胸の谷間にぶらさがっているファスナーのつまみでとどまった。
 トラビスは大きく息を吸ってから、一気に吐きだした。「本当にいいのかい?子供が生まれてからまだそれほどたっていないんだ。きみを傷つけたくない」
「大丈夫よ。何週間も前にドクターから許可をもらっているわ」
 ガウンのファスナーが下りる音に、ペギーの背筋はぞくりと震えた。床に落ちていくガウンによって生まれたかすかな風が、彼女の腹部を撫でた。
 ペギーはパニックに襲われて目を見開いた。彼女が身につけているのは授乳用のブラジャーだったし、ショーツは飾り気のないコットンだ。しかもそのコットンに包まれた下腹部の皮はだぶつき、妊娠線が走っている。
 彼女は両手で胸を隠した。「あの……ちょっと寒くない?」実際にはオーブンのなかのように暑かった。「ベッドに入ったほうが……」
 ペギーの手を胸からそっと離れさせ、トラビスはその上半身をうっとりと眺めた。「なんてきれいなんだ」つぶやきながら彼女の腰を指先でなぞる。「柔らかくて……」
「ぐにゃぐにゃで?」
 トラビスは目をみはった。「いや、きみの肌は健康な雌馬の鼻面みたいにすべすべしていると言おうとしたんだが、ロマンチックな表現じゃないからためらったんだ。カウボーイは詩人にはなれそうもないな」申し訳なさそうに説明した。
「とてもロマンチックな表現だと思うわ」ペギーは微笑を噛《か》み殺した。
 首をかしげて、トラビスはほほえんだ。「じゃあ、どうしておびえたような顔をしているんだい?」
「……恥ずかしいの。ドアを閉めさせてくれれば……」
「きみはきれいだ」トラビスはつぶやき、これほど美しい女性は見たことがないというようなまなざしで彼女を見つめた。「豊満でセクシーで、あくまで女らしい」
 トラビスはブラジャーのストラップを肩から下ろし、前のホックをはずすと、瞳を輝かせながら柔らかい胸のふくらみに手を滑らせた。
「そばかすだ」彼はうれしそうにつぶやいた。「全体にそばかすが散っている」
 胸の先端をトラビスの親指でこすられ、ペギーは身を震わせた。彼は両方の胸の先端にキスをした。ペギーは膝から力が抜けるのを感じて彼の肩につかまった。トラビスは彼女の腹部に顔を押しあてながら、たくみにショーツを脱がせると、体中を愛撫《あいぶ》しながらベッドに寝かせた。
 彼が腰を下ろした重さでマットレスが沈むのを、ペギーは感じた。トラビスはブーツとジーンズを脱いでベッドのかたわらにほうり投げてから、彼女の隣に身を横たえようとした。だがふと眉根を寄せ、彼女に背を向けた。
 ペギーが不思議に思って肘をつき、上体を起こすと、トラビスは脱ぎ捨てたジーンズのポケットを探っていた。探し物を見つけた彼はジーンズを置き、しばらくしてからペギーのほうに向き直り、彼女の体に腕を回した。
 トラビスが避妊具を身につけたのを知り、ペギーは彼の思いやりにあらためて胸を熱くした。彼女はトラビスの鎖骨に唇を滑らせ、心のなかで静かに祈った。
 わたしを愛して。わたしと一緒にいて。決してわたしをひとりにしないと約束して。
 彼女と指をからませ、トラビスはその瞳をのぞきこんだ。「これからも永遠にきみのそばにいるよ。永遠に」
 あなたが欲しい、とペギーは声に出さずにささやいた。
「ああ、ハニー。わかっている」
 それからトラビスはペギーに体を重ね、その愛の炎で彼女を焼きつくした。

 トラビスは暗闇《くらやみ》に横たわり、眠っているペギーを眺めた。彼女は子犬のようにトラビスに身をすり寄せ、愛らしい顔を彼の胸にのせている。トラビスの腕はペギーの重みでしびれていたが、彼女を揺り起こすくらいなら腕を切ったほうがましだった。ペギーは彼が女性に、恋人に、伴侶《はんりょ》に望むすべてを備えている。
 伴侶。永遠の誓い。
 以前ならこういった言葉を聞いただけで、女性のもとから逃げだしていただろう。不思議だった。トラビスはまだここにいるばかりか、永遠という言葉を自ら口にした。
 つまり、ペギーのもとから立ち去ることは決してないし、彼女と子供たちを守り、幸せにすることに今後の人生を捧《ささ》げるのだ。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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