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星の商人

星の商人


発行: サンマーク出版
価格:1,000pt
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対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 犬飼 ターボ(いぬかい たーぼ)
 ビジネスの成功と心の幸せを同時に手に入れる“ハッピー&サクセス”(略してハピサク)を人々に伝える成功小説作家。
 24歳でコネもお金もノウハウもない状態から、愛犬と競争心だけを心の支えに中古車販売業で独立するも失敗。生活もままならない状態に。
 「成功はほかの人の成功に貢献したときに手に入る」という成功者の教えに従い再挑戦。4年後にはマーケティングコンサルティングの会社や投資会社などの複数のビジネスのオーナーとなる。
 30代からハピサクを人々に伝える本の執筆やCDプログラムの作成に専念するためビジネスのほとんどを人に任せ、いわゆるセミリタイヤ生活に。現在は山梨県八ヶ岳のふもとで自然に囲まれ、家族と静かに暮らしている。
 障害児の自立支援をサポートする「NPOアニーこども福祉協会」の理事。

解説

 冒険ファンタジーを読んでいるようで、その中には著者からのしっかりとしたビジネスについての考え方と「成功」「幸福」についてのメッセージがこめられている、不思議な本です。成功とは、実は追いかけるほどに逃げるもの。幸せな成功者だけが知っている「大商人の秘法」とは? 想像を超えた成功を生み出す、賢者の錬金術!

目次

第一章 湾岸都市の賢者
第二章 信じる者と疑う者
第三章 羊皮紙に隠された秘密
第四章 ソルフィ号の船出
第五章 バティス
第六章 レキネス
第七章 魔物との対決
第八章 星の商人
あとがき

抄録

「巻き毛と長髪のお二人さん。ここは初めてかい? 何しに来たんだい?」
「ええ、初めてです。僕らは商人になるためにやってきました」
「ほうほう。君らのように商人を夢見る若者は昔から多いな。私も昔はお前さんたちのようだったが、まったくこんなに大変なことがあるとは思わなかったよ」
 レキとスタムはひそひそと相談し、レキが代表してたずねる。
「あのう、商人にはどうやったらなれるんでしょう?」
「商人にはどうやってなるか……。普通は商人の下で働くのだろうな。そして独立していくものだろう。親が商人だったという場合も多いな」
「なるほど、やはり商人の下で働くといいのか」
 スタムは腕を組んでうなずく。レキも自分が父親の漁船に乗って自然に漁の仕方を覚えたことを思い出していた。きっとそれと同じなんだろう。
 店主は思い出したようにつけ加えた。
「そうだ。都市の西に住む賢者を訪ねるといいだろう。今はもう引退しておられるが、昔は名のある大商人だったからね」
「大商人だった賢者様ですか」
 二人は商人の下で働く前に、賢者に会いにいくことにした。

 西の賢者の家はすぐに見つかった。名のある大商人だったというだけあって、塀に囲まれた立派な屋敷だ。出てきた使用人にレキが告げる。いつの間にか人に話しかける役はレキになっていた。
「レキとスタムと申します。私たちは商人になりたくてこの都市に来ました。賢者様にお目通りかなうでしょうか」
「聞いてまいりましょう。お待ちください」
 そう丁寧な様子で答えて、使用人は奥の建物に入っていく。しばらくすると戻ってきた。
「賢者様がお会いになるそうです」
 レキとスタムは緊張して使用人についていった。

 二人は屋敷の一番奥の部屋に通された。
 賢者は紺の刺繍が施された灰色のローブに身を包み、籐(とう)の椅子に腰かけていた。レキはひそかに賢者を観察した。顔に刻まれたしわが知性を感じさせる。大きなことを成し遂げた人物から漂う特別な風格がある、とレキは思った。
「商人になりたいそうだが」
「はい。賢者様に商人になる方法を教えていただきたいのです」
 スタムが落ち着いた声で答えた。
「商人になるなど簡単なことじゃ。まず自分を商人だと思い、人にそう言えばいい。そして市場に行って何かを売るのだ」
「私がなりたいのは普通の商人ではございません。賢者様のような大商人でございます。この国に商人はたくさんおりますが、賢者様ほど成功されている大商人はおりません。その違いを知りたいのでございます」
 いつもは乱暴な言葉遣いのスタムが丁寧な言葉で語るのを、レキは少し驚いて聞いていた。賢者は白いあごひげをさすりながら立ち上がった。
「並の商人に終わるのではなく、★大商人の秘法☆を知りたいというのだな。ではそれを書いた羊皮紙を売って差し上げよう。ただし、値段は高いぞ」
 レキとスタムは予想もしなかった展開に顔を見合わせた。そして大商人の秘法の値段を想像した。この屋敷が買えてしまうくらいだろうか。船一隻くらいだろうか。それとももうちょっと安くて、羊何頭ぶんかだろうか。
「あのう、おいくらでしょうか?」
 レキがおずおずとたずねる。賢者はごほんと咳(せき)払いをして言った。
「1ゴールドじゃ」
 またレキとスタムは顔を見合わせた。
「1……1ゴールドですか。少し相談させてください」
 顔を近づけてひそひそと話す。
(レキよ、どうする。俺たちはもしや騙(だま)されようとしているんじゃないか?)
(うーん……)
 レキは答えられなかった。★大商人の秘法☆とはそんなに簡単に買えるようなものなのだろうか。それに値段も安すぎる。1ゴールドとは先ほどの二人ぶんの食事代と同じだ。もちろん、支払っても惜しくはない金額だ。
 二人の相談がまとまった。
「賢者様。では買わせていただきます」
「そうか、では二人ぶんで2ゴールドだな」
「え!? 一枚を二人で見てはだめでしょうか」
 賢者は首を横に振り、人さし指を立てて言った。
「一人1ゴールドじゃ。なんといっても★大商人の秘法☆じゃからのう。くほほほほう」
 なぜか楽しそうな賢者に、二人は「買います」と返事をした。
 パンパン。
 賢者は手を叩いて使用人を呼び、二枚の丸く巻かれた羊皮紙をもってこさせた。そして、それをレキとスタムにそれぞれ手渡した。二人はうやうやしく受け取る。
「それはここを出てから読むように。書かれた内容についての質問は、一人一回だけ受けよう。しかし、アムかノムとしか答えぬぞ」
アムとノムは湾岸都市の商人が取引のときの会話で使う独特な言い方で、「アム」は「YES」、「ノム」は「NO」の意味だ。
「質問は今日のうちにしなければだめですか」
「そうじゃな、今日でなくてもよいぞ。これはお客様サービスじゃからのう。くほほほほう」

 羊皮紙を早く読みたくてうずうずしていた二人は、門を出てすぐにそれを広げてみた。何やら文字が書かれている。
「ねえ、スタム。これはなんて書いてあるんだろう?」
「俺は文字が読めないんだ。もしかしてレキも読めないのか」
「うん」
 二人とも字が読めないのは当然だった。この時代、文字は特別な知識で、商人か役人の間でしか使われていなかった。文字を必要とする人はまだそれほど多くはいなかったのだ。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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