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和書>小説・ノンフィクションハーレクインシルエット・ディザイア

異国の薔薇

異国の薔薇


発行: ハーレクイン
シリーズ: シルエット・ディザイア
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★★1
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著者プロフィール

 ナリーニ・シン(Nalini Singh)
 物心ついたときから書きたかったという。英文学と法律の学位を取り、二年間法律事務所に勤めていたが、二十五歳の誕生日を前に執筆に専念することを決意。生地のフィジーがもっともロマンチックな場所だと語る。現在は福岡県在住。

解説

 ヒーラは砂漠の王国の豪商の娘。厳格な父親の支配のもと、自由を奪われて生きてきた。父親にとっては美しい娘も商売の道具の一つにすぎない。ヒーラは結婚相手までも父親によって決められ、交際の期間もないまま、結婚式の日を迎えることになった。愛をささやかれることも、夢を語り合うこともなく。バルコニーから月明かりの庭にいる彼を見たことがあっただけ。花婿はアメリカ人ビジネスマン、マーク・ボルドー。彼の鋭い目の光に、ヒーラはなぜか熱いおののきを覚えていた。
 ★人気急上昇中のナリーニ・シンの新作をお届けします。本作には作家からの特別メッセージがついています。お見逃しなく!★

抄録

「そうだ、ベイビー、僕の名を呼ぶんだ」泡を湯で流し、かがみ込んで胸の頂を口に含んだ。
 ヒーラがのけぞる。「マーク!お願い!」
 マークの体がうずいた。降参して自らを解き放ってしまいたい。だがきちんと結ばれることが大切だ。一度結ばれれば、もっともっと彼女の情熱を探りたくなり、彼女も同じように求めるだろう。マークは押さえていた妻の手を放し、ヒップをつかんで彼女を持ち上げた。ヒーラは両脚を夫に巻きつけ、その体をしっかりと引き寄せて、身を開いた。
「まだだよ、シェール」抵抗しようと開いた妻の口を、マークはキスで覆った。
 すでに口が開いていたのだから、それは初めから、庭で交わしたキスよりずっと官能的だった。それでも無謀に奪うキスではない。短いキスを繰り返し、唇の少し中まで舌を入れる、じらすようなキスだ。ヒーラが両手を彼の髪に差し入れ、やがておずおずと舌で彼の下唇をなぞった。もう止められない。
 ヒーラが体を前に押し出し、さらにすり寄ってくる。マークはヒップをつかみ、動かないように押さえつけた。マークの顔には汗がにじみ、シャワーと混じった。「キスしてくれ、シェール。体の奥底から、キスをしてくれ。他の誰も突き破ったことのない場所に触れてほしいと言ってくれ」経験のない妻には激しすぎる要求だが、自分と同じ気持ちになってほしかったのだ。自分を焼きつけるこの激しい炎を、妻にも感じてほしかったのだ。欲望を満たすには、妻が完璧に参加して、完全に降参することが必要だった。
 ヒーラがはっと息をのみ、薄茶色の目が濃い虹彩《こうさい》と同じ色に変わった。ほんの少し体を前に寄せ、両手で彼の顔を挟んでキスをした。優しく顔を挟まれたマークは、足元がぐらりと揺れた気がした。そして、その足がまだおぼつかないうちに情熱的な唇が近づいてきて、マークの体じゅう、末梢《まっしょう》神経にいたるまで、熱い炎に襲われたのだ。
 ヒーラの舌がマークの舌を、おずおずと、しかししっかりとつかまえる。「あなた……」
 震えるその一言で、マークの抑えていたものが砕け散った。ヒーラの指に自分の指を絡ませ、つながった手をガラスの壁に押しつけて、さらに深く体を重ね合わせた。ヒーラは全身で震えたが、目はそらさない。
「いいんだね?」
「ええ」その顔には、官能的な決意が表れていた。唇がほんの少し、誘うように開いている。
 マークはゆっくり体を動かした。究極の親密な行為に慣れる時間を与えるためだ。ヒーラが身を震わせると、マークの抵抗は崩れた。「もっと?」マークは彼女の体をガラスの壁に押しつけ、両手を彼女のヒップに移した。
「もちろんよ、マーク。あなたが欲しい」ヒーラは言葉を濁すことも、躊躇《ちゅうちょ》もしない。欲望をそのまま口にする。
 エキゾチックなその目に偽りはなかった。瞳を大きく開き、夫とともに、欲望の流れに乗っていった。マークは気づいた、このことにかけては、彼女は僕とぴったりと合う。炎がマークの体を駆け巡った。マークは体を強く沈み込ませ、妻の体に自分のものだという焼き印を押した。
 それでもまだ必死に歯を食いしばって耐え、彼女の小刻みに震えるヒップを押さえつけて、また少し奥へと分け入った。欲望は隠さないヒーラだが、初めての経験なのだ。充分な時間を与え、和らげてやるのが夫の役目だ。それから進むのだ。また少し。
 何度も何度も繰り返してゆっくりと奥へ進み、やがて待ちかまえているとわかっていた抵抗に突き当たった。マークの野性の部分が、喜びにうめいた。これで僕のものだ。永久に。彼女をここに導いたのは、間違いなく僕だ。僕が唯一の男だ。固く締めつけられるのをこらえて、マークは猛烈なキスで妻の唇を覆い、そしてまた押し入った。今度は前より、もっと強く。ヒーラはマークの肩に指を突き立てたが、体は引かなかった。
 それどころか、夫を圧倒する激しいキスを返したのだ。求められていることを確信したマークは、驚くほど熱い彼女の中にしっかりと押し入った。その歓喜は表現のしようがない。唇をキスでつないだまま、片手は妻のヒップを愛撫し、もう一方の手は胸を探る。ヒーラがあらゆる興奮と戦って、正気を取り戻そうとしている。
「いいんだ、ベイビー」シャワーにびしょ濡れになりながら、かすれた声でささやいた。
 ヒーラはそれを聞き逃さなかった。マークが指先で胸の頂を愛撫すると、彼女は体を震わせ、唇を重ねたまま叫び声をあげた。降伏したのは明らかで、歓喜のさざ波に全身を洗われたまま、彼女はひしと夫に抱きついた。体の奥底の最も女性的な部分は、繰り返し、繰り返しマークを包み込み、狂気の縁へと駆り立てた。そしてマークは、すべての力でその縁にかじりつき、歓喜の猛火へ初めて飛び込んだ妻を、しっかりと抱き続けた。
 激しいエクスタシーにむせび、両脚をしっかりとマークの腰に巻きつけたヒーラは、両手を彼の首に巻き、彼の体に潜り込んでしまうように顔を埋《うず》めた。
 もう限界だ。
 マークは動きを速めた。すでに敏感になっている彼女の内部を、速いリズムで崩すように打ち始める。ヒーラの体がまた反応し始めて、彼女はマークの首筋にキスの雨を降らせた。濡れた髪に指を差し入れる。ヒーラは決して逃げない。
 マークが惜しみなく注ぐ喜びを、ヒーラの花開いた体が受け入れる。マークはそれだけで満足なのに、ヒーラはそれ以上のものを与えてくれる。唇と両手で、あなたを受け入れただけでなくあなたの喜びが大切だと伝えてくる。言葉に出さなくても積極的に参加することで、そう伝えるのだ。そう思った瞬間、マークは渦巻く情熱の波にのみ込まれた。
 マークはヒーラを連れて、歓喜だけが支配する、光り輝く別世界へと、落ちていった。マークと、そしてヒーラの世界へ。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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