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恋するクリスマス

恋するクリスマス


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・セレクト
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆2
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著者プロフィール

 ジェシカ・スティール(Jessica Steele)
 イングランド中部に、七人兄妹の六番目に生まれた。現在はウースターシャーの風光明媚で文化財に富んだ村に夫とともに住んでいる。公務員として働きながら夜の時間を執筆にあてていたが、夫の励ましを得てフルタイムの作家となった。一番の趣味は旅行で、メキシコ、中国、香港……と、取材をかねてさまざまな国を訪れている。

解説

 出張中の恋人から2週間ぶりに電話があり、ジャーメインはいぶかった。口調があやしい。それもそのはず、出張というのは真っ赤な嘘で、彼の兄ルーカスの屋敷にいたという――ジャーメインの姉と一緒に。まただわ! 美しい姉エドウィナに、これまで何度も恋人を奪われてきた。あきれはてて別れを告げるジャーメインに、彼は懇願した。エドウィナが怪我をしたので世話をしに来てほしい、と。きっとルーカスに乗りかえるつもりの姉が、屋敷にとどまるために仮病を使って彼を操っているのだろう。頼みを断ると、今度はなんと屋敷の主のルーカスが迎えにやってきた。初めてルーカスを見たとたん、ジャーメインは息が止まりそうになり……。

 ■美貌の姉にいつも恋人を横取りされるジャーメインが、14歳年上のルーカスの大人の魅力に圧倒されます。案の定、媚態をふりまく姉に辟易しつつも、恋に落ちていく自分も止められなくて……。

抄録

「それだけつきあって、きみたちは一度も?」疑わしげな口ぶりだ。
 ジャーメインはかっとなった。「いいこと! 女性なら誰でもそうするとはかぎらないのよ」
 ルーカスの眉がぴくりと上がった。「きみは……しないわけか?」
「そうよ! 本当よ。なんだってこんな質問に、いつまでもまじめに答えているのかしら……」
「すると……これまでないのか……一度も?」彼が再度確認する。
「それが義務だとは知らなかったわ!」ジャーメインは完全に頭にきた。
 ルーカスは黙って見つめている。それから、なぜか表情をやわらげた。「きみは怖いんだろう?」優しい声だ。
 優しくなんかされたくない。おかげで怒りが萎えそうだ。「ふさわしい男性にまだ巡りあっていないだけよ」
 ルーカスがにやりとする。「“サタンよ、引きさがれ”ってところか」
 わたしが挑発したと思っているのね。「あなたに見込みはないわ!」ジャーメインはあざけり、彼に軽蔑の目を向けた。ドアの前に立ちはだかるルーカスを押しのけようとしたが、反対に手首をつかまれた。彼の目を見て、胸の鼓動がいっそう激しくなる。からかっているのだろうか。だが次の瞬間、いきなり彼の顔が近づいてきた。ジャーメインは完全にうろたえた。「兄弟そろって、とんでもない人たちだわ!」大声でののしる。
「出かけて、アッシュにキスされたのか?」ルーカスの表情が石のように硬くなった。
「されかけたわ! されそうになったけど、頬に触れただけよ」
 どうしたことか、ルーカスはユーモアをとり戻したようだ。「悪い子だな、ジャーメイン。肘鉄砲を食らわせたのか」
 肘鉄砲だなんて古臭い言い方。おかしいけど笑ってはだめ。笑いたくないのに、なぜ笑いがこみあげるの? このいやみな人には何かしらわたしを左右する力がある。
 ルーカスが口元を見つめている。「きみは愛らしい。笑うとますます愛らしくなる」言うなり、そっと彼女にキスをした。
 こんなこと許してはいけないと、どこかで声がしている。だが、触れあっている彼の唇が体中に、足の爪先までぞくぞくする衝撃を伝える。ジャーメインは何もわからなくなった。ルーカスが体を離して彼女の目をのぞきこんだときも、まだぼうっとしていた。この人の唇はなんてやわらかで、圧倒的な魅力を秘めているの。
 ルーカスが身じろぎし、魔法は解けた。彼が動かなければ、ジャーメインはいつまでも呆然と見つめていたかもしれない。しかし彼が動いたのは、またキスするためだった。耳たぶまで脈打ちはじめるのを感じながら、ジャーメインは懸命に自制心をとり戻そうとした。
「わたし……あの……」彼から身を引きはがし、思いつきの言い訳をつぶやく。なぜ言い訳するのかもわからないまま。「シャワーを浴びないと」
 ルーカスの手がノブにかかった。目をいたずらっぽく輝かせ、ドアを開ける前に尋ねる。「つきあおうか?」
「求めるものが違うでしょう」ジャーメインは精いっぱい冷ややかに答えた。「わたしは熱いシャワーよ。あなたは冷たいのを浴びなさい!」出ていく彼女の耳に彼の笑い声が届いた。
 ジャーメインも思わず口元をほころばせた。見られなくてよかったと思いながら廊下を進み、階段を上がる。動揺がおさまらない。なんだかわたし、おかしいわ。
 寝室に戻ったジャーメインは、彼のことなど面白くもなんともないと自分に言い聞かせた。わたしはここに縛りつけられているのよ。とにかく、月曜日に出社するには車が必要だ。仮にレンジローバーでここを出た場合、また自分の車をとりに来なければならない。もっとも、意地でも彼に頼んだりしないけれど。
 身動きのとれない状況にいらだちを感じながら、ジャーメインは姉やタヴィナー兄弟とランチをともにした。その席で、ルーカスを誘惑する姉のあけすけな態度にいたたまれなくなった。息つく暇もなくしゃべりつづけるエドウィナに、ルーカスもアッシュも礼儀正しく接している。だけどアッシュの気持ちがまたわたしに傾いているなら、エドウィナにはいつまでもここにいてほしくないだろう。
 すてき。ルーカスはわたしたち姉妹にここにいてほしくないと思っているし、アッシュも同じだ。みっともなくてもう耐えられない。ジャーメインはちらりとルーカスを見た。その魅力的な口元に目が奪われる。彼はわたしにキスをした……。優しいキスを思い出して、心臓が止まりそうになる。
 視線を上げると、ルーカスの目と出合った。ジャーメインはうろたえ、真っ赤になった。彼がほほ笑んだのだ。まるで彼女の気持ちを見透かしているかのように。ジャーメインはふたたびルーカスを憎み、心のなかでいやな人とののしった。
 夕食の席に彼はいなかった。ほっとすると同時に、出かけたいときに自由に出かけられるルーカスが、あらためて憎らしくなる。きっとビヴァリーとどこかで豪華な食事を楽しんでいるんだわ。
 その夜ジャーメインはあまり眠れず、翌朝早いうちに起きだしてシャワーを浴び、身支度を整えた。一刻も早くここを出たい。
 それでもまずはキッチンへ立ち寄った。家政婦が紅茶をいれていた。「一緒にいかが?」
「今はけっこうよ、ミセス・ドブソン」ジャーメインはにっこりした。「あの、もし長靴をお持ちならお借りできないかしら。外を見てまわりたいの」

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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