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和書>小説・ノンフィクションハーレクインシルエット・ラブ ストリーム

買われた天使

買われた天使


発行: ハーレクイン
シリーズ: シルエット・ラブ ストリーム
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★★2
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著者プロフィール

 マリーン・ラブレース(Merline Lovelace)
 アメリカロマンス小説界最高峰のRITA賞をはじめ、数々の受賞歴を誇り、USAトゥデイのベストセラーリストにもしばしば登場する人気・実力ともに一流の作家。アメリカ空軍士官として、国防総省や世界各地の基地で二十三年間を過ごしたのち、小説家に転身したという異色の経歴の持ち主でもある。作品数は四十を超え、世界中で出版されている。執筆以外の時間は、彼女だけのハンサムなヒーローである夫と一緒に、旅行やゴルフ、友人や家族とのにぎやかなディナーを楽しむ。本作は、LS-154「過去からの旅人」、LS-194「緋色のターゲット」、LS-198「怪盗を愛したら」、LS-277「真夜中のジャガー」、LS-281「荒野のプリンセス」関連作品。

解説

 これが本当にわたし? ペイジは鏡にうつったゴージャスな女性を見て驚いた。婚約者のデヴィッドを追ってカンヌを訪れたペイジは、偶然入ったブティックで謎めいた美女と知り合った。彼女はやぼったい服装のペイジに同情したらしく、官能的なドレスを見つくろってくれたのだ。これならきっとデヴィッドも満足してくれるに違いない。やたら私と距離を置きたがる彼だけど、この姿を見たらきっと……。だが店を出た瞬間、ペイジの妄想はストップした。リムジンが猛スピードで突進してくる。助けて! 必死の叫びもむなしく、彼女は車内に引きずり込まれた。
 ★極秘諜報機関〈オメガ〉の秘密捜査員たちが世界を舞台に大活躍! 今回は謹厳実直なデヴィッドと内気なペイジが主人公です。地味なフィアンセの大変身に、きまじめな彼の反応は……? ★

抄録

「いいわね。これで極上の商品にふさわしい装いになったわ」マギーはいたずらっぽい笑みを浮かべた。
 ペイジはうなずいた。だが、こんな退廃的で官能的なドレス姿では、こみあったカジノに行くどころか、この部屋から出ていく勇気さえあるかどうかわからない。
 いいえ、大丈夫よ。彼女は強く自分に言い聞かせた。この部屋を出れば、興奮が、ロマンスが、謎《なぞ》と冒険が待っているはずだ。
 ドレスにもう一度おぼつかなげな視線を向けたペイジは、それを脱いでさっき着ていた服に着替えた。
 マギーは上下に分かれたドレスをベッドに広げ、黒いサテンのリボンに指先を滑らせながらほほえんだ。「このドレスを着るのが楽しみだったのに、残念だわ」
 思わずペイジは驚きの表情を浮かべた。「こうした任務をたくさん経験しているの?」
「とてもたくさん」
「いつもデヴィッドと?」精いっぱい抑えようと努力したが、ペイジの口調には嫉妬《しっと》の響きがまじっていた。
「いつもじゃないわ」マギーは穏やかな顔をペイジに向けた。「でも、彼がどんな男性かわかるほどには行動をともにしてきたかしら」
 他人の婚約者をよく知っていると告げることを、マギーは明らかに意に介していない。自分から婚約破棄を口にしているにもかかわらず、ペイジはマギーに敵意を覚えた。
「それで、彼はどんな男性だと思うの?」ペイジは冷ややかに尋ねた。
「最高の男性よ」マギーはためらうことなく答えた。
 理不尽な敵意は消え、ペイジは小さくため息をついた。「知っているわ」
 さらになにか言いたげに、マギーは唇を噛《か》んだが、ドレッサーの上にあるこったつくりの時計に目をやると、はっとしたようにいくつかのものを小さなスーツケースに投げこんだ。
「わたしたちはそろそろここから出ていくわ。廊下の向かいの部屋で待機しているから。廊下には監視カメラを設置してあるの。わたしたちに気づかれずに、このスイートルームに出入りできる者はいないわ」
 もう一度たしかめるようにベッドルームを見回し、マギーはペイジに顔を向けた。
「ポケットにコンパクトは入れた?」
「ええ」
「金色のホルターネックのトップスはバッグに入れた?」
「ええ」
「マスカラは?」
 どうやらリストをつくりたがるのはデヴィッドだけではないようだ。「ええ」
「ただし、マスカラを使うときは気をつけてね」最後に励ますようにほほえみかけ、マギーはベッドルームのドアの取っ手に手をかけた。「各部屋に盗聴装置をはじめ、通信システムをしかけたわ。スイートルームのなかでの話はすべて聞いていると思って。いざというときの合い言葉は覚えているわね。三秒以内にわたしたちが飛びこんでくるから」
 喉をふさぐかたまりに遮られて声を出すことができず、ペイジはただうなずいた。ついに冒険が始まる。彼女は少し神経質になっていた。いや、少しどころではない。だが、それをデヴィッドに認めるくらいなら死んだほうがましだった。
 しかし、認める必要はなかった。
 マギーに続いて部屋を出たペイジの瞳に浮かんでいた迷いの色を、デヴィッドは見逃さなかった。ペイジのそばにやってくると、彼は彼女の顎にこぶしをあてて仰向かせた。「ペイジ、きみがこんなことをする必要はないんだ」
 その端整な顔を心に刻もうとするように、ペイジは彼の顔を見つめた。
「いいえ、必要があるの」彼女は静かに答えた。
 ゆっくりとデヴィッドは息を吐きだした。「ぼくは廊下の向かいの部屋にいる」
「ええ」
 彼は顔を寄せると、ペイジの唇にキスしてすぐに離れた。
「きみを絶対に守る」
「わかっているわ」ペイジは答え、ため息をついた。
 ドアが閉まって彼がいなくなっても、長いあいだ彼女は優しいキスの余韻にひたっていた。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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