マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・テンプテーション

恋愛教授法

恋愛教授法


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・テンプテーション
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 未評価
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


著者プロフィール

 ジュリー・E・リート(Julie Elizabeth Leto)
 米フロリダ州タンパ生まれ。十六歳のときに初めてロマンス小説を読み、サウス・フロリダ大学大学院で学んでいた1988年、自ら筆をとって作家を目指す。その後、英語教師となってタンパ、アトランタで働くが、夢をあきらめず、ついに97年初作品を刊行。現在は夫ティムと娘とともにタンパに在住、実家の家業を手伝いながら執筆に励んでいる。

解説

 いつまでも“いい子”ではいられない! お堅いミランダに決意のときがきた。

 ■大学で性科学を教えるミランダは、キャンパス内の“もっとも貞潔な女性賞”の候補者に選出された。ミランダの専門分野は、性(セックス)が体に与える科学的な作用。おまけに、その道の権威であると言われてきたのに、学生新聞に“男性経験はただ一度だけ”と暴かれ、教授としての面目はまるつぶれとなった。だが、彼女に助け船を出そうと考えた人物がいた。ミランダの同僚で、心理学を教えるノア・イエガーが彼女に“実体験”を提供しようと申し出たのだ。ノアはずっと前からミランダに惹かれていた。もう、この気持ちを抑える必要はない。プレイボーイの名にかけて、ミランダの“いい女”の部分を目覚めさせなければ!

抄録

 胸の鼓動が止まるほど熱い感覚が広がり、ミランダはめまいを覚えた。頭がふらふらする。すると、ノアに片手で頬をつかまれた。軽くそっと押さえられただけだったが、そのおかげで立っていられた。
 ノアの視線が唇に注がれる間、ミランダは彼の目を見つめていた。瞳孔が広がって、虹彩のブルーが陰っている。まつげは以前に気づいたときよりも長くて濃い。彼は夢から覚めようとしているのか、続けざまに何度かまばたきをした。やがてゆっくりと頭を下げてほんの少し唇を合わせた。これから始まる出来事の見本を示すかのように。
 しかし、それ以上時間を無駄にはしなかった。再び唇が重なったとき、ミランダはため息をもらした。柔軟なのに妥協はせず、やさしいのに厳しく求める。ノアの唇は微妙な動きで巧みにミランダの唇を開かせた。彼は甘いソーダの味がする。石鹸と陽光の匂いがする。その感触は純然たる歓喜をもたらしてくれる。
「ずっと前からこうしたかった」ノアは彼女の頬を親指で撫でたあと、髪についた枯れ葉をつまんだ。
「わたしもこうしてほしかったの――何よりも」
 この言葉に二人とも驚いたが、ミランダはもうあと戻りできなかった。ノアとのキスはそれだけである種の関係を結ぶことだった――ノアでも受け入れられる関係。今日だけは。今だけは、彼を知りたい。本当に知りたい。隅から隅まで。
 そして、ノアもわたしを知るだろう――わたし自身もほとんど理解していない部分を。
 ミランダは壁のほうを向き、首筋に垂れているゆるんだお下げをどかした。「ここから始めて。首が汚れているのはいやなの」
 首だって? どうして首から始めなければならない? ノアは不満そうにうめいた。しかし、ミランダが肩越しに後ろを向き、やさしいまなざしで見つめると、一瞬ノアは緊張を解いた。だが、すぐにまた別の緊張感が広がり、ぴんと張りつめた。彼女はぼくを苦しめようとしているのではない。誘っているのだ。ぼくが約束を果たし、体を洗うのを待っている。
 彼女を濡らすように、と。
 ノアはデッキシューズを脱いで邪魔にならないところへ押しやった。ミランダは壁に顔を向けている。彼は深く息を吸い込んでからホースを拾い上げ、彼女の首と肩に水をかけた。
 そのとたんミランダは悲鳴をあげて飛び上がった。「冷たい!」
「だったら、気持ちいいはずだよ。今日はひどく暑いからね」
 これからもっとひどくなりそう。もっと暑く。
 泥は水の流れとともにしたたり落ちたが、頑固な草の切れ端や砂の粒がまだ残っている。ノアは手を伸ばしてそれを取り除いた。
 ずっと水を浴びているのにミランダの肌は熱い。ノアが触れると、彼女の喉の奥からため息がもれた。だが、身を引こうとはしない。
「あなたの言ったとおり。とってもいい気持ちだわ」
 ノアは肩に水をかけながらてのひらで背中を撫でた。水滴が肩を越えて胸のほうへ流れ落ちていく。
「このほうがいい気持ちだろう」
 ミランダはちょっとためらってから、目を上げてノアと視線を合わせた。
「そうかしら?」
 ノアは目を閉じて懸命に自制心を働かせようとした。ミランダは扉を開けてしまった。ミランダ・カーペンターという、誰にも見せない秘密の聖域に入る許可を与えてくれたのだ。ここにいるのは大学教授ではない。研究熱心な学者でもない。女性だ。情熱も欲望も持ち合わせた生身の人間なのだ。
「ここにはきみとぼくしかいない。二人だけだ。おたがいに惹かれる気持ちをずっと否定しつづけてきた二人の大人だ。ぼくの言うとおりだろう?」
 ミランダはほんの数秒黙っていただけだったが、ノアにはとても長く感じられた。
「答えなくてもわかっているでしょう」
 一歩前に進み出ただけで二人の体の隙間がなくなった。ノアが背後から寄り添うと、ミランダの濡れた服から彼の服に水がしみ込んだ。ノアは自分の情熱の高まりを隠せなかった――隠したくもなかった。ぼくにどれほど大きな影響を与えているか、ミランダは知る必要がある。友達と恋人の境界線を越える前に、ぼくがどれほど彼女を求めているか知っておかなければならないのだ。
「いつでも好きなときにやめていいんだよ」
 ノアは片方の肩からタンクトップの紐をはずし、水と手で腕の端から端まで撫でた。
「わかってるわ」
 肌がきれいになると、ノアは鎖骨の端にそっとキスをしてから、今度は反対側を洗いはじめた。肩紐をおろす。冷水をかける。撫でる。肌がきれいになったら、キスで仕上げる。
「ちょっと持ってて」
 ノアはホースをミランダに渡したが、ホースがかすかに揺れて水が壁に当たった。肩越しに見ると、彼女は目を閉じている。ぼくが果てる前に……彼女を歓喜の極みに追い込んで解放させる前に、あの目を開けさせよう。あの目に浮かぶ感嘆の表情が見たい。今までにはなかった表情。長い間見たことのない生き生きとした表情。もしかすると一度も見たことがないかもしれない。
 不意にノアは今にも新しい発見をしようとしている学生の気分になった。教師ではない。そう、ミランダを歓ばせる知識は持っている。欲望もある。だが、彼女の日焼けした肌、丸い肩、すぼめた唇を見たとたん、自信が吹き飛んだ。
 そのとき、ノアは学ぶべきことがたくさんあるのは自分のほうだと悟ったのだった。


*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。