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瞳の魔法 復讐のメッセージ I

瞳の魔法 復讐のメッセージ I


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・プレゼンツ 作家シリーズ復讐のメッセージ
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 シャロン・ケンドリック(Sharon Kendrick)
 ウエストロンドン生まれ。写真家、看護師、オーストラリアの砂漠での救急車の運転手、改装した二階建てバスで料理をしながらのヨーロッパ巡りなど、多くの職業を経験する。それでも、作家がこれまでで最高の職業だと語る。医師の夫をモデルにすることもある小説のヒーロー作りの合間に、料理や読書、観劇、アメリカのウエストコースト・ミュージック、娘や息子との会話を楽しんでいる。

解説

 スチュワーデスのローラは、乗務中に知り合った初老の男性から、高級住宅地セント・フィアカーズ・ヒルの豪邸を遺産として譲り受けた。そして住民親睦パーティの日、彼女の目は一人の男に釘づけになった。暗い影をおびた灰色の瞳に、なぜか引き寄せられる。目と目が合って、その瞬間恋に落ちる――そんなメロドラマみたいなことが現実にあるのね! すると、男が声をかけてきた。彼の名前はジェライント。話をしてみると、あつかましく傲慢そのものだった。ゴージャスだけど、こんな人、とても私の手に負えないわ。ところが、ローラが帰ろうとすると、ジェライントは送っていくと言う。聞けば、彼もこの住宅地に住んでいるというではないか。「僕は君のお隣さんってわけさ」知らなかった。こんな人が隣人だなんて危険だわ!

抄録

 ローラはむだな抵抗はやめることにした。「じゃあ言うわ。あなたがなぜトマトジュースを頼むのか、その理由に疑問を持ったからよ」
「理由?」彼は妙なほど声をひそめた。「どういう意味だい?」
 ローラはかぶりを振った。「別に……たいしたことじゃないの」
「いや、そんなことはないだろう」突然、脅すようなやけにおだやかな声になった。「言うんだ」
 ローラは肩をすくめた。「仕方ないわ、どうしてもと言うなら。トマトジュースの注文はめったにないから、ワゴンの一番下の段に置いてあるの。なのにトマトジュースなんか飲みそうにない男性客で、そればかり頼む場合……それは……」彼が軽蔑したように口元をこわばらせているのに気づくと、ローラは恥ずかしくて、それ以上言えなくなった。どうして、こんなよけいなおしゃべりをしてしまったのだろう?
「それをとるには、かがみこまなきゃならないってことだな?」
 ローラは赤くなった。いやだわ、なんて勘が鋭いのだろう! 「そ、そうね」穴があったら入りたいとはこのことだ。
「本気でそう思ってるんだな」彼は威圧するように言った。「僕のことをそんな子供じみた手を使うようなやつだと。言っておくが、君の下着が見たいなら、トマトジュースをがぶ飲みする必要なんかない。だいいち、あんなミニの制服ごときで想像力をそそられるもんか!」
「あなたって人は……」かっとなったローラは、彼の頬をめがけて手を振りあげた。しかし、彼はすばやく彼女の手首をつかむと、自分の胸に引き寄せた。闇の中でにやりと笑ったその顔に、思わず体がすくむ。そこには凄みと同時に、キスしたくなるような魅力が感じられた。
「どんな人なんだ?」彼はからかうような口調で言った。「けだもの? 人でなし? どうとでも言うがいいさ。とにかく僕をいやなやつと思いたいんだろ、ローラ・ヘネシー? だが、そのわりには、態度が中途半端じゃないかな?」
 彼はそう言うなりローラを抱き寄せ、激しく唇を押しつけてきた。突然のキスに、彼女は感情のブレーキがきかなくなった。
 からめた舌から甘い感覚が体いっぱいに広がる。もっともっと強く抱きつきたい。このまま、ずっと離れないで。
 彼はさらに力をこめてローラを胸に引き寄せた。低くうめくような声が彼の喉元から聞こえる。ローラは彼のがっしりした肩に両手をからませ、盛りあがった筋肉に指を這わせた。指先に伝わる鋼のような感触。
 ローラのやわらかなおなかに、彼の引き締まった腹部がぴったりと重なっている。体重を移しながら、もどかしげに腰が動く。自分と同じように、彼の体にもまたたく間に火がつきそうなのがわかった。
 このままでは自制心をすっかり失ってしまう。ローラは濃い靄の中で目を凝らすように、必死に理性をたぐり寄せた。どれほどひどい侮辱を受けたか思い出すにつれ、しだいに冷静さを取り戻した。
 なのに、まだ未練がましく彼に抱かれているなんて!
 ローラは力いっぱい彼を押しのけた。「どういうつもりか知らないけど……」
「まあまあ、僕に八つ当たりするのはやめてくれ」彼はローラの言葉をおだやかにさえぎり、ゆっくりとあくびをした。それが計算ずくなのは一目瞭然だ。「女というのは、いつになったらわかるんだろう? こうなってしまってからいやだとか言ったって、むだなのに。ましてや……」軽蔑した口調で続ける。「進んで身を投げ出しておきながら」
 甘い口づけを思い出すように灰色の瞳がきらりと光った。
「なかなかのキスだったが」低くつぶやきながら、目を細めてローラを見おろした瞬間、彼女の放心したような表情に、彼はぎくっとした。「さあ……ドアまで送っていくよ」
 ローラはしばらく黙っていたが、やがて思いきって言った。「あなたが家に近づくのを私が許すと思ってるの?」
「だめなのかい?」とまどった表情だ。
「強引に迫れば、女は思いのままだなんて考えてるような男の扱いに、私は慣れてないの!」
「つまり、僕の野蛮なやり方がお気に召さなかったとでも言うのかい?」彼はゆっくりと言いながら、キスをしたときのローラの反応を思い浮かべたのか、瞳を輝かせた。「ちゃんと証拠はあがっているがね」ローラの上気した頬を見て言う。
「もうお帰りになったほうがいいわ」ローラは奥歯をくいしばったまま、静かに言った。あとで悔やむようなことをこれ以上口走らないうちに。
「帰れだって? ああ、帰るさ」
 彼のにやっと笑った顔を見て、ローラは言いようのない恐怖に襲われた。もしかしたら、彼はここからさほど遠くないところに住んでいるのかもしれない。
「おやすみ、ローラ」
「ど、どこに帰るの?」
「家だよ」彼は黒い眉を上げてローラを見た。「ことによると、暗に僕を引きとめているのかな?」
「ど、どこに住んでいるの? この住宅地?」
 彼はほほえんだ。「実はそうなんだ。仮住まいだけどね。ドミニク・ダッシュウッドの家に滞在してるんだ」
「だ、だったら、お隣じゃない、私の家の!」
「そのとおりだよ。お隣さんってわけさ」彼の瞳が意地悪そうに光った。そこには、なんとも形容しがたい神経を逆撫でするような気配があった。
 ジェライント・ハウェル=ウィリアムズが隣に住んでいる。そう思うだけで、ローラは霧のような不安感にすっぽりと包まれた。
「お、お隣ですって?」
「うーん、こいつは楽しくなりそうじゃないか、ローラ?」


*この続きは製品版でお楽しみください。

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