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嘘つきな秘書に口づけを

嘘つきな秘書に口づけを


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 イヴォンヌ・リンゼイ(Yvonne Lindsay)
 ニュージーランドに生まれ、十三歳の頃からロマンス小説を愛読するようになった。ブラインド・デートで出会った男性と結婚し、二人の子供がいる。読書を通じて人々のさまざまな愛の力を追体験していると言う。

解説

 望んだものは必ず手に入れる――冷酷なボスは、無垢な秘書に狙いを定めた!

 幼いころ両親の虐待に耐えかね家出したカーリーは、運良く大企業の社長夫人に救われ、今は忠実な秘書として仕える身。そんなある日、夫人から驚くべき依頼が……。ライバル社に社長秘書として潜り込み、動向を探ってほしいというのだ。社長のジョッシュ・トレモントといえば、非情なやり口で悪名高い。カーリーは二の足を踏んだが、恩人の頼みを断ることはできなかった。数日後、面接のため彼と顔を合わせたカーリーは息をのむ。全能の神さながらに自信をみなぎらせ冷笑を浮かべた彼は、まるでファッション誌から抜け出たようにハンサムだった。カーリーは彼が邪な計画を胸に秘めているとは夢にも思わず――?!

 ■恩人のため、正体を隠してライバル社で噂の冷酷社長の秘書になったヒロイン。でもやがて、彼が実は大きな秘密を隠していたと知って……。イヴォンヌ・リンゼイが描く、極上ボス&秘書もの!

抄録

 彼はテーブルにつくと、ワゴンの上からピッチャーをとりあげ、ふたつのグラスにフルーツパンチを注いだ。
「あなたもこれから運転するんですか?」カーリーがそう尋ねながらグラスを受けとった。
「いや。でも酒を飲まなくても楽しい時間は過ごせるからね」
 その言葉で緊張がほぐれたのか、彼女がほほえんだ。
 カーリーの過去を調べたが、細かい点まではわからなかった。それでも、自分のスタッフが集めた極秘の資料によると、彼女の家族はドラッグとアルコールに溺れていたらしい。カーリーはそこから抜けだし……いや、正確に言うと、逃げだした。それからしばらくオークランドの街で路上生活をしていたが、どうにか生きのび、そのあとアイリーンの運営する施設に引きとられたという。つまり、誰にも頼らずに自分の力だけでここまでのぼりつめたのだ。そんなカーリーだからこそ、いっそう惹かれたし、尊敬もしていた。
 夕食はフィレステーキとポテト、それにスライスしたズッキーニのバーベキューだ。食事をしながら、カーリーはジョッシュの過去について尋ねてきた。
「あなたはお母様に育てられたんですね?」
「ああ、そうだ。ウェリントンで育ったんだ」
「お母様はさぞかし誇らしく思っているでしょうね」
「もう亡くなった」彼はぽつりと言った。
「ごめんなさい。それは知りませんでした。お母様がいなくて、さぞかし寂しいでしょうね」カーリーの目には心からの同情が浮かんでいる。
「母のことを思いださない日はない。亡くなるには若すぎた」ジョッシュは悲しみを隠そうともせずに言った。
「でも、あなたを応援してくれるお母様がいただけでもうらやましいわ。その思い出は誰からも奪われることはないから」カーリーの声はどことなく寂しげだった。
「そのとおりだ。きっと母は今のぼくを誇りに思ってくれるだろう。ぼくが成功することを何よりも望んでいたからね」
 ふいに海風が吹きつけてきて、空気が冷たくなった。
「寒くなってきた。デザートとコーヒーは部屋のなかでとろう」
 カーリーはテーブルの上の皿を集めようとしたが、ジョッシュは彼女の手をつかんだ。
「やらなくていいよ。きみはここに働きに来たわけじゃない。ぼくがあとで片づけるから」
 カーリーは小さくうなずくと、椅子から立ちあがり、屋敷の裏口へ通じる階段をあがっていった。
 デザートは、昼間働きに来ている家政婦がつくったショートケーキとカフェイン抜きのコーヒーだった。ジョッシュはあたりさわりのない話をしていたが、カーリーがときどき探るように部屋を見ていることには気づいていた。とりわけサイドボードの上に並んだ写真立てに何度も目をやっている。
「見てもいいですか?」彼女が写真を指さしながらきいた。
「どうぞ」
 カーリーが写真立てのほうへ歩いていくと、ジョッシュもあとからついていった。
 彼女が写真を手にとる。「これはあなたとお母様でしょう? オフィスに飾ってある写真と同じですね」そして、少年の顔をガラス越しに指でなぞった。「ふたりともとても幸せそう」
「そのころ、母はまだ病気にかかっていなかった。そうだな、いろいろあったけれど、まだ幸せだったよ」
「幸せならよかったわ」カーリーはそう言うと、腕時計を見た。「あら、もうこんな時間。そろそろ帰らなくては。今夜はありがとうございました。とても楽しかったです」
 カーリーがそう言ってドアのほうへ歩いていく。ジョッシュはそろそろ行動に移そうと決心した。
「絵を返してしまって、気分を悪くなさっていないといいんですけど」彼女は外に出ると、車のロックを解錠しながら言った。
「気分を悪くはしていないが」ジョッシュは言葉を選んで注意深く言った。「きみを動揺させてしまってすまなかったと思っている」カーリーが返事をしようとすると、彼は人さし指を彼女の唇に押しあてた。「何も言わないでくれ。ぼくは過ちを犯したら、それを正せる人間なんだから」
 ジョッシュはそう言うと顔を傾け、すばやく人さし指を唇に代えた。唇と唇が触れあったとたん、体に震えが走り、そんな反応をした自分に驚いた。カーリーに惹かれていることはわかっていた。血の通った男なら、誰でも惹かれずにはいられないだろう。だが、燃えさかる炎が血管を駆けめぐるなんてまったく予想していなかった。彼女をきつく抱き寄せてしまわないよう、ジョッシュは手を体の脇でぎゅっと握りしめた。唇を軽く重ねただけなのに、欲望に火がつき、激しく燃えあがっていた。
 カーリーの唇はショートケーキの味がした。彼女独特の味とまじり、とても魅惑的だ。それは媚薬のように興奮をかきたてた。
 カーリーに触れずにいるのはまさに拷問だった。唇を奪うだけでは物足りない。ジョッシュはうめき声をもらすと、彼女の背中に手をまわして引き寄せた。シルクのワンピースを通してカーリーの肌が熱くなっているのがわかる。それが事実なのかどうか、服をはぎとって確かめたくなった。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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