マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションボーイズラブ小説社会人

恋のうちにも

恋のうちにも


発行: 茜新社
レーベル: ステラ★ノベル
価格:700pt
形式:MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆1
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


著者プロフィール

 宇宮有芽(うみやゆめ)
 大阪在住。二月生まれ。趣味は睡眠。好きな攻はスーツと眼鏡、受は意地っ張りをこよなく愛でます。

解説

 藤堂始は年下の男・西村省吾に口説かれているが、過去のトラブルから人一倍警戒心が強く、なかなか信じることができなかった。
 恩師の跡を継ぎ大学准教授となった藤堂は、職場で身に覚えのないセクハラ告発をされてしまう。一報の西山は女子生徒との合コンに積極的に参加していると聞き、藤堂にとって都合の良い相手のはずが、いつの間にか気になる存在になったことに気付き……。
 ALL描き下ろしカラーイラスト付き。

抄録

 「藤堂先生。ここ、いいですか」
 幹事が出席者に好きなテーブルにどうぞ、と案内する中、日本文学科の助手である西山が藤堂の座っているテーブルにやってきた。ほとんど個人的に話したことがない相手だが、モデルのような容姿で女子学生に人気があるのは知っていた。
「どうぞ」
 平坦な声で答え、なけなしの愛想笑いを向けて隣に座った西山にメニューを渡す。
「どうも」
 西山がドリンクメニューを覗きこむ。
 ハリのある艶やかな髪。甘いマスク。おっさんやジジイが多い中で、まさに掃き溜めに鶴だ。学生だけでなく、年配の教職員の女性陣たちにも受けがよさそうに見える。可愛がられているんだろう。
 少し伸びた前髪を耳にかけている西山の横顔を見て、感心していた。すると西山が視線を感じたらしく、顔を上げた。
「なんです?」
 少し笑って藤堂を見つめる。
「西山の耳の形がきれいだなと思って」
「耳? 変なところに目がいくんですね。ぐっときました?」
 真顔の西山の冗談に笑ってしまった。
「……清潔は大事だよな」
 西山がゆっくり首を振り、意味ありげな視線を寄越す。
「そっちじゃなくて、色気のほうですよ。感じました?」
「バカか」
 思わずそう口にしていた。
 しかし、本気です、と西山が告げてウェイターを呼んだ。
 ドリンクメニューの中からジンをロックで、と注文したあと、椅子に軽く座り直す。
「藤堂先生と話す機会を狙っていたので、片野先生が帰ってくださってラッキーでした」
「どういう……意味だ?」
 まだこのテーブルには、藤堂と西山の二人しかいない。
「あなたを見た瞬間に運命を感じた。男に興味はないですか」
 あまりにも唐突で、てらいのない口説き文句。
 さらりとささやかれて、藤堂は面食らっていた。だが茶化せる雰囲気でもない。
「え……そっちの人間なのか」
「さあ? でもあなたには触れたくて、なんかこう……気持ちがむらむらするんです」
「すんなよ」
 ますます冗談とも本気ともつかなくて、対処に困る。
 このテーブルに西山が座った瞬間、内心でジジイどもの相手をしなくてすんで助かったと思ったのに、これでは別の意味で窮地に陥ってしまっている。
「俺を好きになってくれる気はありませんか」

本の情報

形式

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。