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燃えるアテネ 情熱を知った日 II【ハーレクイン・セレクト版】

燃えるアテネ 情熱を知った日 II【ハーレクイン・セレクト版】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・セレクト情熱を知った日
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★☆☆1
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著者プロフィール

 ルーシー・モンロー(Lucy Monroe)
 アメリカ、オレゴン州出身。姉の影響でハーレクインのロマンス小説を読み始めた。大学在学中に“生涯でいちばんすてきな男性”と知り合って結婚し、子供が生まれてからは母親としての道を選んだ。十八歳の夏に家族で旅行に行ったヨーロッパが忘れられず、今も時間があれば旅行を楽しんでいる。

解説

パイパーは、ギリシア人実業家ゼフィールと親しい関係にある。ただし、二人が分かち合うのはベッドだけ――そこに愛はないが、独身主義者のゼフィールは充分満足らしい。それなのに彼が「きみ以外の女とは寝ていない」などと言うので、パイパーは近ごろ、割り切れない想いを抱きはじめていた。でも危険を冒して愛を告白し、彼との友情を失いたくはない。想いを気取られまいと心に鍵をかけたパイパーは、「避妊具なしで愛し合いたい」と言われたときも拒めなかった。大きな代償を支払うことになるのはわかっていたはずなのに……。そう、パイパーは妊娠したのだ。愛してはくれない男性の子を。

■『今だけはこのままで』の続編です。愛する男性の子を妊娠したパイパーは、喜びと怯えの狭間で揺れます。妊娠を知られたら、ゼフィールは去ってしまうかもしれない、と。ギリシア人大富豪の恋を描く2部作〈情熱を知った日〉、ぜひ併せてお読みください。

*本書は、ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン・セレクト版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 海の見えない内陸部の、まともなベトナム料理店やタイ料理店が一軒もない町での暮らしを望むならば。だが、パイパーは違う。彼女は多様で生き生きとしたシアトルの文化を心から愛していた。
「私は都会の生活から離れられないわ。私の認めるタイ料理店は、おいしいカレーには必ず軸付きのとうもろこしがついてくると信じているアーニーという男性が経営する店だけよ」
 ゼフィールはほっとしたように身を震わせた。「じゃあ、君は彼らと契約を結んでいないんだね」
「そんなことをしたら、ギリシアの仕事ができなくなるじゃないの。似たり寄ったりのオフィスビルでまた同じようなデザインをするために、楽園の特別なリゾートの内装を請け負う機会をあきらめる気なんてなかったわ」
 パイパーとアートは“結婚における誠実さ”について意見が一致しなかったが、ほかに二人の意見が違っていたのは、なにかを作り直すのではなくゼロから創り出したいというパイパーの欲求についてだった。アートにとって重要なのはいつでも金だった。一方、パイパーは安定を切望しつつも自分の芸術的才能を最大限に生かすチャンスを求めていた。
「うれしいよ」ゼフィールは言った。
 パイパーはにっこりした。「よかったわ」
「君が今ここにいることも、同じようにうれしいんだ」ゼフィールのような男性にしては、それは驚くべき告白だった。
 その言葉に、せめて彼の率直さに応えなくては。「私もよ」そのたったひと言の返事には、なんとか抑えこもうとしている感情がにじんでいた。
 ゼフィールはセクシーな声をもらしてパイパーを抱き寄せ、焼けつくように熱いキスをした。
 パイパーはゼフィールが恋しかった。こういうキスが恋しくてたまらなかった。彼に触れられ、抱き締められることが。
 キスに夢中になっているうちに体が持ちあげられ、パイパーは気がつくとゼフィールの腿にのっていた。スカートは腰のあたりまでめくれあがっている。
 ゼフィールの唇がパイパーの唇にぴったりと重なり、キスはさらに深まった。だが、彼にせっぱつまったところはなかった。
 やがて二人の唇は自然に離れた。ゼフィールはパイパーの頬とこめかみに唇を押し当てた。
 彼が恋しがっていたのはセックスだけではない。そう感じて心が温かくなり、パイパーはほほえんだ。
「六週間もベッドをともにしていないのに私の服を引き裂かずにいられるなんて、驚きね」パイパーはささやいたが、次の瞬間、ふと思いついてぞっとした。ゼフィールは別の女性を抱いていたのかもしれない。だからこんなにリラックスしているのだろう。私たちは別の相手とベッドをともにしないと誓い合っているわけではないのだ。
「ずっと忙しかったんだ。ネオはキャスと過ごすために働く時間を減らしているから、分担し直さなくてはならない責任や仕事が山のようにあってね」ゼフィールは説明の合間にもパイパーの顔や首にやさしくキスをした。「君がシアトルにいたとしても、この一カ月はろくに会えなかっただろう」
 ということは、ゼフィールは別の女性とベッドをともにしてはいないのだろうか?
 ゼフィールはパイパーから少し顔を離し、彼女の目を見つめたまま、ふいに皮肉っぽい表情を浮かべた。「ネオはまさに超人だから、会社の体制を完全に再編成する必要があった。数人をもっと大きな権限のある地位に昇進させ、空いたポストを埋める者をさがし、教育し直さなくてはならなかったんだ」
「それでも足りない人手をあなたが補いながらね」
 ゼフィールには明らかに疲れが見えた。今までそれに気づかなかった自分が、パイパーは信じられなかった。また彼に会えたのがうれしくて、ほかのことは目に入らなかったのだ。数日間、仕事を離れる必要があるのは私だけではないと、彼女は思った。
「ネオがあんなに幸せそうなら、苦労するかいもある」ゼフィールの声にはなにかがあった。嫉妬とは明らかに違う、悲しみでもない、心からわき出るなにかが。
 それがパイパーを混乱させた。
 だが、彼女に言えたのはこれだけだった。「恋しているネオなんて、想像がつかないわね」
「君はほんの数回しか彼に会っていないだろう」
「そして、彼はいつも同じだった。真剣で、仕事だけに意識を向けていて、気むずかしそうだったわ」
「キャスはネオを笑わせるんだ」
 パイパーにはネオ・スタモスが笑うところなど想像もできなかった。「彼は本当に恋しているのね」
「ああ」
 ゼフィールの口調がなぜいつもと違うのかはわからないが、とにかくパイパーは落ち着かない気分になり、さらに身を寄せた。すると、シルクのショーツごしに彼の高ぶりをはっきりと感じた。
 頭の中でなにが起きているにせよ、ゼフィールの欲望は一ミリも衰えてはいないようだ。
 彼はしばらく仕事を忘れてリラックスする必要がある。そのためにどうすればいいか、パイパーはよくわかっていた。
 彼女は身をかがめ、ゼフィールの唇に向かってささやいた。「話はもうおしまいよ、ゼフィール」
「もっと楽しいことをしてくれるのかい?」ゼフィールの唇が挑発するように彼女の唇をかすめる。
「もちろん」パイパーも軽い愛撫のように唇を動かして答え、そのあとぴったりと彼の唇に重ねた。


 *この続きは製品版でお楽しみください。

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