マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ロマンス

眠れぬ夜の情熱 大富豪の結婚の条件 I

眠れぬ夜の情熱 大富豪の結婚の条件 I


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ロマンス大富豪の結婚の条件
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★★1
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


著者プロフィール

 ジェニファー・ヘイワード(Jennifer Hayward)
 悩めるティーンエイジャーだったころ、姉のハーレクインをくすねて読んだのが、ロマンス小説との出会いだった。19歳のとき、初めて書いた小説を投稿するも、あっけなく不採用に。そのとき母に言われた「あなたにはもっと人生経験が必要ね」という言葉に従い、広報の職に就いた。名だたる企業のCEOと共に世界中を旅して回った経験が、確かに今の仕事に役立っているという。2012年、ハーレクインの新人作家コンテストで入賞し、ついにデビューを飾った。カナダ、トロント在住。

解説

500万ドルで彼女を買う。それが、大企業の帝王の誘惑だった。

母のせいで破産した日、オリヴィアは家を飛び出した。以来、1年間ミラノで息をひそめて暮らしていた。ある日、彼女はトニーという男性と出会い、久しぶりに楽しい時間を過ごした。ところが家まで送ってくれた彼は、部屋に入ったとたん豹変した。彼の本名はロッコといい、ミラノの富豪一族の出身だった。オリヴィアを、自分の祖父をたぶらかした魔性の女と決めつけ、本性を暴こうとしたのだ。ひどい誤解だ。オリヴィアは必死で身の潔白を訴えた。初めて覚えた胸のときめきを、屈辱にぬりつぶされながら。

■コロンビア大学で出会い、無二の親友となった現代の貴公子たち4人の恋愛事情を、4人の新人作家たちが華麗に描く4部作のスタートです。第1作目はミラノの大企業グループの帝王、ロッコの物語。お楽しみください!

抄録

 オリヴィアはぽかんと口を開けた。〈ハウス・オブ・モンデッリ〉で私の服を売る? 私などなんとも思っていないはずなのに、どうしてそんなことをしてくれるの?
「なぜなら、君は僕が望むものを持っているからだ、オリヴィア」心を読んだように、ロッコは唇をゆがめて答えた。「これから一年、〈モンデッリ〉の顔になってほしいんだ。ブリジット・トーマスとの契約は更新しない。君には年五百万ドルの契約を申し出よう。モデルに復帰して僕のブランドを大いに活気づけ、ふたたび人々の注目を集めてくれ」
 オリヴィアの気持ちは沈んだ。「もうモデルはしないわ。そういう生活は終わったの」
 ロッコはうなずいた。「デザインをしたいのはわかる。心はそこにあるんだろうな。だが夢のために犠牲にするのがたった一年――一生のうちの十二カ月なら、そう大変なことではないはずだ」
「いいえ」かすれた声の調子は激しかった。「二度とモデルはしないわ」
 ロッコはオリヴィアをじっと見た。「なぜだ? なにがあって、すべてを捨てた?」
 最後のファッションショーの日に知らされたのは、ひと月前にも一緒に仕事をした親友の、薬物の過剰摂取による死だった……。暗く恐ろしい記憶がオリヴィアの頭をよぎり、指が冷たい御影石のカウンターをつかんだ。あの夜、私は完全に壊れた。重圧に満ちた人生に押しつぶされそうになったから、二度と戻らないと決めたのだ。
 オリヴィアは顔を上げた。「理由なんて関係ないわ。私はモデルを辞めたし、戻る気はない」
 信じられないといった彼の表情が、さらなる驚きに満ちた。「君が契約を破ったル・シエル社への違約金三百万ドルも、帳消しにしてやろう」
 オリヴィアは深く息を吸った。なんてこと、ロッコは私のあらゆる弱みを突いてくる。違約金の件は、ぜひとも解決したかった。そうすれば世間にも顔向けができる。しかし、復帰には承諾できなかった。「いやよ」
 ロッコは肩をすくめた。その目は冷たく、抜け目ない。「だったら、荷造りを続けるんだな」
 彼女は絶望した。「作品は目にしたでしょう? すばらしいと思うわ。ちゃんと見れば、〈モンデッリ〉の秋冬コレクションにぴったりだとわかるはずよ。ジョヴァンニが考えていたように、世に出すことはできない? 私かジョヴァンニの名前をつければ、あなたが望むような話題になるわ。私がモデルをする必要はないでしょう」
 ロッコはかぶりを振った。「君にデザイナーとしての名声はない。僕は君を〈モンデッリ〉の顔にしたいんだ。それ以外の取り引きはしない」
「だったら断るわ」モデルをするくらいなら、道で物ごいをしたほうがましだ。
「考える時間をやろう」ロッコはそう言ってカウンターを離れた。「二度は尋ねない。その間、僕のもう一つの申し出も考えておいてくれ」
 その申し出とはなんなのか、オリヴィアはきくのが怖かった。
「マスコミには、僕たちの関係性も大いに話題にしてもらいたいんだ。だから君が〈モンデッリ〉の顔になると言ってくれたら、同時に僕たちの婚約を世界に向けて発表する。いわばオリヴィア・フィッツジェラルドというブランドと〈ハウス・オブ・モンデッリ〉というブランド――世界的に有名な“二大ブランド”が結婚するわけだ」
 オリヴィアはあっけにとられ、めまいのような感覚に襲われた。冗談でしょう? そうに決まっている。ただし、ロッコの美しい顔はかけらもおもしろがっていなかった。「ばかげた考えだわ」
「天才的な考えだ。すばらしい宣伝になる」
 オリヴィアはかぶりを振った。「お互いに嫌いなのに、どうして世間に対して愛し合っているふりができるの?」
 彼の唇が皮肉な笑いでゆがんだ。「だとしても体の相性は違うんじゃないか、リヴ。僕たちは嫌い合っているかもしれないが、玄関先でのキスの件を否定するわけにはいかないだろう、美しい人《ベツラ》」
「だからって婚約なんて……」オリヴィアは弱々しく言った。「婚約は本物? それともうそなの?」
「本物?」ロッコの視線は容赦なかった。「金のために祖父を利用した男たらしを、僕が本当の意味での婚約者にすると思うか?」
 怒りに駆られ、オリヴィアは体の両脇でこぶしを握った。「あと一度しか言わないけれど、私は彼を利用したりしていないわ」
「そんな話はどうでもいい」ロッコは手を振った。「今ではなにもかも取るに足りないことだ。僕は、君が苦境を脱する方法を提案した。婚約は〈モンデッリ〉との契約が切れるまでの間だ。契約満了となったら、僕たちは別々の道を行く――今風に言えば、関係解消というやつだ。君は〈モンデッリ〉で自分の服が作れるし、僕は作業のすべての段階で支援する」
 今度こそ、オリヴィアは言葉を失った。婚約者のふりをしろですって? モデルとしての演技力なら身につけているけれど、そんなものではとても足りない。「絶対にごめんだわ」きっぱりと言う。「二度とモデルには戻らない。あなたの提案がそれだけなら、断るしかないわね」
 ロッコは肩をすくめた。「どうするかは君しだいだ。一週間後に来てくれ。申し出を拒むなら、このアパートメントは君の住まいではなくなるぞ。代替案を考えておくんだな」

 *この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。