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報酬はチョコレートで

報酬はチョコレートで


発行: アンジェリカ
シリーズ: アンジェリカ
価格:900pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★☆☆☆2
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解説

超わがままツンデレ白騎士の見習い従者になった柚子は!? 

異世界にトリップしてしまった柚子は帰る方法が見つからず、天気読みのソニアのもとでひっそりと暮らしていたが、1年が過ぎたある日、突然白騎士様が現れた。柚子に見習い従者になれという。騎士について王都に行かなければ、ソニアに会えなくなるらしい。柚子は仕方なくかっこいいけど超わがまま!な白騎士シュテファンジグベルトの従者になることに。……もしかして私、男の子に間違われてる!? 

元の世界に帰りたい女の子と見守るツンデレ騎士のラブファンタジー! 

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

抄録

 ぎゅむむと、鈍い痛みが私の両頬を襲う。心地よいまどろみが突然に破られて、理不尽に与えられ続ける頬の痛みに眉間に皺が寄る。
「……明日はお休みにしましょう。朝もゆっくりと休んでいいですよ」そう優しいラズールさんに優しく言われたのに。むに──、と頬を横に強く引っ張られているのはなぜなのでしょうか? 
 窓の外からは、明らかに早朝を告げている小鳥の囀り。
 白い光が差しこむ室内が眩しくて、ついでにものすごく眠たくて、私は目蓋を半分しか持ち上げられないまま尋ねた。
「にゃにを、するんですか?」
 摘まれた頬と寝起きすぎる頭のせいで、呂律も思考も回らない。
「主より寝とぼけてどうするのだ? 朝だ。起きろ」
 あぁ。やっぱり朝だった。そして目前のピカピカと眩しいのは、白騎士様の金髪なわけで。私の頬を容赦なく引っ張るのも、もちろん白騎士様だ。
「……きょうは、おやしゅみをいただいているんでしゅ」
 白騎士は、頬を摘んだ手を放してくれない。
 無駄な抵抗とわかってはいても、私は布団をギュッと握る。昨夜の就寝は、闇の刻の終わりも近かった頃だ。まだまだぜんぜん寝足りない。
「俺は今日は休まぬ。俺が休まぬということは、従者のお前も休む必要はない!」
「えぇぇぇ」
「わかったら、さっさと支度をしろ」
 そう言うと一息に私の布団の上がけを剥がして、白騎士は部屋を出ていった。
 剥がされた布団から、ぬくぬくに暖かかった空気が逃げ出す。見ればご丁寧に窓まで開けてくださったようで、朝の冷たい空気がふんだんに部屋に入ってきている。
「寒い……。眠い……」
 泣く泣く身支度をすませて部屋を出ると、隣の部屋で私を待ち構えていた白騎士に叱責を受ける。
「なんだ、そのだらしのない髪は!?」
 私の髪は四方八方へと跳ねていた。
「突然起こされたので、髪まで手が回りませんでした。それより、勝手に部屋に入らないでください」
「なんだと? お前は俺の従者だ。主が従者の部屋に入るのに断りを入れる必要はない」
「……せめて、ノックくらいあってもいいのでは?」
「そんなものは必要ない。面倒だ」
 乙女の寝室に!! という類の怒りはもちろんぶつけられないので、私は口をつぐむしかない。
 ふん。と勝ち誇ったように鼻で笑われてから、部屋を出る白騎士の後についていく。こんな早朝からなにをしようというのだろうか? まだ明の刻の半ばくらいだ。
 白騎士の後ろを小走りに追いながら長い足を憎々しげに睨む。身長差故のコンパスの違いを、もちろん白騎士は考えてはくれない。
 いくつもの廊下を抜けて、階段を下りて、たどり着いたのはガランとした土の更地が広がる場所だった。
「ここで待っていろ」
 そう言うと、白騎士は更地の奥へと歩いていく。不思議に思い見ていると、立ち止まった白騎士が剣を抜いた。
 振り上げ、下ろし、構える。黙々と剣を振り始めた白騎士の姿を見て、ようやく理解できた。ここは多分、騎士の訓練場なのだ。
 そう思って見ると、土の更地やその端にいくつも立てられているカカシのようなものの意味もなんとなくわかってきた。なるほど、こんな広い訓練場があるということは、ここは騎士の宿舎のような建物なのかもしれない。白騎士個人の家にしては広すぎるけれど、宿舎とか寮と考えたら納得がいく。俺の家って言っていたけど、みんなの家じゃないか。
 白騎士は早朝の自主訓練に来たようだ。
 騎士たる者、日々の鍛練こそが大切。そういうことなのだろう。それはわかった。でも、自主練にお供は必要ないと思われます!! 
 白騎士が黙々と剣を振り始めて、どのくらいたったのかはわからない。さっきの鐘の音は朝の刻のものだから、たぶん一時間は過ぎているだろう。ちらほらと他の騎士たちも訓練へやってきだした。訓練場に入ってきた騎士たちに、怪訝な目で見られるのにも慣れてきた。
 不思議に思われるのも仕方ない。明らかに私の存在は場違いだ。
 ここへ来る者は騎士ばかり。従者を伴っている騎士は、一人もいなかった。
 なぜ早朝から、寒い野外にぼんやりと突っ立っているのか私にもわからない。本当なら、まだ暖かい布団の中で眠れたはずなのに……。
 寒くて眠い。おまけにお腹も空いてきた。
 訓練場がにわかにざわついて、私は虚ろになりかけた視線をそちらに向ける。白騎士が訓練を終えたようで、そこへ騎士たちが次々と挨拶へ参上しているようだ。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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