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すれ違う心 テキサスの恋 20・21

すれ違う心 テキサスの恋 20・21


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクインSP文庫テキサスの恋
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ダイアナ・パーマー(Diana Palmer)
 シリーズロマンスの世界で今もっとも売れている作家の一人。総発行部数は4200万部を超え、ニューヨークタイムズを含む各紙のベストセラーリストにもたびたび登場。かつて新聞記者として締め切りに追われる多忙な毎日を経験したことから、今も精力的に執筆を続けている。ジョージア州在住。大の親日家で、日本の言葉と文化を学んでいる。家族は夫と息子の三人。

解説

『ジョブ・ドッド』―昔から犬猿の仲の男性ジョブにコンピューターの使い方を教えることになったサンディ。案の定、なにかにつけて言い争いを繰り返してしまう。そんなある日ともに参加したパーティで、彼女はジョブから熱いキスを浴びせられ……。

『初恋にさよなら』1週間前に父を亡くしたダナは遺言書を読んで愕然とした。相続の条件として、大牧場主ハンク――17歳のときから慕い続けている人との結婚が記されていたのだ! とまどうダナに彼が提案する。「書類の上だけで結婚しよう」
著者の代表シリーズ〈テキサスの恋〉より名作短編を2話収録!
*本書に収録されている『初恋にさよなら』は、既に配信されている作品と同作品となります。ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 ジョブを無視できると思ったのはまちがいだった。彼はすぐに追ってきた。階段をのぼり、ためらいもせずに寝室に入ってきた。
「どういうつもり?」サンディは怒って彼と向き合った。「私はくたくたなの! テッドと片をつけてちょうだい。言われなくてもわかってるわよ。あなたのボスはテッドで、私はアドバイザーですもの。ビジネスに口をはさむ権限はないわ」
 彼のシャツから目をそむけた。前がはだけ、黒っぽい色の胸毛がのぞいている。彼を見るのもいやだった。
「僕の落度だ。ミッシーを責めてほしくない」
 サンディはふっと息をついてベッドの端に腰を落とし、ほつれた髪を顔から払った。ジョブの方は見なかった。「私は何も言うつもりはないわ」冷ややかに言う。「でも、テッドには言い分があるんじゃないかしら」
「それはわかっている」
 サンディは額をこすった。「ひどい頭痛がするの。出ていく時にドアを閉めていって」
 ジョブは出ていかなかった。「ミセス・バードにアスピリンを持ってこさせようか?」
「持っているわ。のみたければのむわよ」サンディは軽蔑をこめたきつい目を彼に向けた。
 ジョブのあごがこわばった。「君はオフィスで上司とキスをしたことは一度もないって言うのか、サンディ?」
 嘲りは空振りだった。
「私の上司は紳士よ」サンディは声を荒らげもせずに言った。「ハーバード大学で経営学を修めた人で、とてもたしなみがあるわ。女性をソファに押し倒そうなんて夢にも思わないでしょう。ましてや部下をね」
 ジョブの目が険しくなった。彼はその目をゆったりしたジャケットからその下の胸のふくらみへと走らせた。表情がわずかに変化する。
「そいつは君をソファに押し倒したとしても、その後に何をするか果たして知っているのかな?」かつて一度もサンディに対して使ったことがない口調で、彼は言った。
 サンディは唖然として彼を見つめた。突然、室内が妙に静まり返るのを意識した。見据えているジョブのグレーの目を、自分の息が乱れるのを、心臓がどくどくと打つのを意識した。
「あなたにそんな……そんな口を……きかれる筋合いはないわ」声が喉に詰まった。
「もしかすると、君が気づいていないだけで、僕にはその筋合いがあるかもしれない」ジョブは意地悪く言った。
「ミッシーにならあるでしょうね」サンディはつんとして言った。
「少なくとも、彼女は自分が女だってことがわかっている」ジョブは声を和らげて言った。
 サンディはまばたきもせずに彼を見つめた。まるで裏切られたような気持になるなんて、ばかげている。けれど、仕方なかった。「それはよかったわね」挑発するように言う。
「君がいまだかつて決してしないことが一つあるな。それは僕に気があるってそぶりを見せることだ」彼はくだけた口調で続けた。「あいにくだな。いくつか学べることがあるだろうに」
 サンディは真っ赤になった。動揺して言う。「私は男性に媚を売ったりしないわ」
「そうだろうとも。君は偉すぎて、そんなくだらないことを真剣に考えられないってわけだ。男をどう扱うべきか、お母さんからじっくり教育されたんだろう」
 サンディは立ち上がった。「母のことをとやかく言わないで!」
 ジョブの眉が持ち上がった。「とやかく?」
「彼女がどんなふうだったか誰もが知っているわ」サンディは怒りをみなぎらせて言った。「彼女は父を捨ててほかの男と駈け落ちし、それから少ししてまた別の男に走ったの。彼女はどの男にも満足できなかったのよ」苦々しく続ける。「私は彼女とはちがうし、彼女みたいには決してならない。私は男なんかいらないわ!」
 ジョブは黙りこんだ。彼はサンディの青ざめた顔をじっと見た。やがてその視線は、脇できつく握りしめられている彼女の両手に向けられた。
「そうだったのか」彼は独り言のようにつぶやいた。「コリーンが現れるまでテッドが女嫌いだったのは知っていた。だが理由は知らなかった」彼はあごをこわばらせた。「きっと彼女のことが影を落としていたんだな――君にもテッドにも」
 サンディは背筋をのばし、あごをそびやかした。「母のことは、あなたにはなんの関係もないわ」
「それは意見が分かれるところだが、いまのところはそういうことにしよう」
「私をつつき回すのはそれで終わり? だったら休みたいわ。ヒューストンからの長旅だったから」
 ジョブはジーンズのポケットに両手を入れてサンディを眺めた。「明日バーベキューをやることになっているんだ。テッドの馬のオークションに合わせて」
「そう。あなたとミッシーはお楽しみだわね」サンディはとげとげしく言った。「私は行くつもりは毛頭ないわ。それで安心した?」
 ジョブは顔をしかめた。「どこからそんな考えが出てくるんだ?」
 サンディは陰気に笑った。「いまいましいけれど、あなたが私のことをどう思っているか知っているわ」彼女は低い虚ろな声で言い、背中を向けた。「昔から知っていたわ」
「僕が君をどう思っているって?」ジョブは別人のような口調できいた。
「あなたは私を軽蔑し、毛嫌いしている」サンディは背を向けたままで答えた。「私が知らないとでも思っていたの?」

*この続きは製品版でお楽しみください。

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