和書>小説・ノンフィクション>エンターテインメント小説>ハードボイルド小説
著者プロフィール
龍 一京(りゅう いっきょう)
元警察官、そして作詞家であり歌手、現在はエンターテイメント作家として活躍中。「小説は作家から読者への一方通行であり、読者のみなさんとのコミュニケーションが無いのが残念だ」という考えから、日本全国で積極的に講演会を開催している。『非情刑事』『非情刑事2』『非情刑事3』『女豹復讐鬼』『女豹狩り』『女豹闇稼業』など著書多数。
元警察官、そして作詞家であり歌手、現在はエンターテイメント作家として活躍中。「小説は作家から読者への一方通行であり、読者のみなさんとのコミュニケーションが無いのが残念だ」という考えから、日本全国で積極的に講演会を開催している。『非情刑事』『非情刑事2』『非情刑事3』『女豹復讐鬼』『女豹狩り』『女豹闇稼業』など著書多数。
解説
極東剛仁会の連中がわたしをつけて狙っている、襲うのなら、いつでも襲って来るがいい――。
失踪した恋人の手がかりをつかむため、広域暴力団の傘下にある風俗店に単身乗り込んだ女刑事・藍崎みずき。縄張りを荒らされ激怒した連中は、彼女の命を狙い行動を開始した……。
失踪した恋人の手がかりをつかむため、広域暴力団の傘下にある風俗店に単身乗り込んだ女刑事・藍崎みずき。縄張りを荒らされ激怒した連中は、彼女の命を狙い行動を開始した……。
目次
第四章 誘いの罠
第五章 追い込み
第五章 追い込み
抄録
「てめえは! 野郎……」
川島が呻くような声を出して身構えた。
前にこっぴどくやられている。それを根に持っていた川島は血相を変えていた。カウンターの下に隠していたナイフを、握り締めた。
「長山夫婦と子供はどこにいるのよ……」
みずきが目をすえてにらみつけた。
「うるせえ、のこのこ姿を出しゃがって! ぶっ殺してやる……」
喚くなりカウンターを飛び出した川島が、手に持ったナイフを振り翳《かざ》して、突っかかって来た。
瞬間、腰に差し込んでいた拳銃を抜いたみずきが、ちゅうちょせず川島に向けて銃を炸裂させた。
うわー! と絶叫した川島の体が弾かれて真後ろに倒れた。
「ナメるんじゃないよ……」
怒りを吐き出したみずきが、また、倒れて血だらけになっている川島の太股に向けて、引き金を引いた。
「うわ……! や、やめろ、やめてくれ……」
川島が情けなく喚き立てた。
「三人がどこにいるか、言わなければ頭をぶち抜くわよ」
厳しい言葉を叩きつけたみずきが、銃口を頭に向けて脅した。
「言う、言うからやめてくれ。女は二階の客室にいる。うう……」
顔をしかめた川島は、いっぺんに気勢を削《そ》がれた。抵抗する余裕を失い、ブルブル震えていた。
「客室だって!?」
「そ、そうだ。綿貫、弁護士の綿貫と一緒に……」
「なんですって!?」
みずきが顔色を変え、さらに厳しく責め立てた。
「長山と子供はどこにいるの!」
「うう……男と子供は三階にいる……」
「嘘じゃないわね!」
みずきが、弁護士ともあろう者が、と思いながら厳しく念を押して、銃弾をぶち込んだ腹を思い切り蹴上げた。
「うぐ……」
真っ蒼になって血反吐《ちへど》を吐いた川島が、腹を押さえてのたうち回り、
「本当だ、う、嘘じゃねえ……」
と、苦し紛れに呟いた。
そんな川島を冷たく見下げたみずきは、もう一度苦しんでいる川島の腹を力一ぱい蹴上げ、さっと踵《きびす》を返して階段を駆け上がった。そのみずきが、思わず脚を止めた。
「警部補……」
唖然としたみずきの前に、大谷を後ろから羽交絞めにして、サバイバルナイフの刃を喉に突きつけた矢部が立ちふさがった。
なぜ大谷警部補が人質に――。
「おとなしくしろ、てめえの上司がぶっ殺されてもいいのか! 女のくせに極東剛仁会をナメやがって。銃をすてろ……」
「………」
「銃をすてろと言っているんだ!」
矢部がしわがれ声で喚き立てた。
脚を止めたみずきの顔が引きつった。上司が人質に取られていてはさすがに手を出せなかった。
「銃をすてろと言っているのが聞こえねえのか! 喉をかき切るぞ!」
川島が呻くような声を出して身構えた。
前にこっぴどくやられている。それを根に持っていた川島は血相を変えていた。カウンターの下に隠していたナイフを、握り締めた。
「長山夫婦と子供はどこにいるのよ……」
みずきが目をすえてにらみつけた。
「うるせえ、のこのこ姿を出しゃがって! ぶっ殺してやる……」
喚くなりカウンターを飛び出した川島が、手に持ったナイフを振り翳《かざ》して、突っかかって来た。
瞬間、腰に差し込んでいた拳銃を抜いたみずきが、ちゅうちょせず川島に向けて銃を炸裂させた。
うわー! と絶叫した川島の体が弾かれて真後ろに倒れた。
「ナメるんじゃないよ……」
怒りを吐き出したみずきが、また、倒れて血だらけになっている川島の太股に向けて、引き金を引いた。
「うわ……! や、やめろ、やめてくれ……」
川島が情けなく喚き立てた。
「三人がどこにいるか、言わなければ頭をぶち抜くわよ」
厳しい言葉を叩きつけたみずきが、銃口を頭に向けて脅した。
「言う、言うからやめてくれ。女は二階の客室にいる。うう……」
顔をしかめた川島は、いっぺんに気勢を削《そ》がれた。抵抗する余裕を失い、ブルブル震えていた。
「客室だって!?」
「そ、そうだ。綿貫、弁護士の綿貫と一緒に……」
「なんですって!?」
みずきが顔色を変え、さらに厳しく責め立てた。
「長山と子供はどこにいるの!」
「うう……男と子供は三階にいる……」
「嘘じゃないわね!」
みずきが、弁護士ともあろう者が、と思いながら厳しく念を押して、銃弾をぶち込んだ腹を思い切り蹴上げた。
「うぐ……」
真っ蒼になって血反吐《ちへど》を吐いた川島が、腹を押さえてのたうち回り、
「本当だ、う、嘘じゃねえ……」
と、苦し紛れに呟いた。
そんな川島を冷たく見下げたみずきは、もう一度苦しんでいる川島の腹を力一ぱい蹴上げ、さっと踵《きびす》を返して階段を駆け上がった。そのみずきが、思わず脚を止めた。
「警部補……」
唖然としたみずきの前に、大谷を後ろから羽交絞めにして、サバイバルナイフの刃を喉に突きつけた矢部が立ちふさがった。
なぜ大谷警部補が人質に――。
「おとなしくしろ、てめえの上司がぶっ殺されてもいいのか! 女のくせに極東剛仁会をナメやがって。銃をすてろ……」
「………」
「銃をすてろと言っているんだ!」
矢部がしわがれ声で喚き立てた。
脚を止めたみずきの顔が引きつった。上司が人質に取られていてはさすがに手を出せなかった。
「銃をすてろと言っているのが聞こえねえのか! 喉をかき切るぞ!」
本の情報
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