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傲慢な公爵の陥落

傲慢な公爵の陥落


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル
価格:700pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 キャロル・モーティマー(Carole Mortimer)
 ハーレクイン・シリーズでもっとも愛され、人気のある作家の一人。1978年にイギリスでデビューして以来、これまでに刊行された作品は実に百冊を超える。十四歳のころからロマンス小説に傾倒し、アン・メイザーの作品に感銘を受けて作家になることを決意した。キャロルは三人兄妹の末っ子としてイギリスはベッドフォードシャー州の小村で育った。一時は看護師を志したが、転倒した際に痛めた背中が治りきらず断念。その後、某有名文房具メーカーのコンピューター部門に勤め、そこで働く間に時間を見つけて小説を書くようになった。物語を書くときに一番楽しいのは、ヒロインとヒーローの性格を考えるとき。書いているうちに徐々に主導権がヒロインとヒーローに移り、いつのまにか彼らが物語を語りはじめるのだという。現在キャロルは“イギリスで最も美しい場所”マン島に、夫と子供たちと住む。

解説

美貌の貴公子に恋した娘は、自分が囚われの身とも知らず……。

両親を亡くしたのを機に、自分が里子だったと知った19歳のリゼット。今は、質素だけれど平穏に暮らしてきた田舎の農場を出て、実の母だという女性を手伝ってパリの酒場で働いている。ある日、クリスチャンと名乗る伯爵と出会い、高貴で美しい彼とたちまち恋に落ちた。そして、一緒にイギリスへ渡ろうと誘われると、リゼットは冷たい母のもとを離れ、初めての恋に懸けることにした。ところが、いざ到着したあとで、隠されていた真実を知り愕然とする。じつはクリスチャンの正体は諜報員として働くイギリスの公爵で、彼女は人質としてこの国へ連れてこられたのだった!

■エリザベス女王に賞賛された名作家キャロル・モーティマーによる〈孤高の公爵シリーズ〉の第6弾です。いよいよシリーズ完結となる本作は、あっと驚く展開が待ち受けているハラハラドキドキのドラマティック・リージェンシー。堂々のフィナーレをご堪能ください!

抄録

「ぼくを心配してくれるきみはじつにかわいらしいよ、リゼット」クリスチャンは誘いかけるようにゆったりした調子で言った。「だが、ぼくのために悩む必要はまったくない――」
「悩まずにはいられませんわ」リゼットは興奮して立ち上がった。「あなたが危険にさらされているのはわたしのせいなのに」
 クリスチャンは彼女のせいだとは少しも思えなかった。エレーヌ・ルソーがクリスチャンのことも、彼がパリにいる理由も怪しんでいるという確信は刻一刻と増してきている。もはやサンクルー伯爵のふりをしてパリに滞在し続けるのは危険というところまで来てしまったのだろうか?
 もしそうだとしたら悔しいかぎりだ。フランスに来る前、この伯爵としての身元を確立するために、あれほど労力をかけて緻密に計画してきたというのに。
 それに、だとすると、パリにいられるのも今夜までかもしれない。
 リゼットと過ごせる夜も今夜しかないということか?
 クリスチャンはブランデーのグラスを脇のテーブルに置き、けだるげに立ち上がった。「そのボンネットと外套を脱いだほうがいい。もっとくつろげるはずだ」
「これ以上くつろぐつもりはありません」
「いや、くつろぎたいはずだ」クリスチャンはリゼットに近づくと、彼女が抵抗するのも無視してボンネットのボタンをはずして脱がせ、首元の結び目をほどいて外套も脱がせた。それらを袖椅子の上に置き、リゼットのほうを振り返る。「このほうがずっといい」満足げに言いながら、手袋のはめられたリゼットの両手を片手で握った。
 彼女の着ているこの質素な黒いドレスはあまり好みではない。彼女にはもっと明るい色が似合う。そのきめ細やかな肌の色を損なうことなく、引き立たせるような色が。だが、炉火に照らされた彼女の髪は赤銅のごとく光り輝き、炎の熱に温められた彼女の頬にはいくらか赤みが戻ってきている。
 リゼットはボンネットと外套を手際よく脱がされたことにいくぶん困惑しているようだ。「一、二分しかここにいられないと言ったはずで――」
「きみが悩む必要はまったくないんだ、リゼット」クリスチャンはなだめるようにやんわりと言った。「さっきも言ったとおり、今夜は一緒に……」驚愕の色を浮かべたリゼットの目をじっと見つめながら、ゆっくりと頭を下げ、彼女の顔に顔を近づけた。
 リゼットの頭はくらくらし始めた。このとてつもなく人の心を惹きつける男性が、サンクルー伯爵クリスチャン・ボーモンが、またしてもわたしにキスをしようとしているのだわ。
 じっと見下ろしてくるすみれ色の瞳にすっかり魅了され、体が動かない。すると、伯爵の唇がそっと唇をかすめた。
 クリスチャンの大きな手に両手を握られたまま、もう一方の彼の腕が腰に巻きつき、ぐっと引き寄せられる。彼の胸が硬い筋肉でおおわれ、がっしりと力強いことに、リゼットはすぐさま気づいた。
 キスをされたことは生まれてから今日まで一度もなかったけれど、もし経験があったとしても、クリスチャンのキスで感じたようには感じなかったに違いない。まるでいまにも体がふわりと浮き上がってしまいそう。彼の腕が腰に巻きついて支えてくれているおかげで、なんとか地面に足をついて立っていられるような気分だ。
 パリに来てからの生活はひどく惨めだった。何もかもが見慣れないことばかりで、居心地が悪くてたまらなかった。自分の居場所はもうどこにもない気がして何週間も不安と絶望に打ちひしがれていたけれど、こうしてクリスチャンの腕に抱かれ、キスをされていると、圧倒されるほどの喜びがわき上がってくる。
 いまここで、この瞬間だけはすべてを忘れ、ただこの男性の腕に抱かれていることにうっとりと酔いしれていられるのだ。
 リゼットはクリスチャンの手から両手を引き抜くと、彼の筋肉質の胸を撫で上げ、両肩をつかんで背伸びをしながらキスを返した。キスがうまくないのはわかっているけれど、こみ上げてくる高揚感と興奮で未熟さを補えていますように。
 いいぞ――ああ、そうだ、すごくいい。キスを深めながら、クリスチャンは心のなかで満足げにつぶやいた。リゼットの閉じた唇に問いかけるように舌を軽く走らせると、彼女が一瞬ためらうのを感じたが、柔らかくふっくらした唇はクリスチャンの侵入を受け入れるように開いた。しっとりと迎え入れるように熱を帯びた彼女の口内に、するりと舌をすべり込ませる。
 リゼットの舌が最初はためらいがちに、やがて大胆に舌にからんでくると、クリスチャンは低くうめいた。その親密なキスに体がすぐさま反応し、ぴったりしたズボンのなかで男の証が耐えられないほど鬱血してふくらんだ。
 クリスチャンはリゼットの体にぴたりと体を押し当て、いっそう激しくキスを深めた。舌で甘い口のなかを探ると、彼女がそれに反応するようにうめく声が聞こえる。同時に両手で彼女の背中をせわしなく上下に撫でまわした。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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