マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションボーイズラブ小説ライバル

決戦はバレンタイン!

決戦はバレンタイン!

著: 剛しいら
発行: フロンティアワークス
レーベル: ダリア文庫e
価格:578円(税込)
10ポイント還元
形式:XMDF形式⇒詳細 
対応端末:パソコン ソニー“Reader”
みんなの評価 ★★★★☆4
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


著者プロフィール

 剛 しいら(ごう しいら)
 6月9日生まれ東京都出身。魚座・A型。趣味は映画・舞台・格闘技・F1鑑賞。プラチナ文庫、ルビー文庫、アズ・ノベルズなどで作品を多数発表。

解説

 大手飲食グループの四男・伊国志郎は、23歳にしてトップパティシエとして活躍している。同僚に馴染めない志郎だったが、クリスマスケーキコンペのために移動してきた、同年代の村岡朋樹と親しくなりたいと思う。けれど、村岡の怜悧な美貌と冷たい態度、なにより美的センスに志郎はライバル心を煽られ、ついついケンカ腰に……。しかも負けたら言う事を聞くと約束させられてしまい……!?

目次

決戦はバレンタイン!
あとがき

抄録

「志郎を見た瞬間、押し倒したいってマジで思ったんだよ。社長の息子だからな。これでも遠慮してたんだぞ」
「……ウソだ……ありえねぇ」
「初日から、家にまでついてくるしな。今日だって、帰らないで、朝からずっと俺にまつわりつきやがって。可愛い顔して、フォンデュなんて嬉しそうに食ってんじゃねぇよ」
 シャツを投げ捨て、ジーンズのベルトに手をかけながら、村岡はいらついた様子で言った。
「俺だって、友達を押し倒したりはしない。志郎とは……友達なんて、つまんない関係で終わりたくないんだ」
「……友達は……つまんなくなんかないよ」
「抱きたい相手との友情ごっこなんて、俺にとっちゃストレスのもとになるだけだ」
 村岡はジーンズを下ろし始めた。すると着ていた下着がちらっと見える。グレーのヒップハンガー、普通のデザインだった。
「カノジョがくれたパンツ、何で穿かないの? カノジョじゃないから?」
「まーた、そうやって、気があるみたいな言い方する。どっちかはっきりさせろ。俺を好きなら、好きって認めちまえよ」
 むにゅと頬を片手で掴まれた。
「いはいらろ……」
 文句をさらに言おうとしたら、村岡の唇が志郎の口を塞いでいた。
「んっ……」
 頬を手で強く押さえられているから、自然と口が開いたままになってしまう。そうなると舌の侵入を拒むのも難しかった。
 気がつくと、村岡が描いた人型の上に、すっぽりと体が重なっていた。志郎がこんな格好で横たわることを想像して、村岡が描いたかのようだ。
 村岡のキスはうまい。このままでは快感に負けて、志郎の思考は完全に停止しそうだ。
 キスだけで終わる筈はない。
 村岡の手は、またもや志郎のものを弄り出す。
 弄られるのは気持ちいい。全身を優しくタッチされるのも最高だ。
 けれどその先は、果たしてどうなるのか。
「む、村岡。おまえ、やるほう?」
 執拗にキスしてくる村岡の顔をどけながら、志郎はたまらずに訊いていた。
「ああ、やりたいほうだ。ふられたカノジョのことなんて、綺麗に忘れさせてやっから」
「無理。そっちは無理だ」
 かといって、志郎が村岡をやるなんてことは、ほとんど不可能に思える。こういう展開になって、村岡はますます男らしくなっていくばかりだ。逆なら男相手でもどうにかなるかなんて、一瞬甘いことを考えたが、村岡相手にそれは絶対に無理そうだった。
「村岡ーっ」
「ああ、やかましっ。村岡、村岡って、俺の名前は朋樹だ」
「誰が朋樹なんて、呼んでやるもんか」
 村岡は再びキスしようとしてくる。志郎は顔を左右に振って、抵抗を試みた。
「焦らすなよ。そんなに嫌か。だったら今すぐ帰れ。仕事も辞めてやっから、二度と志郎の前に顔ださないし」
「お、脅すのか」
「解雇するって、さっき言ったのは志郎だ」
 怒りを込めて、村岡は志郎を睨み付ける。
 感情が表れると、村岡はさらにいい男になる。もしかしたら村岡は、表情を見せてしまうと惹かれる人間が多すぎて、わざと感情を出さないように努力しているのかもしれない。そう思わせるほど、生き生きとした表情の村岡は魅力的だ。
 二人はしばらく無言で見つめ合った。
 ここで志郎が逃げ出せば、村岡は永遠に志郎の前から消えてしまう。
 独占したいとまで思った、あの気持ちはいったい何だったのか。
 村岡の言う通りだ。しつこく追い回していたのは、むしろ志郎のほうだった気がする。
 あれでは誤解されても仕方なかったかもしれない。
 今だってそうだ。本当に嫌なら、噛みついてでも、殴ってでも逃げようとする筈だ。なのに志郎は、それも出来ずに村岡を見つめているだけだ。
「俺が欲しかったら、志郎からキスしろ」
 やっと口を開いた村岡は、顔を近づけてきた。
「……」
 キスしてしまったら、何をされるかは想像がつく。
 だがしなかったら、何もかもが終わってしまうのだ。
 村岡をもっと知りたい。彼がこれからどんなケーキを作って、驚かせてくれるのか楽しみだ。
 それだけじゃない。誰もが社長の息子である志郎に気兼ねしている社内で、遠慮のない村岡といると志郎はほっとする。
 触られるだけでどきどきした。見つめられる度に、何かを期待した。
 そんな気持ちがどういったところからきているのか、志郎に認める勇気がないだけだ。


*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアはここから無料でダウンロードできます。
詳しくはブンコビューアダウンロード初めての方へをご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。