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プリンスの裏切り 三つのティアラ II【ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版】

プリンスの裏切り 三つのティアラ II【ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・プレゼンツ 作家シリーズ別冊三つのティアラ
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ルーシー・モンロー(Lucy Monroe)
 アメリカ、オレゴン州出身。姉の影響でハーレクインのロマンス小説を読み始めた。大学在学中に“生涯でいちばんすてきな男性”と知り合って結婚し、子供が生まれてからは母親としての道を選んだ。十八歳の夏に家族で旅行に行ったヨーロッパが忘れられず、今も時間があれば旅行を楽しんでいる。

解説

ダネットはゴシップ雑誌に載った写真を見て、叫びだしたかった。祝賀会で魅力的な美女と踊る男性が写っている。彼は島国イゾレ・デイ・レのプリンス・マルチェッロ、そしてダネットが勤める海運会社のイタリア支社長でもある。二人はパパラッチの目を避け、ひそかにつきあってきた。でも、この写真は?愛されるのを切望していたけれど、やっぱり私はマルチェッロの秘密の愛人にすぎないのだろうか?ある晩、レストランで友人たちと食事をしているところに偶然マルチェッロが母や兄のプリンスたちと現れた。彼は私を紹介してくれるかしら?ダネットは期待したが……。

■架空の国のプリンスをヒーローに繰り広げられる、ロマンチックな3部作〈三つのティアラ〉。今作は『プリンスの甘い罠』のトマソの異母弟がヒーロー。兄弟随一のプレイボーイです。
*本書は、ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

「きみは僕のものだ」マルチェッロは笑みを消し、断固とした口調で言った。
「あなたが自由なら、私も自由よ」
 彼はいらだたしげに息を吐いた。「今はそんな話をしているんじゃない。僕がほかの女性の誘いを断れば、さまざまな憶測が飛び交っただろうと言っているんだ」
「それなら、私も自由にしていいのね?」
「だから、そういう問題じゃないと言っただろう」彼の怒りは今にも限界を超えそうだった。
「いいえ、そうよ」
「僕は便宜上の問題だと言ったじゃないか」
「じゃあ、私も誘いを断ると憶測を引き起こすような立場なら、同じことをしてもいいの? ほかの男性とデートしていちゃついても」
「僕はデートなんかしていない! 踊って、話をして、イタリアの男なら誰でもするようにちょっと戯れただけだ。それでも、きみに触れるような触れ方はしていない。したいとも思わなかった」
「あなたは着ていた服みたいに、あの女性に密着していたわ」
「僕は何も感じなかった」
「それが言い訳になるの?」
「なるさ」
「どうして?」
「きみが僕にとって特別な存在だという何よりの証拠だ。いくらきみに自信がなくても」
「みんなに秘密にしなければならないほど、私はとくに恥ずべき存在というわけね」
「特別な存在だよ。見ただけで僕を熱くさせる。ほかの女性とはいくら密着しても興奮しない。彼女はきみじゃないから」
 ダネットは心を動かされたくなかったが、それはたぐいまれな言葉だった……とりわけ、マルチェッロ・スコルソリーニのような男性の口から聞かされたとあっては。
 マルチェッロが肩に手を置き、親指で彼女の鎖骨をなぞると、ダネットは身を震わせた。「たった今僕が欲しい女性は、触れたい触れられたいと願う女性は、きみだけだ」
“たった今”という言葉さえなければ完璧だったのに。
 マルチェッロが体を寄せてきた。「これほど近づきたい女性はきみだけだ。パーティのことはすべて見せかけだよ……なんの意味もない。僕を信じてくれ、|大事な人《テゾーロ》。お願いだ」
 ダネットは胸を打たれた。人にものを頼むのに慣れていない男性が懇願している。きっと彼にとって私は特別な存在なのだ。そうでなければ、面倒な理屈をこねはじめたとき、彼はとっくに去っていただろう。ダネットはそう確信した。ましてや、欲しいのはきみだけだとはっきり言っている。
「あのブロンド美人とはベッドをともにしていないの?」
 マルチェッロはダネットに腕をまわし、彼女を守るようにきつく抱きしめた。「|とんでもない《ポルカ・ミゼーリア》! きみがいながら、そんなことするものか、|大切な人《ミーオ・プレチオーゾ》。誓ってもいい」
 ダネットは信じた。安堵感が胸に広がる。「よかった。ドンファンは好きじゃないもの」
 マルチェッロは笑った。緊張した笑い声だ。「僕はドンファンじゃない。マスコミが報じているようなプレイボーイでもない。知っているだろう。僕のことは知っているはずだ」
「ええ、知っているわ。でも、一枚の写真は千の言葉に匹敵するのよ」
「きみがカメラマンと同じ言葉しか話せないのならね。記者が撮ったのは、見知らぬふたりの人間が踊っている写真だ。それ以上の何ものでもない。でも、僕たちの描く絵を見ればわかるよ、|愛する人《アマンテ》。きみを見つめる僕の熱い目と、社交的な笑みとの違いを比べてごらん。きみに触れたくて震えている僕の手と、ほかの女性を無関心に抱いている手を」
 ダネットの脳裏に、ゴシップ写真より強烈な一枚の絵が浮かんだ。押しつけられる彼の体の感触がそれをあと押しする。マルチェッロは私を必要としている。そして私も。彼が不在のあいだ、どんなに寂しかったか。
「プレイボーイじゃないのなら、あなたは何?」
「きみが欲しくてたまらない、ただの男だ」
 マルチェッロは本当に私を求めている。その思いはダネットの体をとろけさせた。
 そして彼に触れられたときの例にもれず、ダネットの頭は働かなくなったが、まだこう訴えるだけの理性はあった。「私たちの関係を公表すべきだわ。あんな写真を見るのはもういやよ、マルチェッロ。傷つくもの」
 彼はダネットの唇の端に、鼻に、額にキスをし、次いで切ないほど優しく唇を求めた。「きみは純粋すぎるんだよ、|いとしい人《カーラ》。きっとマスコミにひどい目にあわされる。そんなきみを見るのは耐えられない。だけど二度とこんなふうに傷つけないためなら、僕はなんでもするよ」
 それも一理あると思いつつも、ダネットは言いたかった。私はマスコミに対処できる自信がある。私は強い女だもの。強くならなければいけないのだ。ところが彼女の口はキスをするのに忙しく、言うべき言葉は口にできなかった。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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