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三カ月だけの結婚【ハーレクイン・セレクト版】

三カ月だけの結婚【ハーレクイン・セレクト版】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・セレクト
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆2
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著者プロフィール

 ジェニー・ルーカス(JENNIE LUCAS)
 本屋を経営する両親のもとたくさんの本に囲まれ、アメリカ、アイダホ州の小さい町で遠い国々を夢見て育つ。十六歳でヨーロッパへ一人旅を経験して以来、アルバイトをしながらアメリカじゅうを旅する。二十二歳で夫となる男性に出会い、大学で英文学の学位を取得した一年後、小説を書き始めた。現在、幼い子供ふたりの育児に追われながらも執筆活動を通して大好きな旅をしているという。

解説

臨月を迎えたコーリーは、ウエディングドレス姿で婚約者の到着を待っていた。今からふたりだけで式を挙げるのだ。じつは婚約者はただの幼なじみで、おなかの子の父親ではない。数カ月前までコーリーは大企業のCEOエドゥアルドの秘書だった。だが、プレイボーイとして鳴らす彼の魅力の虜となり、あろうことか純潔を捧げてしまったのだ。その直後にベッドからも会社からもコーリーを締めだした彼は、彼女が妊娠したことすら知らないはずだったのだが――祭壇に現れたのは婚約者ではなく、エドゥアルドだった!「君は僕の妻になる。ただし3カ月だけだ」憤怒の声が告げた。

■2013年の大ヒット作、読みごたえあるシークレットベビー物です!

*本書は、ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン・セレクト版となります。ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 エドゥアルドは結婚してから一度も彼女に触れようとしなかった。ふたりが夜をともにしたのは、マリソルを宿したあのとき一度きりだ。コーリーの無邪気な夢をすべて満たした、完璧な夜。一夜きり。だからこそ決して忘れないだろう。ホテルのボールルームの反対側から突然感じた彼の熱く求める視線。五番街を猛スピードで南下するタクシーの後部座席でキスしたときの、セクシーな唇のぬくもり。彼の寝室に続く階段を抱かれてのぼるときに感じた、彼の黒髪のウッディでさわやかな香り。一糸まとわぬ体を彼の体でおおわれて、その黒髪をつかんだときのなめらかな手触り。世界が花火のように爆発し、数えきれないほどの夢がいっぺんに実現したとき、耳に響いた自分の叫び声。
 明日、コーリーは家に帰り、仕事をさがすつもりだ。家族と向き合い、エドゥアルドを忘れる。そうしなければならない。そうしなければ、これからの人生はあまりにわびしいものに……。
「|かわいい人《ケリーダ》」
 コーリーが振り返ると、主寝室の開いたドアの前に、仕立てのいいタキシードを着たエドゥアルドが立っていた。圧倒されるほどハンサムな彼の顔を見て、コーリーは心臓が喉元までせりあがったような気がした。
 部屋に入ってきたエドゥアルドは、シルバーのロングドレスに身を包んだ彼女をむさぼるように見つめた。「とんでもなくきれいだ」彼の声はかすれている。「今夜、男という男は残らず、僕をうらやむだろう」
「まあ」コーリーは驚き、顔を赤らめた。どう応じていいのかわからない。いままで、彼は一度もそんな言葉を口にしたことがない。夫婦として最後の夜になる今夜、コーリーは突然、まるではじめてのデートのときのようにまごまごして、自分の見た目が気になった。「ありがとう。あの、あ、あなたも」
 エドゥアルドはほほえんだ。「きみにプレゼントがある」
 彼はタキシードのポケットから黒いベルベットの箱を取り出し、コーリーの前で開いた。エメラルドとダイヤモンドのネックレスが輝いているのを見て、コーリーは唖然とした。
 彼女は唇を噛んだ。「せ、餞別みたいなものかしら?」
「そうじゃない」彼は首を振り、にこやかな笑顔を見せた。「早めのクリスマスプレゼントだと思ってくれ」箱をベッドに置いて、黒いベルベットの台からネックレスを持ちあげた。「いいかな?」
 コーリーはおどおどしながら茶色の長い髪を持ちあげ、ずしりと重みのあるネックレスを首にかけて、留め具をはめてもらった。彼の力強くて温かい手が襟足に触れて、身を震わせる。彼から離れて、鏡の中の自分の姿を見た。黒い錬鉄製のシャンデリアが放つ光を受け、きらめくグリーンの宝石に手を当てる。
「すごくきれいだわ」喉にこみあげてきた塊を押さえ込んで言った。
 鏡の中でふたりの目が合う。彼の顔から笑みが消えた。
「きみの半分もきれいじゃないさ」エドゥアルドは低い声で言った。「ほかの女性とはくらべものにならない」
 エドゥアルドは彼女のうしろに立ち、ふたりは体が触れそうなくらい接近している。急に欲望がこみあげ、その激しさに膝から力が抜けた。コーリーは目を閉じた。
「どうしてやさしくするの?」コーリーは声を詰まらせながら言った。「どうしていまになって? 終わりだっていうのに?」
 エドゥアルドは彼女のむき出しの肩に両手を置いた。「だれが終わりだって?」
 コーリーは素肌に彼の手の重みを感じ、息を吸い込んでから言った。「婚前同意書」
 エドゥアルドにくるりと体の向きを変えられ、コーリーは目を開けた。彼の体が放つ熱を感じて、自分の体も熱くなるのがわかる。
 コーリーは唇を湿らせた。彼の熱い視線が彼女の口をとらえる。「僕の欲しいものを、きみは知っているはずだ」
 自由よね。そう思って、コーリーは悲しくなった。それなのにわたしは……。結婚していたあいだに、また彼を求めるようになった。恋いこがれるように。
「もちろん知っているわ」コーリーは笑おうとした。「あなたの人生でもっとも長い三カ月に思えたでしょうね」
 エドゥアルドは彼女の頬を撫でた。「たしかに」
 コーリーは唾をのみ込んだ。「三カ月間、待って、待って……」
「地獄の三カ月だった」彼が同意する。
 コーリーは息を吐き、涙をこぼすまいとした。いちばん恐れていたことが事実だとわかったのだ。「それも今夜で終わるわ」
 エドゥアルドの視線が彼女の顔、頬、唇へとすべっていく。「ああ、そうだ」
 コーリーは震えながら顔をそらし、ベッドに置いてあったサテンのクラッチバッグをつかんだ。「支度はできたわ」
「よし」エドゥアルドはセクシーな口元に笑みを浮かべ、腕を差し出した。「ミセス・クルス」
 コーリーは息を殺して彼の腕をつかんだ。ペントハウスのホワイエに下りていって、眠っている赤ん坊を見ていてくれるミセス・マコーリフに挨拶をした。エドゥアルドはクローゼットからコーリーの白い毛皮のショールを出し、彼女の肩にそっとかけた。ふたりは下りのエレベーターに乗り、外に出た。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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