マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクション恋愛小説ロマンス小説

あなたの愛を待ちわびて

あなたの愛を待ちわびて


発行: ハーレクイン
シリーズ: MIRA文庫
価格:800pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆1
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


著者プロフィール

 ローリー・フォスター(Lori Foster)
 愛に対する確固たる信念をセクシーな作風と切れ味のいい文章で表現し、読者の支持を得ている。高校時代からの恋人である夫と三人の息子とともにアメリカのオハイオ州に住んでいる。小説を書くのは大好きだが、いちばん大切なのは、どんなときも家族だと言う。

解説

〈Ultimate〉史上、最も危険でセクシーな男が魅せる。甘く切ない片想いが、ついに動き出す――シリーズ最終話!

数多の女性と放埒の限りを尽くすアーミーにずっと恋してきたメリッサ。たった一度、事故にしては熱すぎるキスをされたが、彼は「親友の妹には手を出さない」と公言している。諦めきれないまま苦しむメリッサは、ある日強盗に襲われてしまう。そこへ偶然居合わせたのはアーミー。彼は銃口の前に立ちはだかり、固く抱いて守ってくれた。その夜、駆けつけた兄から、アーミーが何かに苦しんでいること、しばらくは女性にも触れていないことを聞く。居ても立ってもいられなくなったメリッサは家を飛び出した。愛する人のもとへと……。

抄録

 生まれてこのかた、これほど大胆な気分になるのは初めてだとメリッサは思った。アーミーをベッドに誘う――これほど思いきった行動ができるなんて。なぜか今夜は体に力がみなぎり、ずっと恋い焦がれてきた人との関係を前に進めたくなったのだ。
 職場で危ない目にあってなんとか助かったせいだろうか。アーミーが勇敢にも身を挺して守ってくれたからだろうか。
 それとも、兄にそそのかされ、無言の許しをもらったせいだろうか。
 理由はなんであれ、わたしはここに来た。そして、ほしいものを手に入れるためなら多少大胆な手を使ってもかまわないと思っている。
 アーミーはメリッサの差し出した手を取り、二人はゆるく指をからめている。たくましい体を固くし、真剣な目つきで黙ってついてくるアーミーは少しぼうぜんとしているように見える。官能的な雰囲気が濃厚に漂って足がもつれそうだ。
 アーミーの家の間取りはわからないから、一つ一つドアの中をのぞいていく。だいたいは片づいているけれど、ちり一つないというにはほど遠い。黒と白の配色のバスルームには床に一枚、シャワーカーテンのロッドにも一枚タオルが放置されたままだ。洗濯かごには汚れ物があふれ、一番上には血まみれのフランネルシャツがのっている。
 彼が銃口の前に立ちふさがって守ってくれたあの瞬間を思い出して泣きそうになるのをこらえる。わたしは昔から泣き虫じゃなかったし、泣いても何にもならない。これまで経験したことのない事態だったし、いつかがまんできずに泣いてしまうかもしれないけれど、でもアーミーの前では泣かない。
 体を張ってわたしを守ってくれた彼のほうがずっと大変な目にあったのだから。
 何を考えているのか、どういうつもりなのか、アーミーについてはわからないこともあるけれど、それでも彼のことが好き。今夜はそれでいいような気がする。
 バスルームの隣はドアが開いたままの寝室だった。唇を噛み、期待に震えてのぞきこむと、重厚な黒い家具がどっしりと並んでいる。キングサイズのベッドは乱れたまま、頭のほうにスポットライトが一つついていて、ベッドと反対側の壁には巨大な鏡がかかっている。ほかの部屋と同様、男っぽくて生活感のある部屋だ。
 メリッサのすぐ後ろに立ち、低い声でアーミーが言った。「気が変わった?」
 メリッサはかぶりを振った。
「鞭や拘束具がないか探しているのか?」
 ぱっと振り向くと、二人の目と目、唇と唇がすぐ目の前に迫った。「持ってるの?」
 アーミーの唇がぴくりと上がった。「好奇心もほどほどにしたほうがいいぞ」
 わたしをおじけづかせようとしているだけよ、とメリッサは鼻で笑った。「そんなもの持ってないくせに」
 アーミーが目を細めて凄みをきかせた。「持ってるさ、女を喜ばせるために必要なものならなんでも。女が泣き叫びながら絶頂に達するためのものなら」
 やけに自信満々なのね。「つまり……頼まれたら拘束もするということ?」
 彼の表情がさらに厳しくなる。「こんな話をきみとしたくはない」
「あら、べつにいいじゃない」なにげない態度を装っても、メリッサは内心は少しびくつき、ほんのちょっと興奮してもいた。実際に痛い目にあわされるわけではなくても、アーミーのベッドでの様子を想像するだけで体がうずく。「あなたがあの女性と話しているのも聞いたし。あの人と何をしたのかぜひ聞きたいわ」
 アーミーの厳しい表情に困惑が浮かんだ。「あの人って?」
「今夜あなたを訪ねてきていた人よ」
 アーミーがぽかんと口を開け、ぐっと引き締めた。「立ち聞きしてたのか?」
「まあね」それを認めない限り、このまま質問を続けるのは無理だろう。「わざとじゃないわ。あなたに会いに来たら彼女が先に来ていたの。じゃましたくないから待ってただけよ」
「話が聞こえるほどそばで?」
「あなたも彼女も玄関の外にいたもの。壁に耳を当てて盗み聞きしたわけじゃないわ」
 いら立ちにアーミーの息が荒くなり、右の目がぴくぴくと動いた。「ちくしょう、気がつかなかったなんて。飲みすぎたな」彼はメリッサを追い払うように手を振った。「きみがここにいるとどうも落ち着かないよ」
「お願い、帰れって言わないで」メリッサは必死に言った。「一人でいると、あの強盗のことばかり考えてしまうの、あの男に――」
「しーっ、もう終わったんだ」寝室のすぐ外の廊下で、アーミーは壁際のメリッサに身を寄せ、両手をつかんで顔の両側に押しつけた。「もう大丈夫だ」
 体と体がぴったり密着し、固くたかぶったものを下腹部に押しつけられて、メリッサは息が止まりそうになった。アーミーはボクサーパンツ一枚だから、たくましい筋肉の輪郭までも、薄地のTシャツとローライズジーンズごしにはっきり感じられる。
 アーミーの視線が彼女の顔に移り、唇にしばらくとどまり、そこからのどもとへ、胸のふくらみの頂点へと下がっていく。二人の鼻が触れあい、彼の息にウイスキーが匂う。「きみは自分で何を求めているかわかってないんだ、のっぽちゃん」
 今回はそのあだ名で呼ばれてもひるまなかった。「ううん、わかってるわ」
 彼の唇があざのできたあごを、耳たぶをなぞる。「リッシー……」その声は苦しげだ。
「わたしが求めているのはあなたよ、アーミー。あなただけなの」

 *この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。