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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ディザイア

ボスとの熱い一夜は秘密

ボスとの熱い一夜は秘密


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 エリザベス・レイン(Elizabeth Lane)
 シルエット・ロマンス初登場。ラテンアメリカ、ヨーロッパ、中国と、世界の広い地域を旅して回った。エキゾチックな場所を自分の作品に登場させるのが好き。また、故郷のユタをはじめとする西部地方を歴史ロマンス小説の舞台として魅力的に描いている。趣味はハイキングとピアノを弾くこと。最近ベリーダンスも始めたという。

解説

ボスに愛を打ち明ける前に、まさか……こんなことが起きるなんて!

幼い頃に両親を亡くしたテリは学生のときに兄も失った。そんな彼女を雇ってくれたのは、亡き兄の親友バック・モーガン――自らの力でリゾート運営会社を設立した裕福な男性だ。テリは14歳のときからバックに恋心を抱いているが、プレイボーイの彼には、ただの秘書としか見られていない。それなのにテリは、ある日、一線を越えてしまった。頭痛薬ののみすぎで意識が朦朧とした彼に求められるまま、ベッドをともにしてしまったのだ!でも、彼はすぐ眠ったから何も覚えていないはず。相手が私だということも。ところが翌日、バックの態度が以前と違うことにテリは気づき……。

■D−1671『ナニーの秘密の恋』では、心優しいナニーと年上の大富豪の恋物語を描いたエリザベス・レイン。待望の新作は、人気のボス&秘書ものです。夢うつつの情事のあと、何かと生活に干渉してくるボスに業を煮やしたヒロインは退職を宣言しますが……。

抄録

 まじめに考えないと。渓谷を車で走りながら、テリは自分に言い聞かせた。環境を変えるのは、いいことかもしれない。十四歳のときから彼に抱いていた、激しい恋心を克服できるかもしれないのだから。
 錬鉄製の門に近づくと、テリはキーパッドに暗証番号を入力した。不安で鳥肌が立つのを感じた。邸宅の中で何が起こっているのだろう?
 ドライブウェイから車で入っていくと、バックの愛犬マーフィーが庭の囲いの中ではしゃいでいるのが見えた。ロットワイラーとピットブルの血を引く雑種で、見た目は怖そうでも、人と遊ぶのが好きな穏やかな気性の犬だ。テリがジープから降りると、高いフェンスに向けてぴょんぴょん飛び跳ね、舌をだらりとさせてしっぽを振った。
「いい子ね、マーフィー」犬が動揺している様子はなかった。バックの愛車、黄褐色のオフロード仕様大型車のハマーがガレージの外に停めてある。ということは持ち主が家にいる可能性が高いというわけだ。もし家にいるのなら、どうしてバックは自宅の電話にも、携帯電話にも出ないのだろう?
 そそり立つ岩肌と並外れて大きな石が並ぶ中に、彼の豪邸はまるで風景の一部のごとくそびえていた。邸内に足を踏み入れた者の目を奪うのは、大聖堂の天蓋を思わせる高い天井と巨大な暖炉だ。バックはその気になれば何人も使用人を雇えるが、私生活を乱されるのが好きではないので、週に一度ホテルから係員を呼んで掃除させている。床にはちり一つ落ちていなかった。
 テリは静まり返った家に入り、キッチン、ダイニング、食料庫、書斎、それに一階のバスルームと次々にのぞいていった。コーヒーカップがシンクに置いてあった以外、人がいるような気配がまったく感じられない。寝室はすべて二階にあった。テリはおっかなびっくり階段を上がっていった。もし彼が家の中にいて、女性が一緒だったらどうしよう? はっきりそれとわかる物音が聞こえてきたら、テリはおびえた野ウサギもそこのけの速さで、一目散に逃げ出すことだろう。
 階段の踊り場から、寝室のドアが半開きになっているのが見えた。中をのぞくと、ブラインドが引かれていた。部屋は薄暗く物音もない。だがやっと、キングサイズのベッドにうつぶせになっている人影が見えた。むき出しの二本の脚にシーツが絡まり、頭のシルエットが枕の上にぼんやり見える。間違いなくバックだ。具合が悪いのだろうか? 出勤日にこんな時間まで寝過ごすなんて、彼らしくない。
 テリはドアの外でサンダルを脱ぎ、抜き足差し足で忍び寄っていった。かすれたようなバックの寝息が聞こえてきた。少なくとも生きてはいるらしい。じわじわと近づいていくうちに、彼の靴と仕事着がシープスキンの敷物の上に脱ぎ捨てられているのがわかった。身にまとったものをすべてはぎ取って、ベッドに倒れこんだみたいだ。そうなると、たぶん肌着もつけていないのかしら……。
 乱れたシーツのひだの中に見えた、形のいいヒップの二つの山に目が釘づけになり、顔がかっと熱くなった。一糸まとわずとはこのことだ。
 だが思わず食指が動きそうな裸体をものほしげに眺めている場合ではない。何か変だ。バックは病気なのかもしれない。携帯電話はナイトテーブルの上にあり、電源が切られていた。さらに空っぽのコップと処方薬のボトルが二つ。廊下からの光にかざして、テリは薬のラベルを確認した。一つは強力な鎮痛剤で、ときどき偏頭痛が起こると彼が服用する薬だった。もう一つの薬の名前には心当たりがなかった。だが彼が二つを同時にのんでいたとすると、副作用で眠りこんでしまったか、もしくはもっと深刻な状態の可能性も否定できなかった。このまま去るわけにも、こんな姿のまま放っておくわけにもいかない。彼を起こし、大丈夫なのかどうか確認しなくては。
 バックを驚かせたくなかったので、軽く彼の肩を押して小さく声をかけた。「バック、起きて」
 彼がびくっと全身を動かした。枕からくぐもったうなり声が聞こえてくる。
「起きなさいったら! 目を覚ましてよ!」テリはもう一度肩をやや強く揺さぶった。不満そうにつぶやいて彼はぴくりと動き、ごろりと仰向けになった。どきりとするようなコバルトブルーの目を開いたが、瞳はどんよりと曇り、ものうげに見えた。
「……やあ、子猫ちゃん」小さな声で彼が言った。「ばっちりのタイミングに来てくれたね」
「なんの話?」バックはまだ寝ぼけているらしい。彼女が誰かもわからないようだ。“子猫ちゃん”とは、彼がくどき相手の女性を呼ぶときの決まり文句だ。そんな呼び方をテリに使ったことはこれまで一度もなかった。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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